受験勉強のストレス、いつ感じる?どう乗り切る?

長い受験勉強の期間、誰もがストレスやプレッシャーを感じてしまうもの。

 

学校でさんざん勉強して家に帰ったら、親に「勉強、ちゃんとしてる?」なんて言われてストレスが爆発、親子関係がぎくしゃくしてしまう家庭もあるようだ。

 

ここで、新宿メンタルクリニックが行ったアンケート結果をみてみよう。

 

●子どもは嫌がる、親は気になる

 

受験生や受験を経験してきた10~20代の男女360人に「受験勉強中に親にされて最も嫌だったこと」を聞いたところ、

 

1位 「毎日受験の話をされる」 22.1%
2位 「遊びに行くのをとがめられる」 19.9%
3位 「大丈夫か?と何かにつけて心配される」 16.6%

 

という結果になった。

 

確かに、毎日その話ばっかりでは嫌になるはずと納得しつつ、今度は同調査で400人の受験生をもつ親に、「悩み」を聞いたところ、

 

1位 「ちゃんと勉強しているか不安」 26.9%
2位 「浪人になってしまったら…と不安になる」 19.8%

 

という結果に。つまり、親は心配でたまらずつい聞いてしまい、子どもは毎日同じ話をされてうんざりということだろう。多くの家庭で親子の気持ちがすれ違ってしまっている様子が目に浮かぶ。

 
 

●自分の気持ちを正直に伝えよう

 

この結果を受けて、こういった親からのプレッシャーに高校生はどのように対処すればいいかを、受験ストレスに詳しい吉田たかよし先生(本郷赤門前クリニック院長)に聞いてみた。

 

「まずは嫌だと思っている気持ちを親に正直に伝えましょう。『受験勉強を一生懸命しているので、夕食の時くらい気分転換させてほしい』とか、『受験の話をされるとプレッシャーを感じるので、静かに見守ってほしい』とか。心配ばかりされることに関しても『自分が不安になってしまうから、あまり聞かないでほしい』と言ったほうがいいですよ。

 

親も、そのことが本人を苦しめているとわかれば、控えめにしてくれる場合が大半です。親は自分が不安なのでいろいろ聞いてきますが、その不安が子どもにうつってしまうので、いいことではありません」

 

一方で、遊びに行くことをとがめられた場合は、自分でも考えてほしい。

 

「遊びに行って気分転換することが受験のプラスになる場合、しっかり親を説得すればよいのです。でも、受験からの逃避で遊びに行こうとしているのなら、親の忠告を受け入れるべきです」

 

吉田先生によると「親子のコミュニケーションは合否に大きな影響を与える」とのこと。ケンカごしにならず、素直に自分の気持ちを語って、余計なストレスを抱え込まないようにしよう。

 
 


※吉田たかよし先生
1964年生まれ。灘中学校・高等学校、東京大学工学部を卒業。東京大学大学院修了。東京大学新聞研究所修了。NHKに入局しアナウンサーとして活躍。退職後、北里大学医学部卒業、東京大学大学院医学博士課程修了。本郷赤門前クリニックを開設し、受験生を専門に扱う。