
植物は、光や温度、水分などの環境変化を感じ取って生きています。植物ホルモンを使って、成長や開花、葉の動きを調整し、様々な環境に適応しています。本研究では、植物が環境の変化にどうやって対応しているのか、その高い適応能力の仕組みを遺伝学の視点から解き明かします。こうした理解を深めることは、地球温暖化や食糧・資源問題など、社会が直面する課題を考える手がかりになります。植物は光合成で作った糖をデンプンに変え、葉や種に蓄えています。その量は植物ホルモンによって巧みに制御されています。研究室では、より多くのデンプンを蓄えるイネの改良を目指し、成長速度の速いウキクサ(単子葉植物)を用いて解析を進めています。身近な植物のしくみを知ることが、食と環境を支える未来につながる、その可能性を探る研究をしています。

カルス(細胞塊)から芽が出る「再分化」を顕微鏡で観察中
植物遺伝学研究室では、研究テーマごとに数人のチームに分かれて研究を進めています。チーム内外で共通する実験手法も多く、教員や仲間と気軽に情報交換やディスカッションができる雰囲気を大切にしています。「研究ですから、もちろん新しい発見に挑み、学会発表も目指しています!」と語る今村先生。研究進捗報告会や学会発表を通して、他大学の先生や同世代の研究者との交流が深まり、視野が広がっていきます。そうした経験は、研究内容への理解を深めるだけでなく、学生一人ひとりのモチベーションや自信にもつながっています。

研究室の育成棚で、遺伝子組み換えイネの成長変化を観察
理系はもちろん、文系の人も自然科学分野に少しでも興味があれば、「座学」も「実習」も「調査と検証」といった考え方についても、基礎から丁寧に指導を受けられる環境があるので、安心して学ぶことができます。

植物遺伝学研究室を担当している今村 綾先生
4年生、大学院生で構成されており、今村 綾准教授が担当。研究機器は研究室および、大学の共通機器が使用できるので設備は充実している。最近では、研究室での研究活動にくわえて、機会があれば近隣の田畑の作業などにも積極的に参加することがあり、このような活動を通して、地域との交流や、地域の現状理解、また自分の生活地域活動への意識変化などに役立ている。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



