テスト前日にノー勉!どうする?勉強法&過ごし方はこれが正解!【東大生の体験談つき】

テスト前日にノー勉!「一体どうしたらいいの?」とパニックになる気持ちはわかるけれど、一度落ち着こう。

今回は、東京大学の入試に加え、今まで約900個の資格試験に合格してきた資格マイスター、鈴木秀明さんに、テスト直前に効く効率的な勉強法を伝授してもらった。

さらに、現役の東大生・東大院生・卒業生たちのテスト前日の体験談も紹介。

このままではテスト勉強が間に合わない!と焦っている人はぜひ参考にしてほしい。

目次

今回話をうかがったのは
鈴木秀明(すずきひであき)さん
鈴木秀明(すずきひであき)さん

1981年8月4日富山県生まれ。
東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て、2006年4月より某人材会社に入社。
2009年に退職後、資格・勉強法アドバイザーとして独立。
総合情報サイトAll About 「資格」ガイド。(https://allabout.co.jp/gm/gp/398/

年間80個ペースで資格・検定試験を受け続ける資格マニア。
2023年7月時点で約900個の資格をすべて独学で取得している。
雑誌・テレビ・ラジオなどのメディア出演実績は500件超。 

テスト前日にノー勉でも、できることはある?

テスト前日にノー勉(まったく勉強していない)なのはかなりまずい状態。

どうしても一夜漬けをしなければならない状況でもどこまで挽回が可能か、聞いてみた。

何を基準に間に合うとするかは人によるが、できる限りのことをやろう


「テスト前日にノー勉でも、今からできることはありますし、前日の詰め込み勉強が効果を発揮する分野もあります。

追い込まれているからこそ自分の限界に挑戦できる機会でもあり、自分の「追い込みの瞬発力」や「成功・失敗のパターン」を知ることはこの先の受験勉強にもきっと役立つはずです。

この経験を、これからの勉強に役立てることも意識しながら取り組んでみましょう。

とはいえ、そもそも付け焼刃の対策ばかりに頼る勉強はおすすめできません。

これを教訓に次からは地道に頑張りましょう!」(鈴木さん)
今の状況を悲観しすぎずに、やれることをやっていこう!

テスト前日の勉強って何をすべき?

テスト前日の勉強って何をすべき?

※一夜漬けでも最初に計画を立てて効率的な試験対策をしよう

テスト前日にまずすべきは、今回のテストの目標点数を定めること。

目標点数と現在の実力との差を考慮しつつ勉強方針を立てると、得点アップに向けて真にやるべきことが明確になる。
「テスト前日の勉強をより効率的なものにするために考えてほしいことがあります。

1つめは目的(目指すゴール)の明確化。

今からできる限り高得点を狙いたいのか、それともただ赤点を回避できればいいのかといった、「そもそも何を目指すのか」を、明確に設定することです。

2つめがその目的と自分の実力とのギャップを把握すること。
目的を決めたら、次は自分の実力を客観的に分析します。

テスト勉強の本質とは『目標と現実とのギャップを埋める』ことなので、今の自分に足りないものは何なのかをわかっておく必要があります。

この2つを確認したうえで、次はそのギャップを埋めるべく1日で何を勉強するのかを決定します」(鈴木さん)
手当たり次第の学習を始める前に、目的と現在地を把握しよう。

そこを整理できたら、次は全体像を俯瞰して今夜の勉強計画を立てよう。

今日の勉強計画を立てるために全体像を俯瞰する

勉強計画を立てるには、まず全体像を把握することが必要。

そのための資料が、ノートとテキスト、過去問題だ。
「勉強計画を立てるためには、試験の全体像をつかむことが必要です。

出題傾向と試験範囲を分析し、それを踏まえて何を勉強するべきか決めてください。

出題傾向の分析には過去の試験問題の見直しがおすすめです。

先輩などから過去の問題をまわしてもらえる場合はそれを利用すればいいですし、前回の定期テストなどからも分析ができます。

定期テストの場合、同じ先生が作問するので記述問題が出やすい、漢字問題が出やすいなど出題傾向がつかめるでしょう。

試験範囲と、そのなかでも得に重要な個所の把握にはノートを利用します。

ノートを見れば先生がどこを重点的に説明していたかが反映されているはず。

その箇所は当然テストに出やすいので、そこを優先的につぶすことで効率的な対策ができます」(鈴木さん)

