
スマートフォンなど、私たちの暮らしを支えるデジタル製品。それらを動かすために不可欠な電気の「通り道(回路)」の仕組みを実践的に学ぶ講義が「電子情報工学実験II」です。この講義では、特定の周波数だけを通す「フィルタ回路」や、電気信号を大きくする「トランジスタ増幅回路」など、本格的なテーマに次々と挑戦します。座学で学んだ理論通りに回路が動作するのかを、実際の機材を用いて自分の手で確かめていきます。実験が進むほど扱う電子部品の数は増え、謎をひも解くようにものづくりの奥深さを実感することができます。実験を重ねることで、最先端の技術を担うエンジニアとして社会課題の解決に挑むために必要な「技術の土台」を身につけていきます。

事前に実験の目的や進め方、注意点などをホワイトボードを使用して学生へ指導します
授業は2班に分かれて進みますが、実験自体は基本的に一人ひとりが自分の手で行います。回路の組み立てから波形の測定までを一人でやり遂げるため、機材の扱いに慣れる機会が多くあります。時には、理論通りのデータが得られない状況に直面することもあります。笹森教授は、学生自身が試行錯誤を繰り返しながら期待する結果にたどり着くプロセスを大切にしているため、すぐに答えを教えるのではなく、解決の糸口となるヒントを提示しています。このような指導を通して、学生自ら課題を解決する力を鍛えることができるとのことです。

作業に没頭できる環境が実験を成功へと導きます
実験室では、電気の動きを画面にグラフとして映し出す「オシロスコープ」という専門機材を活用します。また、講義の中盤には企業の方を招いた「電子情報業界に関する講演会」も開催され、実験の学びが将来の仕事にどのように関わるのかを具体的にイメージできるのも魅力です。毎回提出するレポートの作成では、データの見方やグラフの描き方を笹森教授が丁寧に指導します。測定器のわずかな誤差まで読み取り、データを整理・分析する経験は、技術者に求められる実践的な力を養うことにつながります。

オシロスコープで電気信号を視覚化!現実の波形として現れる瞬間が実験の醍醐味です
高校の物理や数学が好きな方はもちろん、「身の回りの機械がどんな仕組みで動いているのか、その中身を知りたい」という探究心のある方や、模型キット作りが好きな方なども、楽しみながら学べる講義内容です。

専門家の視点からデータ検証やグラフ作成の重要性を伝える笹森教授
電子情報工学実験IIは、電子情報工学実験Iを履修した学生が、さらに実践的な技術を身につけるための必修科目です。実験室は、学生が「一人1セットの最新機材」を利用できる充実した環境が整っており、グループ型の実験とは異なり、最初から最後まで作業を中断することなく集中して取り組むことができます。また、担当の笹森教授が学生一人ひとりの作業進捗を見守りながら進めるなど、真剣に学べる雰囲気も魅力の一つです。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



