ゲーム業界を目指す人必見!ソーシャルゲーム業界の今後を聞いた

ソーシャルゲームって、やったことありますか?

 

少し前ならば「怪盗ロワイヤル」や「神撃のバハムート」、最近では「パズル&ドラゴン」が大ヒットしていますよね。

 

ここまで広く普及し、みんながハマっているソーシャルゲーム。「将来はこの道に進みたい!」なんて考えている人もいるのでは?でも、この勢い、これからも続くものなの?

 

ということで、ソーシャルゲーム業界に詳しい株式会社いちよし経済研究所の主任研究員、納博司(なや ひろし)さんに業界の将来について聞いてきました!

 
 

■ソーシャルゲームの勢いはまだ続く。4~5年内には1兆円規模にも。

 

結論から言えば、ソーシャルゲーム業界の勢いはまだまだ続くと見ています。2013年度のソーシャルゲーム市場は、前年比で12.8%増の約6000億円になる見通し。そして、4~5年内には8000億円~1兆円規模にまで成長すると予想しています。

 

そもそもソーシャルゲーム業界は、グリーとDeNAという2大プラットフォーム(土台・基盤)が引っ張って、大きな市場を作り上げてきました。ゲーム開発会社が新しいゲームを開発すると、グリーやDeNAというプラットフォームに手数料を支払い、プラットフォームを通してゲームを配信する。これが基本的な配信方法だったのです。でも、それはいわゆるガラケー時代のこと。

 

スマートフォンの普及により、この図式が大きく崩れ、ゲーム会社が直接グーグルやアップルから直接アプリを配信するようになりました。代表例が、「パズル&ドラゴン」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)。スマホ向けゲームアプリとして大ヒットを飛ばしており、累計2200万ダウンロードを突破しています(2013年12月15日現在)。

 

つまり、ソーシャルゲーム業界で今起こっているのは、「業界内の構造変化」であり、ユーザーが離れているわけではありません。スマホの普及が進めば、ソーシャルゲームの「潜在ユーザー」もさらに増えることになります。

 

加えて、“未来形の家電として注目されている、従来のテレビにパソコンやネットの機能を付加した「スマートTV」の普及が進めば、テレビや音楽好きをゲームの世界に引きこめる可能性が高まります。

 
 

■マーケティングや財務など幅広い知識が必要な仕事。「つぶしが効かない」ことはない

 

とはいえ、就職先としてオススメかどうかと聞かれると、何とも言えません。ゲーム業界のサイクルは、非常に早くなっています。今のグリーやDeNAの失速は、少し前まではほとんどの人が予測していませんでした。「パズドラ」の大ヒットも、社長自身が「運が良かった」と公言しているほど。

 

「その時の流れにいかにうまく乗れるか」がヒットを大きく左右する要因になっており、アナリストの私でも、正直言って1社1社の将来は読みにくいです。

 

しかし、「ソーシャルゲーム業界はつぶしが効かない。別の業界に転身しにくい」とは思いません。そもそも、ソーシャルゲーム以外にも、携帯型ゲームや体感型ゲーム、アーケードゲームなどゲーム制作の仕事は数多くあります。

 

それに、ソーシャルゲーム業界で働くには、ITの知識やプログラミングスキルだけでなく、今世の中で何が求められているか探る「マーケティング力」、どれぐらいのユーザーに使ってもらえれば利益が出せるのかを試算して開発計画を立てる「経理・財務的な知識」なども必要不可欠。この業界で実績を出した人であれば、同業界はもちろん、別の業界でも引く手あまたでしょう。

 

ソーシャルゲームがとことん好きで、「この業界で結果を出す!」という気合があれば、たとえ勤め先が不振になっても、別の会社や業界に必ず道はあるはず。「成長しそうかどうか」で行き先を決めるよりも、「どれだけ好きか」で決める方が、将来につながるはずですよ。

 

 
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