まじめにノートを取っていた人はセーフと言えるだろう。

もしノートに自信がないなら、時間が許すなら、友達とノートを見せ合ってもいいかもしれない。

自分のノートがなく、時間的にも厳しい状況なら、教科書を睨んで「先生が特に強調していた箇所」などの記憶をたぐり寄せよう。

重要そうなところを絞り込む

全体像を把握したら、次は戦略を立てよう。
「ノートの見返しで試験に出そうな重要箇所が見えてきたら、次は自分がどこを重点的につぶすのか絞り込みます。

ここで絞り込んだ範囲が「最後の追い込みで取り組む勉強内容」となります。

限られた時間の中での勉強で少しでも点数の取れそうなところ、つまり「コスパ・タイパの高い勉強ができそうなところ」を探してください。

科目を絞るのもこの段階です。

今後の大学受験に必要な科目だけをやるのか、それとも全科目満遍なくやるのか、人によるでしょう。

なお、一般的に得意科目よりも苦手科目のほうが短時間で得点が伸びやすいです。

80点とれている科目を90点に伸ばすよりも、40点しかとれていない科目を60点に伸ばすほうが簡単なのです。

総合点を上げたいなら、こういうことも意識してヤマをかける箇所を決めましょう」(鈴木さん)

明日のテストの科目を考えて、自分は何に注力していくのかを決定しよう。

理解が必要な勉強を前半、単純な暗記は後半に行う

「おおまかに言って、概念や流れを理解するような勉強は前半に、単純な暗記作業は後半にやるとよいです。

歴史のエピソードや理系科目の解法暗記など、ストーリー性があったり理屈付けられるものであったりは前半にやっても試験本番まで記憶に残りやすい。

逆に英単語や漢字、年号や公式などの単純暗記は、早い段階で覚えても試験本番までに忘れてしまいやすいので、こうしたものは試験の直前にまとめてインプットします。

メリハリをつけて勉強することで効果を最大限に引き上げましょう」(鈴木さん)

覚えきれなかったことだけをリスト化しテスト直前に見直す

「更に、前日に学習してどうしても覚えられなかったことはリスト化して本番の直前に頭に叩き込みます。

当日の朝や休み時間なども利用して、試験の直前まで集中的に見返すためのリストです。

直前であるほど短期記憶が残っていますので、先生が試験スタートの合図をする直前まであきらめずにインプットしましょう」(鈴木さん)
直前学習が得点に結びつきやすいのは暗記モノ。

より効果的な学習法で、テスト本番でアウトプットしやすいようにしよう。

東大生に聞いた!テスト前日の効率的な勉強法

東大生に聞いた!テスト前日の効率的な勉強法

※一夜漬けの勉強法は効率性が命。東大生が実践した勉強法は?

大学の受験勉強を極めた東大生の先輩たちにも、テスト前日の効率的な勉強法を聞いてみた!
●授業ノートを徹底活用!

授業用ノートのみをひたすら繰り返し読み、教科書や参考書には触れない。得点効率を考えると、授業用ノートのみを見ることが最も効率が良かった」(23歳・工学系研究科)

ノートを見返して先生がやたらと強調していたところ、マークがついているところを重点的に勉強する。授業中、課題としてやった演習問題は暗記ゲームのように覚える」(20歳・文学部)

授業ノートや教科書などで、先生が重点的に言っていた箇所についてさらう。暗記分野の確認」(21歳・法学部)

授業ノートの内容を一通り自分で説明できるようにしておく」(18歳・教養学部 理科一類)

●手薄な範囲に絞って効率的に学ぶ

「重要なところに絞ってメリハリをつける」(24歳・農学生命科学研究科)

「間違った問題だけを書き出したノートや、引っかかりそうだと思う場所を再チェックする」(18歳・教養学部)

「試験範囲全体を軽く見渡して、覚えていなかったりわからない箇所があったら理解する」(22歳・理学系研究科)

「得意だと思ってあまり手をつけていなかったところを、意識的に復習しておく」(24歳・農学生命科学研究科)

●記憶力を強化する学び方にこだわる

「勉強してから一旦寝て、また朝覚えるほうが頭に入る」(33歳・工学部)

「目で見て、手で書き、声に出してそれを聞く、という感じで、五感をフルに使うと覚えやすい」(37歳・工学部)

「黙って座ってテキストを読んでも頭に入りにくいので、歩きながら声に出して読むといい」(28歳・教育学部)

声に出して覚える。暗記ものは机にずっと向かうだけでなく動きながら覚える」(34歳・教育学部)

●インプットだけでなくアウトプット力も鍛える

インプットとアウトプットを両方行うことを意識する」(23歳・工学部)

「授業でやった問題を自力で解けるようにする」(25歳・理学系研究科)

「とりあえずできるだけ解く、解法暗記」(20歳・法学部) 

主要科目別、テスト前日の勉強のポイントはこれが正解!

