20歳のとき移動入浴業者に就職したことが、私の介護・福祉職としてのキャリアの始まり。それ以来、介護福祉士の資格取得にはじまり、24時間巡回介護、特別養護老人ホームや介護老人保健施設の相談員のほか、医療分野でも病棟看護助手・人工透析室助手を務めるなど、20年間にわたりさまざまな現場を見てきました。
こうした幅広いジャンルでの経験が私の強み。高齢者だけでなく障がい者の分野も経験していますので、学生の皆さんが将来進みたい仕事に合わせた指導やアドバイスを行うことができます。月並みな言葉かもしれませんが、介護のやりがいは「ありがとう」の言葉に尽きます。年齢を重ねていく中で、介護・福祉は誰もが通る道。現場で即戦力となれる知識・スキルを伝え、広く社会に求められる介護のプロを育てていきたいと思っています。
中村先生が担当している授業は「介護の基本」。専門分野を学ぶ前に、介護や福祉の基本を広く知るための授業です。その内容は、福祉の制度や歴史、利用者に向き合う心得、医学的な基礎知識など多岐に渡ります。興味を持って学べるよう、中村先生が重視するのはグループワーク。授業で学んだこと(インプット)を頭の中で整理し、グループで話し合い紙に書いてまとめて発表する(アウトプット)というステップを大切にしています。理解するだけでなく、言語化し発言する「発信力」を養う点が大きな特長です。
介護福祉士に大切なのは、「専門性」と「人間性」です。相手を思いやる気持ちが土台になければ、絆は生まれません。「誰かを幸せにしたい」という思いを大切に育み、知識・技術に結びつけていきましょう。
専門分野:介護
高校卒業後、レストランのウェイターとして勤務していた頃、常連客の中に目の不自由な方がいたことがきっかけで福祉の世界へ進むことを決意し、移動入浴業者に入社。当時は福祉に関しての知識・経験は一切なかったと振り返る。その後介護福祉士、社会福祉主事など6つの資格を取得。介護福祉職以外にも一般企業での勤務やボランティア活動など、社会人として幅広い経験を持つ。