友達の作り方とは?高校で新しい友達を作る方法と声のかけ方、失敗しないポイントを解説!

友達は、高校生活を楽しく送るための要素の一つ。でも、どうやって作ればよいのかわからない!という人もいるかな。

友達作りで重要なのは「自分から話すきっかけをみつけること」「会話が繋がる話題をみつけること」「相手から声をかけられやすい雰囲気を工夫すること」「いろいろな人が集まる場所に身を置くこと」など。

多くの高校生の相談にのってきたスクールカウンセラーの田村節子先生に、友達の作り方のコツを詳しく聞いたよ。

先輩たちの友達作りの成功例も、ぜひ参考にしてみてね。

<お話をうかがった人>
田村節子先生田村節子先生

東京成徳大学大学院心理学研究科/応用心理学部臨床心理学科 教授
公認心理師・臨床心理士・学校心理士スーパーバイザー・ガイダンスカウンセラー

主に小中学校のスクールカウンセラーとして、長年カウンセリングを行ってきた。
保護者の援助力を生かし、教師と保護者が一体となって子どもを援助する“チーム援助”を提唱。
その過程で開発した、「石隈・田村式援助チームシート」は、全国の教育現場に広がった。
主な著書として『保護者をパートナーとする援助チームの質的分析』(風間書房)、『子どもにクソババァと言われたら』(教育出版)などがある。

そもそも友達って何?

※友達ってどんな関係を言うんだろう?
友達とは、ひとことで言うと「一緒にいて居心地の良い人」です。

そこには「信頼」の関係が成り立っています。

だから、親には言えない悩みを相談できるし、一緒によろこんだり悲しんだりという感情の共有ができるのです。

これがもし、「ひとりぼっちになりたくないから」「自分の言うことを聞いてくれるから」では負担に感じてしまいます。

きっと、いつかどこかで関係は破綻してしまうでしょう。

どちらかが我慢したり無理に合わせたりするのではなく、一緒にいることで安心できる。

お互いの関係が対等であること。これが、大切な友達の要素です。(田村先生)

友達って必要なの?

友達がいることで、一緒に行動したり経験したりなど、その時の感情を共有できます。

楽しく充実した学校生活を送ることができるので、友達がいないよりは、やはりいたほうが良いと言えるでしょう。

特に、中学生から高校生にかけては、心も体も大きく変化し、親から自立して大人へと成長する準備の時期です。

同時に、たくさんの不安や不満を抱える時期でもあります。

そんな時に、保護者や大人に言えない悩みを相談できて、共感し合える友達がいれば、心強いもの。

一緒に悩んで考えて、励まし合って、問題を乗り越えていくことで、共によろこび合いながら成長していけるでしょう。

だからといって、友達の数が多ければ良いというものではありません

中学生の時はグループで行動していたとしても、高校生になると徐々に「親友」を意識し始めます。

友達への考え方が、数よりも質にシフトするのは自然の成り行きです。

「友達が少ない」と悩む必要はありません。お互いに信頼できる人が一人でも、その人はあなたにとって大切な友達です。(田村先生)

友達作りについて高校生に聞いてみた!

友達作りについて聞いてみると、「まったく問題なし!」と答えている高校生はごくわずか。

多くの高校生は、友達作りに悩んでいるようだ。みんなの声をみてみよう。

「友達ができるか不安」「声がかけられない」と悩んでいる高校生が多数

Q高校入学当時や新学期など新しい環境で、スムーズに友達ができるか不安に感じたことはある? はい76.6% いいえ23.4%
新しい友達を作るために、自分から積極的に声をかけにくいと感じたことはある? はい56.3% いいえ43.7%

「高校入学当時や新学期など新しい環境で、スムーズに友達ができるか不安に感じたことはある?」の質問に、「不安」と答えた高校生は76.6%。

「新しい友達を作るために、自分から積極的に声をかけにくいと感じたことはある?」という質問には、56.3%の高校生が「積極的に声をかけられない」と答えている。
<高校生VOICE>不安を感じる理由

「自分の印象が初対面の人にどう映るかがわからないので、心配だった」(高校3年、兵庫県)