具体的にどんなことに気をつけて学習すべきだろうか。

鈴木さんにテスト前日の勉強ポイントを主要科目別に聞いた!
「どの科目であっても暗記でなんとかできそうなポイントを取捨選択することが近道。

攻略のノウハウは科目によって違うので参考にしてください。

限られた時間で1点でも多く稼ぐためにとにかく効率性を重視しましょう」(鈴木さん)

【社会】は史実の流れを押さえながら、個々の用語を確実に暗記していく

社会は直前の勉強が奏功しやすい科目ですので、優先度を高くします。

人名や年号、用語など、ピンポイントに暗記していきます。

特に歴史はストーリー仕立てで記憶に残りやすいので、教科書の該当部分を通読して史実の流れを押さえながら、個々の用語を暗記していくのがおすすめです。

覚えるべき用語にピンポイントでマーカーをひいていくのもよいでしょう」(鈴木さん)

【理科】は理論分野は用語の暗記。計算分野は公式と解法パターンの暗記

生物と化学(理論分野)は用語の暗記が主になるので、やり方は社会に近いです。

こちらも教科書を通読して文脈のなかでワードを定着できるとよいですね。

物理と化学(計算分野)は、公式と解法パターンの暗記です。

こちらは数学の学習法と近いので、後述の数学の項を参考にしてください。

公式さえ覚えておけば、数字を当てはめれば解けてしまう問題もあるでしょう」(鈴木さん)

【国語】は語彙の対策が命、古文漢文は試験範囲の現代語訳を完全に覚える

「国語の場合は語彙の対策が中心。

現代文なら漢字、古文なら古語ですね。

これらは短時間で得点アップが見込める分野です。

それから、古文漢文は試験範囲の現代語訳を完璧に頭に入れること。

これだけでなんとかなる問題も多いので、訳だけでもしっかりインプットしてください」(鈴木さん)

【英語】は音読しながら文脈のなかで単語を把握すると効率的

語彙の復習を中心に取り組むと効率がよいでしょう。

試験範囲の単語や熟語、構文などを頭に叩き込みます。

教科書を音読しながら文脈のなかで単語を把握するのが理想。

内容をイメージしながら読むことで記憶が定着しやすいですよ。

同時に日本語訳を頭に入れておくのも有効。

古文漢文の場合と同じ目的です」(鈴木さん)

【数学】は公式の確認マスト。解法パターンに目を通し理解しておく

「数学の場合、まずは公式の確認から。

そして試験範囲の解法パターンに目を通し理解しておきましょう。

いわゆる『解法暗記』ですね。

実際に問題を解こうとするのは時間がかかりすぎるので、解法を理解することに注力しましょう。

闇雲に暗記するのではなく理解しながら覚えましょう。

手を動かさずにできるので意外とスムーズに進みます。

これだけでも思いのほか得点を伸ばせるはずです」(鈴木さん)

テスト前日にやってはいけないことは?

テスト前日にやってはいけないことは?

※テスト前日の過度の不安は勉強の妨げになってしまう

テスト前日にやってはいけないことは、学習やテストに向かう気力や体力を削ぐ行動。

具体的には過度に不安になりすぎたり、極端に睡眠時間を削ったりすることだ。

落ち着いて、着実に点数アップにつながる学習に注力するべし。

極端にネガティブにならない

「ほどほどの不安は発奮材料になりますが、過度の不安で勉強に集中できないのは本末転倒です。

極端なネガティブ思考は避けましょう。

前日の頑張りが実を結ばず仮にテストに失敗しても、それ自体が次につながる大きな経験。

この失敗を糧に次からはもっと計画的にやろうと意識できることこそが重要です」(鈴木さん)

