進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの解決策【プロが解説】

進路が決まらないときに大事なのは、徹底的に調べることと、実際に行動してみること。

この記事では、進路選びに悩むあなたに向けて、役立つ考え方と具体的な解決策を7つのステップで紹介するよ。

進路が決まらないことで、焦りや不安を感じている高校生のみんなも大丈夫!迷いを感じるのは自然なこと。

自分のペースで進んで、未来を明確にしていこう!

教えてくれたのは
進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】

堀 浩司先生

教員歴37年。今まで多くの生徒を合格に導いてきた、進路指導のプロフェッショナル。
特に、モチベーションの下がった生徒の心に火をつけ、やる気を高める熱い指導と、アドバイス力に定評がある。
現在は、龍谷大学高大連携推進室フェロー、旺文社 螢雪アドバイザー、さんぽう外部講師としても活躍中。

そもそも進路はいつまでに決めればいいの?

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
ずっと迷い続けることはできないから、決定の目安は知っておきたいもの
進路決定の目安は「高3の夏」。

進路選びに迷っている高校生にとって、「高3の夏」がひとつの大きな目安に。

この時期までに自分の進路をある程度決めておくと、各種試験や入試に向けてしっかり準備を進めることができる。
例えば、大学・短大の総合型選抜は、9月1日から出願開始。

この出願に向けて準備を整えるには、夏休み前に意思表示をしておくことが重要です。

総合型選抜では、志望理由書や学修計画書などの書類提出が求められることもあるため、しっかりとした準備が必要。

また、面接や小論文、グループディスカッションにも対応できるよう、夏休み中に準備を始めるのがおすすめ。

一方、一般入試や学校推薦型入試に関しては、夏休み終了時点で志望校が決まっていなくても対応は可能。

ただし、早めに志望校を決めておくことで、過去問に取り組み、モチベーションを保ちながら受験勉強を進めやすくなるメリットがあります。(堀先生)

進学先別ベストな決定タイミング

進路を選ぶ時期は進学先によっても異なるので、具体的にどのタイミングで決めるべきか、進路別にチェックしておこう。
1. 大学・短大の場合

総合型選抜は9月1日から出願開始なので、出願書類(志望理由書や学修計画書など)を作成するために、夏休み前に自分の進路を決めておくことが大事。

また、面接や小論文、プレゼンテーションの準備も進める必要があるため、早めの意思決定が求められます。

学校推薦型や一般入試の場合、志望校を決めるタイミングは夏休み終了時点でも問題ありません。

ただし、推薦型を目指す場合、国公立大学などでは早い段階での決定と準備が重要に。

志望校が決まると、過去問に取り組むなど受験勉強のモチベーションもアップし、効率的に学習を進めることができるのもメリットです。

2. 専門学校の場合

専門学校は、高3の5月末までに進路を決めるのが理想。

多くの専門学校では、6月から体験入学やAOエントリーがスタート。

専門学校への進学は、特定の職業に直結しているため、しっかりとその業界や仕事に対する覚悟を決めることが必要になるので、単に「勉強から逃げたい」といった理由で選ぶのではなく、将来働くことを真剣に考え、決断することが大切です。
 
3. 就職の場合

就職を希望する場合、7月1日から求人票の受付が始まり、8月下旬には校内選考がスタートします。

9月16日から選考試験が行われるため、夏休み前に十分な準備ができるよう、1学期の早い段階で進路を決めることが大事。

面接や作文、適性検査の対策にも時間をかける必要があるため、準備に余裕をもっておきましょう。(堀先生)

進路が決まっていないときの心構えとは?

進路が決まらないことで焦りを感じることもあるかもしれませんが、「決まっていないこと自体が悪いわけではない」ということを理解しておきましょう。

進路選択に迷っているということは、まだ多くの選択肢があり、自分の可能性を広げるチャンスでもあります。

焦って決めると後悔することもありますので、自分のペースでじっくり考えながら決めていくのがよいでしょう。(堀先生)

進路が決まらない原因は何?