「保育園から中学まで周りの子はほぼ変わらずそのまま進級だった。ほぼ全員知らない高校に行くのは不安だった」(高校3年、岐阜県)

「初対面の人と話すのは緊張してしまい苦手だから。話す話題がなかなか見つからなくて、気がついたら面接みたいになりそうで怖かった」(高校3年、愛知県)

「声が小さめなので、話しかけても気付かれないことが過去に多かった」(高校1年、東京都)

「冷たい人だったらどうしようとか、話しかけていいタイミングがわからなくて不安だった」(高校2年、宮崎県)

「初対面の人とは共通の話題がわからなくて苦手」(高校1年、千葉県)

「どういうキャラで行けばいいか悩んじゃう」(高校3年、千葉県)
このほか、多かったのは「人見知りで話しかけられない」「過去に失敗したから」「何を話したら良いのかわからない」との回答。

新生活での友達作りに、何らかの不安を持っているのはみんな同じなようだ。

高校で友達を作るには?どうやって友達を作ったらいい?

※人見知りだから声をかけるのも緊張してしまう
田村先生によると、友達作りに大切なことは以下の通り。

・自分から話すきっかけをみつけること

・会話が繋がる話題をみつけること

・相手から声をかけられやすい雰囲気を工夫すること

・いろいろな人が集まる場所に身を置くこと


一見ハードルが高そうに思えるかもしれないけれど、先のアンケートにあったように、友達ができるか不安なのはみんな同じということを思い出せば、少しだけ勇気がわいてくるのではないだろうか。

ここからは、誰でも会話が弾む話題作りのコツや、失敗しにくいポイントなどを詳しく紹介していくよ。

「新しい環境なんだから緊張するのが当たり前!」そんな気持ちでトライしてみよう。

高校で友達を作る方法10

笑顔であいさつする

自分から話しかけるのなら、なるべく「笑顔」で「あいさつ」から始めよう。

笑顔でのあいさつは、高校生だけではなく大学生になっても社会人になっても、人間関係を円滑にする基本だ。

笑顔で明るく「おはよう!」と言われて、「嫌」とは思わないもの。

あいさつの後は「今日、寒いね」「体育の授業があるから雨降らないと良いね」など、次の話題にも持っていきやすい。

今度は向こうから話しかけてきてくれるかも!

話の流れで自然に質問する

※質問は「友達になりたい」というサイン
笑顔であいさつができたら、今度は会話のラリーを続けたいもの。

そんな時は「質問」作戦でいこう。

「今日の移動教室、どこだっけ」など、共通の話題に関する質問がいいだろう。

また、人は自分と距離が近い人に親近感を覚えるので、教室で席が隣や前後になった人に質問で話しかけるのも有効だ

「どんな先生だろうね」「そのペンケースかわいい。なんていうキャラクター?」など、お互い不安に思っているであろうことや、目についたことなどを、笑顔で質問してみよう。

