これから日本はさらに高齢化が進み、入れ歯需要が増えるなど、歯科技工士が活躍する場はますます広がり、ニーズも高まっていくことは間違いありません。コロナ禍においても、歯科技工士の仕事が無くなることはなく、非常に安定していました。就職の際も国家資格職ということから、求人件数が多いなど、将来の選択肢の多さは圧倒的です。
私が指導しているのは、そんなこれからも必要とされる職種・分野で必要となる専門知識であり、技術です。具体的には、入れ歯をつくる知識=有床義歯技工学と顎の動きや噛み合わせに関わる知識=顎口腔機能学です。入れ歯のつくり方だけでなく、顎の構造や噛み合わせの仕組みといったより高度な医学分野に関する知識を本校で学んで、みなさんにはワンランク上の歯科技工士になってほしいですね。
先生が指導する実習授業では、入れ歯づくりの一連の流れを実践的に学びます。人工の歯を並べていく「人工歯配列」や入れ歯の土台となる歯茎をつくる「歯肉形成」、義歯をツルツルに磨いていく「研磨」などの技術を、学生は学校にある設備を使って実際につくりながら身につけていきます。指導の際、先生が大切にしているのは徹底した反復練習。「授業で教える技術はどれもプロとして不可欠であり、国家試験でも実技試験で問われるもの。だから全員ができるようになるまで指導しています」とその思いを語っていただきました。
本校で学ぶ魅力は、3年制でじっくり高度な技術とより最新の専門知識を身につけられること。そして他の医療系学科の学生と共に学生生活を送る中で仲間ができ、横のつながりができます。学ぶには理想の環境ですよ。
専門:有床義歯技工学・顎口腔機能学・矯正歯科技工学
大阪大学歯学部附属歯科技工士学校、同歯科技工研修科、さらに大阪大学大学院 顎口腔機能再建学講座 非常勤研究生を経て教員に。当時としては全国初の昼間3年制の歯科技工士学養成校である東洋医療専門学校が開校した2000年より、同校の教壇に立つ。高度な技術指導と共に国家資格を持って、将来も安定して活躍できる歯科技工士の魅力を学生たちに伝え続けている。