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
まずは今の迷いの原因を知っておくことで、進路決定までの道のりがよりスムーズに!
進路が決まらない原因として「十分に調べていないこと」が考えられるケースが多い。

「興味や関心がまだ見つかっていない」「行きたいと思える学校がない」など、さまざまな理由があるけれど、多くはこのリサーチ不足が根本的な原因になっているんだ。
 
例えば、「晩ご飯を外で食べよう!」となったとき、どんなお店があるのかしっかり調べてみると、「ここは少し高いけど、パンケーキが超おいしい!」「リーズナブルに焼き肉を食べたいならここ!」「あそこの中華は安くて量が多い!」といった情報がどんどん集まり、行きたいお店が自然と絞れてくる。

さらに、メニューや値段、こだわりまで詳しく調べると、「ここ絶対行きたい!」と思えるお店が見つかるはず。

進路選びも同じで、必要なことを十分に調べれば調べるほど、実は見つけやすくなるもの。

「なんとなく調べた」だけで終わらせずに、気になる学校や職業について深ぼりしてみると、自分に合った進路が見えてくるよ!

進路が決まらないときに試す7つの解決策

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
ステップをひとつずつ重ねることで、確実に自分の進路が見えてくるはず!

進路が決まらないときに試してほしいのは「自分の得意や熱中できることを整理する」「学問や社会、仕事、志望校について調べて行動する」など。

全部で7つのステップを堀先生に教えてもらったよ。

みんなが実践しやすいように具体的なヒントも一緒に伝えていくから、自分の可能性を探り、納得感のある進路選択を目指してね!

STEP1 自分を知る

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
改めて自分について考えてみると、新しい発見につながることも多い
進路選びの第一歩は、「自分を知ること」。

自分がどんな人間で、何が得意で、どんなことに情熱をもっているのかを理解することで、進むべき道が明確になります。

自分を知るためには、いくつかの観点から自己分析をすることが重要です。

以下の「Can」「Will」「Must」の3つのポイントを使って、自分を整理してみましょう。

\ACTION!考えてみよう/

▶Can(得意なこと)

自分が得意なことを振り返ってみましょう。

例えば…

「友達といると周りが元気になる」「人と話すのが得意」「説明が上手で、教えることが好き」

「文章を書くのが得意で、考えを言葉で表現するのが好き」「リーダーとして周りをまとめるのが得意」

「細かい作業が得意で、何時間でも集中できる」

 
など、ほかの人と比べて自信があることや、自然にできることは何だろう?これが実は進路選びにおいて大きなヒントになります。

得意なことを生かして学びを深め、その延長線上でやりたい仕事が見つかれば、自分の強みを最大限に活用できるはず。

まずは自分の得意をリストアップしてみましょう。

▶Will(やりたいこと)

次に、「自分がやりたいこと」を考えてみましょう。
 
例えば…

「海外で働きたい」「ゲーム制作に挑戦してみたい」「医師として多くの人の命を救いたい」

「アニメ業界で自分の作品を世に出したい」「IT技術を学んで新しいアプリを作りたい」

「農業を通じて地域を盛り上げたい」「観光業で世界中の人を日本に呼びたい」「ペットと人を幸せにする仕事がしたい」

 
など、ワクワクできそうなことや、強い「意志」を持って取り組めることを考えてみましょう。

具体的に思い浮かばなくても、「好き」「興味がある」と感じることをリストにしてみると、やりたいことが少しずつ見えてきます。

そこから、その道に進むために必要なスキルや積むべき経験が見えてきて、少しでもその分野について調べたり、体験してみたりすることで、具体的な目標につながっていくんです。

▶Must(使命感)

「Must」は、やや難しく感じるかもしれませんが、自分が社会にどう貢献したいか、どんな使命感をもっているかを考える重要なポイントです。こんな能力・資質を持って生まれてきた自分は、なんとしてもこのことを成し遂げなければならない、というのが「使命感」です。