困っている人に親切する

みんな初めての環境で緊張しているので、些細なことでも心配になってしまうもの。

困っているかも、と思ったら、少しだけ勇気を出して声をかけてみよう。

「次の教室はこっちみたい。一緒に行こう」「プリント重そう。半分持つよ」など、笑顔で親切にされて、嫌だと思う人はいないはず。

「どうしたの?何かあった?」だけでも大丈夫。

相手を思いやった声がけをすることで、「親切な人」「話しやすい人」の印象を与えることができるよ。

共通の話題を探してみる

自分と共通点があるとわかれば、ハードルは下がり親近感がわくもの。

特に、最寄り駅や出身地域が同じだという話題は、仲間意識が芽生えるため話しやすくなるようだ。

質問で聞き出すのが難しければ、持ち物だってOK。

「色違いのペンケースを持っているんだ」「そのキャラクター、私も好きなの」と話しかけてみよう。

連絡先を聞いてみる

少し話せるようになったら、SNSやメッセージアプリなどの連絡先を聞いてみるのも、一つの方法だ

話題を共有できたり、質問したり答えたりなど、距離がグッと近くなりやすい。

ただ、気をつけたいのはSNSの使い方と距離の取り方だ。

文字だけでのコミュニケーションは、誤解を生むこともしばしば。少しのすれ違いが大きな問題になりかねない。

直接顔を見たり声を聞いたりなど、コミュニケーションとバランスを取って使おう。

明るい表情で胸を開いて前を向く

※笑顔に惹かれるのはみんな同じ
自分から声をかけられないのなら、声をかけられやすくなる雰囲気作りをしていこう。

まずは、明るい表情で前を向くこと。

下を向いてばかりいては、周りは「話しかけないで」というオーラを感じてしまい、近づきにくくなってしまう。

胸を閉じて背中を丸める、または腕組みして下を向いていては、拒絶のサインに受け取られかねない。

それに、ムッとしているよりも笑顔でいる方が、「やさしそうかな」「話しかけても大丈夫そうかな」と思われやすい。

そして、話しかけられたり質問されたりしたら、その時は笑顔で答えよう。

みんなが興味をもちそうな漫画や本などを読む

話題の漫画や小説、雑誌を読むのも、周りの人が話しかけるきっかけになりやすいので、良い方法だ。

映画になった漫画や小説、ホットな話題が掲載されている雑誌は、趣味や好きなこともアピールできて一石二鳥。

周りの人も、自分との共通点をみつけてくれるので話しかけやすくなるだろう。

流行のグッズ、かわいいものを身につける

話題になりそうな漫画や本と同じように、流行のグッズを身につけたり持ち歩いたりするのもありだ。

はやっているものの中でも、ツッコミやすいものだとさらに良し。

SNS映えしそうなものも、盛り上がりそうだ。

部活、同好会に入る

※同じ部活なら共通の話題がみつけやすい
友達作りがうまくいくかどうかは、入ったクラスの雰囲気に左右されることもある。

すでにグループができあがっているクラスなどでは、なかなか輪に入っていけず、気後れしてしまうということもあるかもしれない。

そんな場合は、必ずしもクラスの中だけで友達を作らなければいけないというわけではない、ということも覚えておこう。

例えば、興味がある部活や同好会に入って、そこで友達を作るのもおすすめの方法。

同じものが好きな人が集まる場なら、共通の話題もたくさんあるだろう。

「何から話して良いかわからない」というハードルが下がり気が楽になるかも。

塾、習い事をする

塾や習い事も、同じ部活や同好会と同様に、共通の話題を見つけやすい場所だ。

一緒に頑張って達成することで一体感が作りやすく、教え合ったり助け合ったりすることもできる。

ただし、競争心が強くなり過ぎてしまうと、友情にも亀裂が入ってしまうことも。

ライバルとなってもお互いに良い関係でいるために、相手への思いやりと尊重を大切にしていこう。

ボランティア活動、アルバイトをする

ボランティアもアルバイトも、共通の話題で会話がはずみやすいだろう。

質問をしたり助け合ったり、相談をしたりなど、仲よくなりやすい環境だ。

ただ、学校と違って相手との年齢差があったり、学生ではなかったりする場合も。

連絡先の交換や二人だけで出かけるなどの約束は慎重にしていこう。

SNSを活用する

※スマホは気軽だけど、使い方に注意して
SNSやオンラインゲームなど、ネットの中での友達というのも、今は増えているようだ。

同じ趣味の人をみつけやすく、また、気軽に連絡を取り合えて、秘密の共有もしやすいので、リアルの友達よりも気が楽、と考える人もいるだろう。

オンラインの講座や趣味のイベントなども増えており、交流の方法もさまざまだ。

でも、SNSは顔が見えない分、何かとトラブルが起こりやすい側面があるのも事実。

年齢や性別を詐称していたり、イベントと聞いていたのに違う目的だったり、思わぬ事件に巻き込まれてしまう可能性もある。

連絡先の交換やリアルで初めて会いに行くなどの場合は、慎重に行動しよう。

「危ない」と感じたら、関わらない勇気を持つことも大切。

もし少しでも不安を感じた場合は、周囲の大人、保護者や先生に必ず相談してほしい。
もしトラブルに巻き込まれそうになったらどうしたらいい?
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一人で抱え込むのは厳禁です。