あれこれ手を広げすぎない

「上の話とリンクしますが、不安でパニックになってあれこれ手を出すのは失策です。

やることが多すぎると、結局中途半端にしか消化しきれないまま、当日を迎えてしまいます。

ノー勉といっても、一度は授業で習った範囲。

記憶の底に沈みかけた知識をサルベージするくらいの気持ちで臨みましょう。

闇雲にあれこれ手を出さずにやるべき内容を絞り込んで、それに集中するのが大事です」(鈴木さん)

一夜漬けのために徹夜をしない

「時間が足りなくても徹夜はできるだけしないこと。

試験中眠くて集中できないのでは前日の努力が水の泡になってしまいます。

‟徹夜”することで時間を作ることはせず、帰宅後すぐ勉強を始めることが大切。

そして矛盾するようですが、もし神経が高ぶって寝付けないような場合は、「絶対に○時間は寝ないといけない」などとは気にしすぎないでOKです。

眠くなるまで勉強して、ほとんど寝られずに朝を迎えても、逆に頭が冴えていることもあります。

個人差が大きいので、臨機応変に自然な流れに身をまかせましょう」(鈴木さん)

東大生に聞いた!テスト前日にやってはいけないこと

【体験談】東大生に聞いた!テスト前日にやってはいけないこと

※テスト前日の徹夜は逆効果になりかねないので注意

テスト前日のタブーを東大生の先輩たちに聞いた!

どんなことに注意すべきなんだろう。
●テストに集中できる睡眠時間は確保する

「前日はよく眠ったほうがテストに集中できるので間に合うように勉強し、一夜漬けをしないことが一番。短期記憶では、今後、役に立たなくなると思う」(21歳・教育学部)

「徹夜での勉強は、翌日のパフォーマンスに響くのでやらない方がいい」(23歳・新領域創成科学研究科)

「人間は寝ている間に記憶の整理を行うので、一夜漬けでも必ずいつもと同じ時間寝る」(38歳・経済学部)

「勉強した後、1時間でもいいから寝る。寝る直前まで勉強はする」(34歳・教育学部)

「徹夜はしない。夜に一通りやって、寝てから、朝軽く見返す」(21歳・教育学部)

●焦って学習の手を広げすぎないようにする

「残り時間でやれることに優先順位をつける」(21歳・法学部)

「難しすぎる部分は見ないほうが無難。試験前に自信をなくしてしまうので、確実な知識点に注力しておこう」(年齢未回答・新領域創成科学研究科)

凝ったまとめノートの作成は、試験前には禁物」(22歳・理学系研究科)

出るかどうかあやしい細かすぎる知識事項は、余裕がないなら見るべきでない」(20歳・教養学部)

「問題等を丸覚えしたり、焦りすぎること。少しでも、ゆっくりでも基礎を理解するほうが大事」(20歳・教養学部 理科一類)

テスト前日にどうしてもやる気が出ないときは?

テスト前日にどうしてもやる気が出ないときは?

※テスト勉強のやる気が出ないときは勉強がしたくなる状況を作ろう!

テスト前日にやる気が出ないときは、とにかく「勉強する」という行動を起こすと、気持ちが後からついてくる。

あえて家族がいる前で勉強したり、勉強しないことにペナルティを設定したりと、気分に左右されずに、勉強を始めざるを得ない環境を作ってしまおう。

勉強するための仕掛けを作る

やる気がないときに無理にやる気を引き出そうとするのは間違った方法です。

そもそも「何か行動するにはやる気が必要」と考えること自体が誤りなのです。

何をするにも、やる気に左右される人間になってしまいます。

そうではなく、やる気がなくても勉強へと自然に向かえるような仕掛け作りをしてはいかがでしょうか。

例えば、Zoomを繋いで友達と勉強する、図書館に行ってみる、家族のいる前で勉強するなどいろいろありますね。

罰ゲームを賭けて、友達とテストの点数を競い合ってみるなんていうのもおもしろいかもしれません。

勉強のモチベーションが上がる仕掛けを探してみましょう」(鈴木さん)

ゲーム感覚で取り組む

「勉強をつらいものととらえるのではなく、ゲームのミッションをクリアするための作業というイメージに変えてみてはどうでしょうか。

私自身これまで数多くの資格を取得してきましたが、それを一種のゲームとして楽しんできました。

まるでゲーム内でアイテムを集めたり、ミッションを制覇していくかのように資格試験に挑んできたんです。

ゲームを楽しんだ結果、成績が向上していたら理想的ですよね。

テスト前日ともなると焦る気持ちもよくわかります。

しかし、今この状況でどこまでできるかというミッションに挑戦しているんだ!というような気持ちで、前向きに取り組んでみましょう」(鈴木さん)