例えば…

「自分の能力を社会に役立てたい」「家業を継いで地域貢献したい」「環境問題に取り組んで世界を変えたい」

「地元に教育機会を増やしたい」「医療や介護を通じて人々を支えたい」「音楽やアートで人々を感動させたい」

「災害に強い町づくりをしたい」「動物保護活動を進めたい」「世界の貧困問題に取り組みたい」

 
など、自分が将来どんな社会人になりたいか、どんな価値を届けたいかを考えると、進路選びの大きなヒントになります。

これは、進路選びをするうえで大きな指針となり、将来どのように社会とかかわりながら生きていきたいかを明確にする手助けになります。(堀先生)

STEP2 さらに自分を深ぼりする

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
しっかり考える時間を取って、自分と向き合ってみよう!
STEP1で自分のことを知れたら、さらに深く自分を掘り下げることも大事になります。

「本当に夢中になれること」や「過去に成功した経験」を振り返ることで、自分らしい進路が見えてくるはず。

どんなときに楽しいと感じた?充実感を得た?過去を思い出しながら、自分の価値観や得意なことを整理してみましょう。
 
\ACTION!考えてみよう/

Q.寝食を忘れるほど没頭したことは?
 
例えば…

「好きなゲームを攻略するのに夢中になった!」「スポーツの練習に集中して気づいたら夜だった!」

「文化祭や部活の準備で時間があっという間に過ぎた!」「読書や映画鑑賞で世界に引き込まれていた!」

 
そんな経験があれば、それはあなたが「熱中できること」や「やりがいを感じること」を教えてくれます。

何に夢中になったかを振り返ることで、将来進みたい分野が自然と見えてくることもあります。

Q.一生懸命取り組むから楽しくなるものは?

努力したからこそ楽しく感じられたことはないですか?
 
例えば…

「部活で大会を目指してみんなで頑張った!」「ボランティア活動で達成感を味わった!」

「勉強を頑張ってテストで良い点を取れた!」「バンドやダンスの練習で発表会を成功させた!」

「家族や友達のために何かを手作りして喜んでもらえた!」「SNSで文章や写真、動画を投稿し、多くの人に評価された!」

 
「一生懸命取り組むことが楽しい」と感じられる経験を思い出すと、将来も熱意をもって続けられる分野を見つける手助けになります。

Q.これまで周囲に褒められたことや、成果を挙げたことは?

今まで「すごいね!」と周囲に褒められたことや、自分自身が満足できる結果を出せたことはありませんか?
 
例えば…

「文化祭で動画を作って友達から大絶賛された」→「創造力」や「コミュニケーション能力」を生かせる分野に。

「部活動のリーダーを務めて、部の雰囲気を改善した」→「リーダーシップ」や「チームワーク」を発揮できる仕事に向いているかもしれません。

「友達にわからない問題を教えて感謝された」→ 教育やカウンセリングなど、人をサポートする仕事が向いているかもしれません。
 
など、ほかの人に評価される経験は、自分に自信を与えるだけでなく、どんな場面で自分が輝けるかを教えてくれます。
 
自分の過去の体験や成功したことを振り返ると、自分が得意なこと、好きなこと、そして将来やりたいことが自然と見えてきます。

深ぼりすることで、自分に合った進路がもっとはっきりしてくるでしょう。(堀先生)

STEP3 学問を知る

進路選びの重要な一歩は、自分が興味をもっていることや関心がある分野が、どの学問に結びつくのかを調べることです。

自分の「やりたいこと」を学問という視点から見つけることで、進むべき道がより明確になります。

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
参考:『大学の学び 発見創造BOOK』 (龍谷大学 高大連携推進室 作成)

\ACTION!やってみよう/
 
Q.自分の興味があるものは、どんな学問に結び付きそう?
 
