皆さんがこれから料理を学ぶ上で、大切なことがあります。それは「理解」と「納得」です。先人の方々の技術に対し、「なぜそうなるのか」を「理解」し、「納得」することで、正しく習得し技術向上を早めると共に、先人達への「感謝」の心と「尊敬」の念を持つことができると思います。それは料理人として技術を受け継ぐ者にとって大事な使命であると思っています。そして、あやふやな指導で学生は「理解」や「納得」はしてくれないでしょう。美味しい料理を生み出すための技術を、指導者としてそこに通ずる技術的な面、精神的な面、そして学生一人ひとりの個性も「理解」した上での指導を心がけ、学生の「なぜ?」に明確な答えを導き出せるよう、私も日々精進しています。
初めて甲州先生の実習を受ける学生は、先生の全身からほとばしる情熱に圧倒されることでしょう。しかし、その実習は先生の一方通行ではありません。「理解と納得」を軸に、先生と学生のコミュニケーションが双方に行き交う指導です。もちろん、理解度は学生によって様々。そこで学生の個性を日頃から把握し、実習中も学生たちの動きに細かに目を配っています。基礎の一つ「包丁の扱い方・切り方」では、包丁の握り方、動かし方、力の入れ方や抜き方、さらに姿勢・視点に至るまで個別指導を徹底。まさに少人数制の良さを凝縮した実習です。
料理人の世界は職人の世界です。だからこそ、はじめは料理を「食べるのが好き」「作るのが好き」という気持ちがあるだけで十分。odaでは皆さんの「好き」を膨らませて、現場へ送り出すことに全力でサポートします。
調理師学校を卒業後、(株)クレストンホテルに入社。調布クレストンホテル、ホテルメゾン軽井沢、リ・カーブ箱根の各ホテルの厨房で宴会・レストラン・婚礼等の洋食調理に携わったのち、現職。左利きの学生に対しても西洋料理を分かりやすく指導できるよう、自身も左右両方の手を使いながらあらゆる作業ができるトレーニングをするなど、現在も指導力の向上に余念がない。