准教授、助教、講師、博士研究員…誰が一番えらい?

ドラマ・映画の『ガリレオ』シリーズで福山雅治が演じている主人公・湯川学の肩書きを覚えているだろうか?正解は帝都大学理工学部物理学科の“准教授”。

 

「あ、言われてみれば教授じゃないんだ」「“准”ってどういうこと?」と思った高校生も多いかも。

 

実は大学の先生には、「教授」以外にも、「准教授」「講師」「助教」などいろいろな肩書きがある。そのほか、先生ではないが、「研究員」「助手」といった人たちも。

 

教授以外の肩書きに関しては、教育関係者などを除けば意外と詳しくは知られていないもの。「講師と准教授はどっちが偉いの?」「助教って何する人なの?」などいろいろ気になることも多いはずだ。そこで、この機会にざっと整理しておこう。

 

 

まず、「教授」「准教授」「講師」「助教」「助手」について。

これらは、学校教育法という法律で定義されている肩書き。一般的には、(助手)→「助教」→「講師」→「准教授」→「教授」という順番で昇進していくので(助手のステップはない場合も多い)、その逆の順に地位が高いということになる。

 

「教授」から「助教」までは、学生に対する授業や研究の指導、さらに自身の研究活動といった仕事内容は基本的には同じ。「助手」は教授や准教授などのアシスタント的な役割を担い、通常は授業はもたない。

 

一方、「助教」は、助手から派生した役職だが、教授、准教授から独立した研究ができたり、授業を担当できたりする点が異なる。

 

注意が必要なのが「講師」。

大きく分けると「専任講師」と「非常勤(兼任)講師」の二種類がある。

「専任講師」は、一般的に、継続的な雇用が保証されているポストで、実際数年後には「准教授」にステップアップするケースが多い。それに対して「非常勤(兼任)講師」は1年などの期間限定の契約で、科目単位で任命される。実務家や他大学の教員などが務める「客員教授」「客員准教授」も一般的には「非常勤(兼任)講師」と同様な立場だ。

 

また、大学の研究施設や研究室には「研究員」という肩書きの人たちもいる。

「研究員」に関しては法律上の定義がないので、使われ方もさまざまなのだが、「博士研究員」「特任研究員」といった場合は、大学院の博士課程を修了した人たちが就くポスト。通常は数年の任期制で、大学に残る場合は「助教」などのポストを目指すことになる。

 

以上が大学で教育や研究に携わる人たちの代表的な肩書き。一通り頭に入れておくと、大学に関する情報収集の際などに役に立つかも!