例えば

スマホアプリに興味があるなら…


「情報工学」や「コンピューターサイエンス」でプログラミングやアプリ作りの技術を学べます。
 
音楽が好きなら…

「音響工学」や「音楽療法」で音楽と技術、あるいは音楽と医療の結びつきを探求できます。

お菓子作りが趣味なら…

「食品科学」や「栄養学」で食品の開発や安全管理について学べます。
 
環境問題が気になるなら…

「環境科学」や「環境政策」を学んで、研究や政策づくりに役立つ知識を身につけられます。
 
大学の学部といっても、どんなことを学ぶのかイメージがわかないこともありますよね。

そんなときは、大学の授業内容や研究を調べてみて。

「法学部」と聞くと弁護士を目指す学部と思いがちですが、企業のルール作りや政治、福祉についても学べ、「農学部」では農業技術や食品開発だけでなく、環境保護についても学べます。

「哲学科」では思考力を鍛えてAIの倫理問題や企業の戦略立案に役立つ知識を得られることもあります。

学問の幅広さを知ると、未来の選択肢が増えてきますよ!(堀先生)
\どんな学問がある?/
学問と学べる内容について詳しく調べる

STEP4 社会を知る

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
改めて社会問題について考えてみるのも良い機会に
みなさんが普段ニュースやSNSで見ている社会問題、どんなものが気になりますか?

例えば、SDGsに関連する話題でいうと、貧困問題、食糧問題、エネルギー問題、海洋資源問題…いろいろありますよね。

そのなかで、自分のアンテナが一番反応するものってどれでしょうか?

もし気になる問題が見つかったら、「それを解決するにはどんな学びが必要なんだろう?」と考えてみましょう。
 
例えば…

  「ジェンダー平等」 → 社会学部や法学部でジェンダー論や社会政策を学ぶ

  「食品ロス」 → 農学部や経済学部で食品流通や環境経済を学ぶ

  「再生可能エネルギーの普及」 → 工学部でエネルギー工学を学ぶ

  「動物保護や野生生物の保全」 → 獣医学部や理学部で生態系保全を学ぶ

  「デジタル格差」 → 情報学部や教育学部でICT教育やデジタル技術を学ぶ

  「災害対策や防災」 → 政策学部や工学部で防災学や土木工学を学ぶ

など、学部や学科がつながってきます。

\ACTION!考えてみよう/

Q.社会問題でどんなものが気になる?
 
例えば17のSDGsのなかから気になるテーマを探してみるのもおすすめです。

そのなかから「これなら自分もかかわれるかも」と思えるものを見つけることで、次のステップが見えてきます。

いきなり「どんな仕事がしたい?」と考えるのは難しいかもしれません。

でも、まずは興味のある社会の問題を見つけるところから始めてみると、未来の自分がどんな力を身につけて、どんな風に社会に貢献できるのか、考えるきっかけになるはずです。

ただ「学んで終わり」や「おもしろかった」で終わらせるのはもったいない!

その学びが社会とどうつながるのかを考えることが大切です。

「この問題を解決するために何が必要だろう?」「少しでも力を貸せるとしたら、自分は何を学べばいい?」

こんな視点をもつと、進路の選択肢がぐっと整理されますよ。(堀先生)
SDGsに関係する学問を調べる

STEP5 職業・仕事について知る

自分は将来どんな仕事をしているのか、想像してみたことはありますか?

「興味がある仕事」「将来やってみたい仕事」って、ただ思い描くだけじゃなく、実際どんな業界にどのような職種があって、どんな仕事をするのか、徹底的に調べることが実はとても重要です。


「会社名」だけでなく、「職種」や「どんなスキルが求められるのか」もしっかり掘り下げていくことが大切です。

\ACTION!調べてみよう/
 
Q.自分の興味があることに「関連する仕事」ってどんなものがある?

