進学マネー完全ガイド 制度の種類や返済の必要性などやさしめ解説
進学費用は不安の種の一つ。でも難しくてよくわからない…。
そこで、進学費用の強い味方になる制度と利用の方法を一気に紹介!
これでお金の悩みも解消できるかも。
目次
まずは制度の種類やメリット・デメリットをみてみよう Check!編
奨学金の「貸与型」or「給付型」のちがいを押さえる!
奨学金は返済が必要な「貸与型」、返済不要な「給付型」の2つ。条件や、返済の負担も大きく変わるので、まずは最初にどちらにするかを決めよう。
給付型や給付時期を確認して、足りない分を補う必要があれば追加の奨学金や教育ローンを検討していこう。
返済が必要!「貸与型奨学金」
・教育ローンなどと比べて金利が低い。
・無利息型のタイプもある。
・給付型に比べて採用人数が多い。
・返済をする必要がある。
・長期間にわたって借金を背負うことになる。
・無利息型は審査の難易度が高い。
日本学生支援機構「予約採用」の初回振り込みの場合
・入学後5月~6月以降
・月々2万~12万円
※第二種奨学金の場合
(進学先の課程により月額12万円を選択した場合に限り増額が可能)
具体的にどんな名称の奨学金があるのか見てみよう
☑高3の春以降に申し込む「予約採用」(※1)、進学後に申し込む「在学採用」がある。
☑無利息の「第一種」、有利息の「第二種」がある。
☑その地域に保護者が住んでいることが条件。
☑ほとんどが貸与型で卒業まで支給。
☑採用人数は少なめだが、応募基準はJASSOなどに比べてゆるやか。
☑ほとんどの私大・短大・専門学校で設けている。
☑1つの学校のなかでも数十種類あるケースもある。
☑低金利の奨学金つき学費融資制度がある学校も。
☑企業や個人が設置する奨学金
☑団体により応募基準や条件が異なる。
☑奨学金によっては「入学一時金」貸与制度も。
保護者が借りる「教育ローン」
・奨学金などに比べて借りやすい。
・一括して借りるものや毎月一定額を借りるものなど目的によって選べるものも。
・奨学金に比べて金利が高い。
・借りた日の翌日から利息が発生するものも。
奨学金との違いを見てみよう!
“奨学金と教育ローンのちがい”
※この記事で紹介するのは、代表的な奨学金、教育ローンの一例でう。またケースにより給付条件が異なりますので、詳細は各ホームページなどでご確認ください。
※1 予約採用の申し込み開始日や締切日など詳細な日程は学校ごとに異なるので、スケジュールは在籍する学校の奨学金窓口に各自確認をしてください。
※2 2020年4月から始まった授業料等減免と給付型奨学金の支援制度について知りたい場合は、文部科学省の特設サイト「高等教育の就学支援新制度」をご確認ください。
返済が必要ない!「給付型奨学金」
・奨学金の返済が不要。
・貸与型の奨学金と組み合わせて申請できるものもある。
・家計や成績など条件が厳しい。
・募集枠が少ない。
・奨学金によっては条件を守らないと返済が必要になることも。
日本学生支援機構「予約採用」の初回振り込みの場合
・入学後5月~6月以降
・月々約1.2万~約4万円
※私立大学・自宅通学の場合
具体的にどんな名称の奨学金があるのか見てみよう !
☑正式な採用は進学後に決まる。
☑在学中にも定期的な手続きが必要。
☑授業料等の減免と給付型奨学金が大幅に拡充した高等教育の修学支援新制度も。(※2)
☑自治体の場合、保護者がその地域に住んでいる必要がる。
☑企業の場合は就職が条件になることも。
☑給付のほか、授業料などの一部が免除される減免型もある。
☑受験前に申請する受験予約型がある。
☑大学によってさまざまな基準がある。
☑返済義務や就職の縛りがない。
☑高3・9月から申し込みを開始するものもある。
新聞配達をしながら奨学金を返済「新聞奨学金」
・入学前に必要な「入学一時金」の貸与制度があるものも。
・住み込み制で、家賃や食費が抑えられる。
・給与や賞与が支給され社会保険などに入れる。
・早朝から始める仕事と学業の両立が大変。
・販売店との直接契約になるため働く責任が重い。
・途中で退会した場合は学費を一括返済しなければならない。
新聞奨学生の一日を見てみよう!
・3:30-6:30 朝刊配達
・15:00-17:00 夕刊配達
・夕方から夜 集金(月末)や拡販営業など
何にいくらかかるか書き出して保護者と話そう Work編
そもそも「奨学金などを使う必要があるのか?」を分かっておくためにも、自分の進学がどのくらいのお金をともなうものなのか、調べてみてはいかがかな?1.入学前後までの準備費用を書き出してTotal金額を計算してみよう
☑ 初年度納入金 ____円・国立大学(平均):81万7800円
・私大文系(平均):119万4800円
・私大理系(平均):153万400円
・専門学校(平均):128万6000円
・下宿生の生活費(全国平均):約13万円
・下宿生の仕送り(全国平均):約7万円
・自宅生の生活費(全国平均):約6万円
※いずれも1ヵ月あたりの額
※「2023年度保護者に聞く新入生調査」(全国大学生活共同組合連合会)より
・国公立大文系:約23万円
・国公立大理系:約26万円
・私大文系:約20万円
・私大理系:約23万円
・私大に通う下宿生:約30万円
・私大に通う自宅生:約8万円
・私大に通う下宿生:約4万円
・私大に通う自宅生:約1万円
・私大に通う下宿生:約28万円
Total ____円
気になる人は卒業までにかかる毎年の授業料なども確認してみてね!
2.興味のある奨学金や教育ローンの情報を整理する
進学にともなう金額感が具体的にわかってきところで、忘れないうちに今後のタスクまでチャチャっと決めちゃおう。☑ 申請したい奨学金や教育ローンは?
奨学金や教育ローンの名称_______
☑ 奨学金の場合「貸与型」「給付型」どちらにする?
貸与型or給付型 (理由)_______
☑ いつ資料をとりよせる?
___年___月ごろ
☑ いつ申請する?
___年___月ごろ
☑ 初回の給付はいつ?
___年___月ごろから給付
☑ 給付額は?
___円
☑ 「貸与型」または「教育ローン」の場合、返済はどうする?
Who? 自分or保護者
When? ___年___月から
How musch? 月々___円
☑ 奨学金の管理方法はどうする?
(例:奨学金用の銀行口座を作り、生活費とは分けておく など)
____________
■生活費の使い道は?(下宿生の場合)
国立大学以外はいずれも、千円未満は四捨五入して表示。そのほか生活費を除く項目については、「2023年度保護者に聞く新入生調査」(全国大学生活協同組合連合会)より。
※この記事は2024/3時点の情報です。
Text & Edit / Miyuki Nakao, Illustration / Naoko Kagawa, Design / Mayu Ishii(ma-h gra)
進学費用のなかでも一番お金がかかるのが初年度(入学した年)。
しかも入学する前に受け取れる奨学金なども限られているから要注意!
いつどれくらい進学費用が必要になるか、しっかり確認してね!
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