アニメ、ゲーム、Vtuberなどのキャラクターを3次元化させる仕事をしています。アニメやマンガのキャラクターは多くの場合2次元で、平面的な動きとして描かれていますが、3次元化されると、動きがとてもリアルに感じますよね。私たち3Dデザイナーの役割は、ただキャラクターを動かすのではなく、リアルさを追求すること。たとえば人間のキャラなら人の動きを、動物系キャラなら元となる動物の動きをよく観察して3次元化し、どの角度から見ても違和感なく仕上げることが欠かせません。地道な作業ですが、クライアント様からOKをいただき、放映などで世に出ると、本当に嬉しいですし、大きな達成感を感じます。
入学した頃は、将来の目標も漠然としており、何をどうすればよいのかわかりませんでした。けれどもいろいろな事を学び、挑戦するうちに、「キャラクターを作ることが一番楽しい」と実感したのです。キャラクター関連の仕事はたくさんありますが、キャラクターを3次元化する作業が私にとっての憧れになり、自分にも合うのではないかと思い始めました。卒業後は数回転職し、今に至ります。クリエイターは実績を積み、それが認められればどんどんキャリアップできます。自分が関わったものも評価されますし、給与も上がる。もちろん技術を鍛え上げていく努力は不可欠ですが、そうした努力も含め、とてもやりがいがある仕事です。
在学中は、クリエイターになるための基礎的な技術を学びましたが、それ以上に自分が目指す業界とのつながりを見つけることができたのが大きかったです。キャリアセンターに来る求人もそうですし、卒業展示会で出会う業界の方々や、活躍している卒業生との出会いが、私にとっての糧や人脈になりました。とはいえ、こうしたつながりを見つけるには、自ら動くことが欠かせません。専門学校ならではの特典というか、サポートをどう活かすかは自分次第なんです。厳しい言い方をすれば、専門学校で学べば自動的に将来の道が開けるわけではありません。何のために専門学校に入って、専門分野を学ぶのか、という目的意識を持つことが大切だと思います。
株式会社エルフィン 勤務/CGクリエーター科/2018年卒/3Dデザイナーとして、誰もが知る作品に登場するキャラクターたちに、リアルな動きを吹き込んでいる岩松さん。小さい頃から図画工作や美術が好きで、パソコンにも興味があったという。幅広い分野でその才能とスキルを発揮する現在だが、今後の目標は、優秀な人材を見つけ、育成することだと話す。「採用なども少し任されているので、いい人材を採用し、ともに仕事をしたいですね。ひとりでできる作業って、やはり限界がありますから。管理的な業務にも携わりながら作品づくりも続け、仕事の幅を広げていけたら、と思っています」。