単に「会社名」だけでなく、「どんな職種があるのか」まで調べてみましょう。
 
「音楽に興味がある」

→ ミュージシャンだけでなく、音響エンジニア、音楽プロデューサー、音楽療法士なども。
 
「ファッションに興味がある」

→ デザイナーだけでなく、ファッションコーディネーター、スタイリスト、衣装制作のスタッフや、アパレル業界のマーチャンダイザーなど。
 
「動物が好き」

→ 獣医師や動物看護師だけでなく、動物園スタッフ、ペットトレーナー、動物保護団体の職員や、動物行動学者など。
 
「テクノロジーに興味がある」

→ ソフトウェアエンジニアだけでなく、データサイエンティスト、AI開発者、セキュリティエンジニア、ITコンサルタントなど。
 
「スポーツに興味がある」

→ アスリートだけでなく、スポーツトレーナー、スポーツ栄養士、スポーツ心理学者、スポーツマネージャーやスポーツイベントの企画・運営スタッフなど。
 
「映画や映像制作に興味がある」

→ 映画監督や俳優だけでなく、映画編集者、撮影監督、映像クリエイター、CGアーティストや映画マーケティングの担当者など。
 
「教育に興味がある」

→ 教師だけでなく、教育プログラムの開発者、教育カウンセラー、教育政策アナリスト、オンライン教育のコンテンツ制作など。
 
 「旅行や観光に興味がある」

→ ツアーガイドだけでなく、旅行業界のマーケティング担当、観光開発のコンサルタント、ホテルマネージャーや地域観光協会の職員など。

\ACTION!やってみよう/

▶働く人のリアルな話を聞いてみよう!
 
一番手っ取り早いのは、実際にその仕事をしている人の話を聞くこと。

「この仕事って○○ですか?」と率直に質問してみましょう。

やりがいや喜び、辛いこと、求められるスキルや、どんな人が向いているかまで、リアルな体験が聞けるチャンス。

実際に聞けない場合でも、WEB検索で働く人の現場のリアルを知ることができるから、まずはやってみましょう。(堀先生)
\仕事内容、適性、やりがい、年収etc./
興味のある仕事を詳しく調べる

STEP6 志望先について知る

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
迷ったらまずは「スタディサプリ進路」で、情報を集めることもひとつの手
ここでやっと志望校について考えるステップになります。

さまざまな学校を徹底的に調べて、自分の未来を見つけていきましょう。

進学先を決めるのはワクワクする一方、迷ってしまうこともあるでしょう。

調べれば調べるほど、気になることが見つかるものですが、それらを比較するうちに、最終的に「これだ!」って思える場所が見つかるものです。

だから、まずは情報を徹底的に集めて、自分の進みたい道をクリアにしていきましょう。

\ACTION!やってみよう/
 
実際に調べてみよう
 
▶調べ方1:大学の「考え方」や「学びのスタイル」を調べよう!

大学には「建学の精神」という、その大学が大事にしている考え方があるので、自分の価値観と合うかどうかをチェックしましょう。

さらに、「アドミッションポリシー」も重要です。

大学がどんな学生を求めているのかを知ることで、志望校の選び方がぐっと広がるはずです。

▶調べ方2:大学の魅力をチェック!

各大学の「カリキュラム」や「シラバス」という授業内容を調べることで、どんなことが学べるかがわかります。

例えば、気になる分野がどんな授業を提供しているのか、具体的に見てみましょう。

そして、どんな「研究室」や「教授」がいるのかも重要。

もし、特定の研究をしている教授がいたら、よりその大学に興味がもてるようになりますね。

▶調べ方3:卒業生の進路をチェック!

卒業生がどんな進路に進んでいるのかを調べてみましょう。

実はこの工程はとても重要で、学んだことをどんな仕事に生かせるのかイメージしやすくなります。

また、就職状況もしっかりと調べ、卒業後も安心できそうな大学を選ぶとよいでしょう。

▶調べ方4:取得できる資格を調べる!

資格が取れると、就職に強くなったり、将来の選択肢が広がることも多くなります。

自分の興味に合わせて、どんな資格が取れるかもチェックしてみましょう。(堀先生)
  興味のある学校の資料を取り寄せる

 

STEP7 志望先についてさらに深ぼりする

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
情報を知るのと、実際に見るのとではまったく違うから、体験してみることが大事
進学先を決めるのに、大学のホームページやパンフレットだけ見て決めるのはもったいないし、本当に自分に合うかどうかわかりません。

だからこそ、実際に「体験」して、自分の肌でその学校の雰囲気や学びを感じることが重要になってきます。
 
\ACTION!やってみよう/
 
▶体験1:オープンキャンパスや体験講座に行こう!

