医療ソーシャルワーカー(MSW)として総合病院に勤務し、さまざまなご相談に対応する仕事に就いています。相談にいらっしゃるのは患者様ご本人だけではなく、そのご家族、また地域の関係者などさまざまです。ご相談の内容も経済的なこと、就労のこと、家族生活のことなど多様で、担当させていただくプレッシャーは大きいですが、患者様の入院生活や今後の生活を支援する大切な役割を担っているため、大きなやりがいを感じながら担当させていただいています。患者様が笑顔で退院され、「ありがとう」と感謝の気持ちを言ってもらえたときは、この仕事をしていて本当によかったと感じます。
私が学んでいた社会福祉学部では3年次に半年間の施設実習がありました。実際に体験した内容を大学に持ち帰り、週に一度みんなで報告し合い課題を解決していきます。病院や高齢者施設、児童養護施設などで実習をした経験は、今本当に役にたっていると感じますし、その経験があったからこそ、自分がめざすソーシャルワーク像というものも明確になったように思います。東京福祉大学ではグループワークや意見の発表を行う機会が多かったので、相手の意見を聞く力やコミュニケーション力が身につきました。社会福祉士や精神保健福祉士の国家試験に向けた対策授業も万全で、同じ目標を持った友だちと一緒に頑張れたことは大きな財産になっています。
病院は、病気になった方や怪我をした方がはじめて訪れる場所です。不安な気持ちでいらっしゃる方も多く、その「はじまり」の部分を支援することができればと思い、医療ソーシャルワーカー(MSW)をめざしました。大学に入学してから社会福祉分野をたくさん学び、さまざまな職業があることを知り、選択に悩んだ時期もありましたが、病院でMSWが患者様の相談に加えて医師や看護師からの質問に的確に答えている姿がかっこいいと思ったこともきっかけのひとつです。現在は急性期の病院といういわば「はじまり」の場所ですが、今後は在宅医療の部分でも関わりを持ち、MSWの存在が世の中に認知してもらえるような活動も行っていきたいですね。
日本大学医学部附属板橋病院勤務/社会福祉学部 社会福祉学科 精神保健福祉専攻/2015年卒