
私の専門は、社会福祉政策と経済政策です。具体的には「お金のやりくりに困らない暮らしには何が必要か」と「その政策は本当に正しいのか」という2つの問いを探究しています。現代社会では、貧困や格差などの問題が「個人の努力不足」で片付けられがちです。しかし、本当にそうでしょうか?私は以前、政府系金融機関で働き、懸命に生きながらも資金繰りに苦しむ人々の姿を見てきました。そこから、福祉の制度だけでなく、経済や金融のルールそのものを問い直す必要があると考えるようになりました。経済成長だけが正解ではありません。一人ひとりの幸せのために経済があるはずです。「なぜこれが問題なのか」「何が正義なのか」という根本的な価値観(規範)を問い直し、誰もが安心して暮らせる社会の仕組みを理論と実証の両面から考えています。

人々のリアルな声に耳を傾ける。その対話から、社会問題の背景にある価値観や課題を深く考えます。
私のゼミには、一見おとなしいけれど、内に熱い芯を持った学生が集まります。ここでは、貧困や差別といった社会問題に対し、安易な解決策に飛びつくのではなく、「なぜそれが問題(不正義)なのか」を徹底的に掘り下げます。重視するのは、自分の中にある「正義観」や「価値観」と向き合い、それを言葉にすることです。自分の大切にしたい価値を知り、他者の異なる正義を知る。その対話を通じて、多様な人々が共生できる政策を構想する力を養います。答えのない問いから逃げずに考え続ける、知的で粘り強い場です。

地域の暮らしや経済が息づく現場を視察。目で見て肌で感じることで、自分なりの問題意識を養います。
社会や自分に対して感じる、ぼんやりとした「違和感」を大切にしてください。それを放置せず、言葉にして徹底的に向き合うこと。逃げずに考え続けるその姿勢が、複雑な社会を切り拓く一生ものの力になります。
社会福祉学部社会福祉学科(2027年4月総合政策学部総合政策学科に刷新)教授。修士(学術)。政府系金融機関での勤務を経て現職。専門は福祉財政論、経済政策論。「お金のやりくりに困らない社会の仕組み」や「政策の正当性」をテーマに、低所得世帯の金融ウェルビーイングや公共政策の規範理論を研究している。経済成長至上主義に疑問を持ち、一人ひとりの幸福を実現するための経済と福祉のあり方を探究し続けている。
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