まずは、オープンキャンパスや高大連携講座に参加してみましょう

模擬授業や体験講座を通じて、学校の授業の雰囲気や学びの内容を実際に肌で感じることができます。

実際に自分がその学校で学んでいるイメージがつかめるし、「あ、ここは自分に合っている!」と感じられるかもしれません。

逆に違和感があったり、思っていたのと違うと感じたら、早めに気づくことができるのも◎。

▶体験2:先輩の生の声を聞いてみよう!

実際にその学校に通っている先輩の話を聞いてみるのも、とても重要なこと。

「〇〇学部で学んでいる先輩」「〇〇大学に通っている先輩」の話を聞けば、学部の特徴やその大学の雰囲気をよりリアルに感じることができるもの。

進路の先生に頼んで、先輩とつなげてもらうのもひとつの手です。

先輩の話から、学びの深さや将来どういかせるかなど、細かい部分まで知ることができるのが大きなメリットになります。

自分の目で実際に見て、体験して、先輩の話を聞いて、いろんなアクションを起こすことで、さらに志望校の選択肢が整理されてくるはず。

オープンキャンパスや体験講座は、ただの情報収集ではなく、「自分の将来を決める大事なアクション」だと思って積極的に参加してみましょう。(堀先生)
\いつやってる?申し込み方法は?/
興味のある学校のオープンキャンパスを調べる

アクションを起こすことが迷いを打破するカギ!

迷いが生じたとき、重要なのは情報を集めるだけでなく、実際に自分で考えて動いて確かめること。

今回紹介した7つのステップを通じて、自分に合った進路を見つけましょう。

進路選びは未来の自分を創る大切なプロセスです。

一歩ずつ一歩ずつでよいので、前に進んでいきましょう。(堀先生)

みんな悩んでた!先輩たちの進路決定ストーリー

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
悩んで迷ったうえの決断だったからこそ、大学生活がより意味のあるものに!
「卒業生と話してみる」「自分の考えを整理する」「家族と向き合う」など、さまざまな方法で道を見つけた先輩たちの実例をご紹介。

実際に迷いを乗り越えて未来を切り開いた先輩たちはどう考え、どう行動していたの?

その動き方を参考に、進路選びのヒントを見つけてみて。

実例①先輩との出会いが進路のきっかけに

「全然進路が決まらず焦っていて、学部も志望校も漠然としていて、何を基準に選べばいいのかわからない状況でした。

でも、学校の『先輩パネルディスカッション』に参加したのが大きな転機に!

そこで、国際関係学部に通う先輩の話を聞いて、一気に引き込まれました。

海外での経験談や、学んでいる内容の話がすごくおもしろく、何よりその先輩がとても生き生きしていて、『こうなりたい!』のイメージがわいたのもよかった点です。

その後、思い切って先輩に声をかけてみたら、ていねいに話を聞いてくれて、具体的にどんな学びがあるのかとか、自分の興味がどういかせるのかを一緒に考えてくれたことで、気づけば私も『国際関係学部を目指したい!』と思うようになっていました」。
\POINT/

☑まずは先輩や進路指導の先生に相談してみる

☑実際に話を聞くことで、具体的なイメージがわく

☑迷ったときは複数の選択肢を比較してみる

実例②夏休み明け、志望学部の変更を決心!

