グローバル人材になりたい高校生が半数以上。そのネックは…?

これからの社会はますますグローバル化が進むと言われている。

 

商品・サービスを売る相手は世界中に広がり、多様な考え方をする外国人と肩を並べて働く――そんな社会にいつか出ていくことについて、みんなはどう考えているだろうか。

 
 

■グローバル人材になりたい高校生が半数以上

 

一般社団法人全国高等学校PTA連合会・株式会社リクルートマーケティングパートナーズ合同調査「第6回 高校生と保護者の進路に関する意識調査2013」の結果をみてみよう。

 

「グローバル社会で通用する人材になりたいと思うか」という質問に対し、高校生の23%が「ぜひなりたい」と回答。「できればなりたい」と合わせると54%。「あまりなりたいと思わない」「なりたいと思わない」の合計11%よりもずっと多い。半数以上の高校生が、グローバル社会に対して前向きな考えをもっているようだ。

 

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■「語学力」がネック

 

では、グローバル社会で通用する人材になるには、どんな力が必要だと考えているだろうか?

 

同調査によると、高校生の回答で多かったのは「コミュニケーション力」(76%)と「語学力」(63%)。他の項目と比べてこの2項目の数値が突出していることから、高校生がいかにコミュニケーション力と語学力を大事に考えているかがわかる。

 

また、選んだ項目の力について、自分がもっているかどうかも質問。

 

「コミュニケーション力」について「もっている」との回答は29%とあまり高くない。「語学力」はさらに自己評価が低く、わずか7%。全項目中で最も低い。語学力が大事なのはわかるけれど自信がない…そんな高校生の焦りが伝わってくる。

 

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■武器になるのは語学力よりチャレンジ精神!

 

一方、日本経済団体連合会が約600社の企業に対して実施した「産業界の求める人材像と大学教育への期待に関するアンケート結果」(2011年)には、こんなデータもある。

 

グローバルに活躍する日本人人材に求められる素質、知識・能力について、最も回答率が高かったのは「既成概念に捉われず、チャレンジ精神を持ち続ける」。その次に、「外国語によるコミュニケーション能力」、「海外との文化、価値観の差に興味・関心を持ち、柔軟に対応する」が続く。注目したいのは、「語学力」より、「チャレンジ精神」を重視する企業のほうが多い点だ。

 

グローバル社会ではもちろん語学力がものをいう。しかし、多様性を理解し柔軟にチャレンジしていく力も、大きな武器になりそうだ。

 

「英語が苦手だからグローバル社会で活躍できない」と諦めるのは早い。自分なりの強みを伸ばすことで、グローバル社会に備える方法もあるのでは?