逆にチャンスかもしれないと発想を切り替える

「やる気が出ないときは、『やる気が出ないときでも勉強するという訓練』ができるチャンスととらえてみてください。

やる気が出ないと嘆いてばかりいても、時間だけが無為に過ぎてしまいます。

いっそのこと、考え方を180度変えて、やる気が出ないときは、これからどのようにして復活できるかを模索する経験ができるチャンスだと割り切ってみましょう。

そのように意識を変えて、まずは机に向かうことを目標にしてください」(鈴木さん)

テスト当日にするべきことは? 

テスト当日に重要なのは、最後まであきらめずにやれることをやり切ること。

それ以外は特別なことはせずに普段どおりのペースを守ろう。

生活面ではあくまでも「いつもどおり」にするのが鉄則

「テスト当日だからといって、特に生活面でなにか変わったことをする必要はありません。

いつもどおりに過ごすことを心がけてください。

起床、身支度、朝ごはん、登校、どれも普段と同じ時間に同じようにこなせばよいのです。

へたに普段と違うことをしようとすると、調子やリズムが狂い、テストに悪影響を与えかねません」(鈴木さん)

ポジティブに構える

「試験前というのは自分が苦手としている、できないところに目が向いてしまいがちですが、これはよくありません。

不安が大きくなり、集中を妨害してしまいます。

『やってないところから出題されたらどうしよう』と不安になるのではなく、『とにかく少しでも得点できるところで稼ごう』という考え方をしましょう。ここまできたらある種の開き直りも大事です。

結果的に試験は失敗に終わることもあるかもしれませんが、始まる前からそんなことを考えないでいいのです。

余計なことは考えず、とにかく今の自分の実力を出し切ることに注力してください」(鈴木さん)

最後の最後まであきらめない

試験直前というのは集中力が研ぎ澄まされて、最も勉強がはかどる時間。

この時間にムダなことをするのはもったいないです。

ぜひ有効活用しましょう。

前日にリスト化した苦手箇所を頭に詰め込むのに最適です。

登校後の朝や休み時間、昼休みなど合間を見つけてリストを眺めましょう」(鈴木さん)

自分の力を信じて落ち着いてテストに臨もう

最後に鈴木さんから、テストを控えたみんなへメッセージをもらった!
「テストを明日に控えた状況で準備不足な人のなかには、その焦りから視野が狭くなってパニック気味になっている人もいるかもしれません。

でもよく意識してほしいのは、そもそもテストというのは今後の受験本番や人生について考えるうえで、自分を見つめなおすきっかけとして活用すべき貴重な機会だということ。

もしも、テストの結果が振るわなかったとしても、落ち込んだり自分を責めたりするのではなく、『これはこれでいい経験になった』と次につなげる考え方をしましょう。


たとえ今回は一夜漬けでの対策をとらざるをえなかったとしても、できる限りのことにトライしたという経験自体が受験本番に向けた大きな糧となります。

限られた時間の中で真にやるべきことを自ら主体的・戦略的に考えるという経験、自分の『失敗に陥るパターン』や極限状況下でのパフォーマンスを実体験としてあらためて自己分析できたこと、そして、やると決めたことを徹底的に最後までやり抜くという体験。これらは今後の人生における大きな財産になるでしょう。

そして、くれぐれも注意してほしいのは無理をしすぎないということ。

『自分の限界を知っておく』ことも重要ではありますが、無理をして体調を崩してテスト自体を受けられない…なんてことになると本末転倒なので、自分を追い詰めすぎないようにしてくださいね。

みなさんの健闘を心から祈っています!」(鈴木さん)

鈴木さんのアドバイスで、気持ちが落ち着き、学習の方針が固まってきただろうか。

また、東大生の体験談を通して、自分に合いそうな勉強法は見つかっただろうか。

残された時間はわずかかもしれないが、まだ時間はある。

明日のテストでできる限りパフォーマンスを発揮できるよう、前向きな気持ちで頑張ろう!


取材・文/蜂谷智子 監修/鈴木秀明 構成/寺崎彩乃(本誌)
※本調査は2023年6月、東大生・東大院生・卒業生57名に実施したアンケートを元に構成

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