「高3の夏休み明け、ずっと悩んでいた学部を突然変えました。

最初は経済学部か経営学部にしようかなと、なんとなく消去法で選んでいたんですが、夏の間に気持ちが変わってきたんです。

実は、コロナ禍で家庭の状況が急に厳しくなり、今まで当たり前に思っていたことが一変。

その時、ふと『自分は社会で何かできることがあるんだろうか』と真剣に考え始めました。

そして、社会福祉士の仕事に興味がわき、社会学部に進学して、社会福祉士を目指す道を選びたいと思ったんです。

この想いを担任の先生や進路の先生に話したところ、じっくり話すうちに、この夏に芽生えた気持ちが本物だと確認できました。

それで、秋には異例のタイミングで学部変更を申し出ました。

先生たちはしっかりサポートしてくれて、すごく安心したのを覚えています。

自分が世の中で何か役立つことをしたいという気持ちが、納得する進路選びにつながったんだなと思います」。
\POINT/

☑迷いがあっても、しっかり時間をかけて考えることが大切

☑自分がワクワクする学問を選ぶのが成功のカギ

実例③家庭の事情で就職へ:学びながら働く道を選択

「高3の秋、家庭の事情で大学進学から就職へ進路を変更せざるを得なくなった時、すごく悩みました。

大学に行きたい気持ちは強かったけど、学費や生活費をどうするかという現実は厳しく、就職する道を選ぶことに。

そんななか、働きながら大学の[二部]に通うという選択肢を知り、それが最終的な決め手に。

自分の将来に向けて、今できることを選ぶことが一番だと感じ、最終的にフレックス制度のある大学で学びながら働く道を選ぶことができました」。
\POINT/

☑経済的な理由で悩む場合は企業による学費支援制度や、奨学金、特待生制度も検討を

☑夜間大学や通信教育などの柔軟な選択肢を知る

☑家族や先生と相談し、現実的な計画を立てる

実例④家族の反対を押し切り、教員を目指す進学へ

進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
三者面談で家族にしっかり熱意を伝えるのも方法のひとつ
「家庭の経済事情で、家族からは就職を強く勧められていましたが、私はどうしても大学に進学して教員を目指したかったので、何度も三者面談を繰り返しましたが、なかなか折り合いがつかず、本当に悩みました。
 
最終的に、奨学金をフル活用して短大に進学し、その後、4年制大学への編入を目指すことに。

今はその決断が本当に良かったと思っています。

現在は、教員として子どもたちに携わる仕事に就くことができたので、大学進学と就職の間で悩んだことが、今の自分にとって大切な経験になっています」。
\POINT/

☑家族の反対がある場合でも、本気を伝える覚悟をもつ

☑三者面談などで熱意をしっかりプレゼンする

☑教育ローンや奨学金を最大限活用する道もある

 
進路に悩んでいるとき、決定打となるのは「具体的な行動」と「信頼できる人との対話」。

迷いながらも前に進むことで、見えなかった道が開けるはず。

あなたの想いを大切に、未来への一歩を踏み出そう!
進路が決まらない…高校生が迷ったときに試すべき7つの方法【プロが解説!】
迷いの先にこそ、無限の可能性が!悩んだ分だけ、確かな自信をもって飛び立てるはず!
最後に、これから進路を決めようとするみんなに、堀先生からアドバイスをもらったよ。
進路を選ぶことは、人生の大きな決断です。

でも、その選択を「適当に決める」というのは、本当にもったいないこと。

例えば、10万円を使って何かを買うとしたら、慎重に調べて、ブランドや性能を比較し、実物を見に行ったり、口コミをチェックしたりしますよね?

それって大学選びでも同じなんです。しかも大学は何百万円もかかる大きな買い物!
 
だからこそ、大学のブランドやイメージだけで決めず、「どの学部で、何を学ぶのか」という内容を徹底的に比較してみてください。

どんな学びが待っているのか、どんな教授がいるのか、学外活動や学生の姿を実際に見て、「学び」を具体的にイメージしてみましょう。

自分の将来にとって、何百万円の価値がある選択かを真剣に考えてください。

また、この世界には学びたくても学べない人がたくさんいます。

私たちが学べる環境をもっていることは、本当に恵まれたことです。

その環境を大切にして、適当な選択をするのではなく、自分にとって最も意味のある学びを選ぶことが大切。

進路に迷ったときは、じっくりと調べ、実際に足を運び、ほかの人の話を聞きながら、自分に合った進路を見つけてください。

これからの人生を豊かにするために、慎重に、そしてしっかりと選んでいきましょう!

応援しています!(堀先生)

構成・文/滝 紀子 取材協力・監修/堀 浩司


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