現代に生きる私たちは、様々な環境問題に直面しています。気候変動などの地球環境問題やヒートアイランド現象などの地域環境問題。日本は過去に悲惨な公害を経験しましたが、現在も世界では様々な開発事業が行われ、依然として多くの自然環境、貴重な生物、生態系が失われ続けています。これらの問題を一つひとつ解決し、私たちの人間社会を将来にわたり豊かに持続させていくためにはどうしたらいいでしょうか? 日々の生活、産業などのビジネス、政府の施策や法制度などのルール…様々な面で持続可能性を考慮し、社会を築き上げていく必要があります。私たちの研究では、この環境問題と持続可能な社会づくりという課題について、サイエンスの立場からその原因や解決策を探究し、行政計画や公共事業の合意形成など実社会への応用をめざしています。
環境問題は、大気や水、土壌、生物、人間社会など、様々な要素が複雑に絡み合っています。授業と演習では、理科に関する幅広い知識とスキル、また社会問題など、環境に関わる様々なことを学びます。研修も豊富で、1年次には伊豆大島で火山島の自然環境・社会環境について学ぶ国内研修、2年次にはハワイで環境科学と社会の取り組みについて学ぶ環境科学海外研修などがあります。3・4年次には学生自ら研究テーマを設定。国内外の様々な場所へ行き、最先端の環境政策について調査・分析し社会に提案する取り組みに挑戦しています。
環境政策の研究は、人間社会の最も大きな課題の一つです。過去の社会を振り返り未来を見すえ、未来の人々もこの地球で豊かに暮らしていけるよう、社会を築いていく。現代社会に生きる一人として挑戦してみませんか。
2007年9月~2009年12月東京工業大学大学院博士課程、2008年4月~2009年12月日本学術振興会特別研究員(DC1)、2009年12月東京工業大学博士課程修了。2010年1月~2010年3月日本学術振興会特別研究員(PD)、2010年4月~2013年3月滋賀県立大学環境科学部助教、2013年4月~東邦大学理学部専任講師、2018年4月より現職。