保護者や先生など、信頼できる大人に相談するのが良いでしょう。

周囲の人に相談しにくい場合は、公共の相談機関に連絡するという手もあります

東京都若者総合相談センター「若ナビα」は、その他の地域の人でも相談できます。

また、都民安全推進部の「こたエール」は、ネットやスマホの悩みを相談できます。

どちらもLINEで相談が可能。名前も年齢も伝える必要はなく、無料で利用できます。

また,法務少年支援センター(法務省)も交友関係や学校のトラブルなどの相談ができます。

メンタルケアや法律などの専門の先生が、どんな小さな悩みにも親身になって答えてくれるのでおすすめです。(田村先生)

声かけのしかたは?友達ができやすい話題は?高校生に聞いてみた!

※趣味や好きなことが一緒だと話が盛り上がるね!
ここからは、高校生のみんなのリアルな意見を紹介するよ。

まず、友達ができやすい話題として、どんな話題が良いかという質問には「趣味、好きなもののこと」と答えた高校生が70.3%でダントツのトップ。

次いで、「部活動のこと」が53.1%、「出身中学のこと」が48.4%という結果だった。

Q新しい友達を作るために、自分から声をかけるとしたらどんな話題がいいと思う? 出身中学のこと48.4%、勉強や授業のこと29.7%、部活動のこと53.1%、趣味・好きなもののこと70.3%、相手の持ち物のこと37.5%、その他10.9%
では、実際の声がけで成功した事例をたっぷり紹介していこう!

趣味、好きなもののこと

推しや趣味が同じなら、会話が盛り上がること間違いなし。

同志がみつかったら相手もきっとうれしいはず。好きなことなら話しやすいよね。
<高校生VOICE>

「○○ちゃんってこのアイドル好きなの?私もこのアイドル好きなんだ!誰推しなのー?」(高校3年、宮崎県)

「〇〇さん自己紹介で□□のこと言ってたよね!実は自分も興味あって教えて!」(高校2年、静岡県)

「インスタあるー?って最初から聞いちゃう!」(高校1年、北海道)

「ねぇねぇ何が好きなのー?私は○○が好きだよ!」(高校3年、千葉県)

部活動のこと

同じ部活に入りたい人を探すと、一緒に見学したり、入部した後は共に頑張る仲間になったりできる。

中学のころの経験を聞いたりなど、話を膨らませやすい話題だね。
<高校生VOICE>

「部活どれにするか決めたー?○○部一緒に見に行かない?」(高校3年、岐阜県)

「私〇〇部考えてるんだけど、どんな部活考えてる?」(高校3年、埼玉県)

「中学部活何やってた?高校何部入りたい?」(高校2年、埼玉県)

「部活何に入るか決めたー?私まだ決まってないんだよね。中学の時ってなんか部活入ってた?」(高校2年、宮崎県)

出身中学のこと

出身中学の話題は、質問しやすく声がけのきっかけを作りやすい。

笑いを交えて話すことで距離を縮める高校生も多いようだ。
<高校生VOICE>

「ねね、○○さんってどこ中出身?」(高校2年、京都府)

「どこの区に住んでるのー? 私、この周辺、全然わからないからたくさん教えて!」(高校2年、大阪府)

「どこ中だったのー?? 私の学校は校舎めっちゃボロかったー笑」(高校2年、長野県)

「中学校の先生が授業始まる前に、こーやってモノマネしてるんだよー」(高校3年、兵庫県)

相手の持ち物のこと

会話のきっかけづくりにうってつけの「持ち物」。

「私も好き」と相手に伝えることで、グッと親近感が増すはず。

話しかけられるのを期待するのなら、流行のキャラクターグッズを積極的に見せていこう。
<高校生VOICE>

「ねぇねぇ、それって(グループ名やキャラ名など)だよね!もしかして好きなの?」(高校1年、東京都)

「○○さんのキーホルダー、そのキャラクター好きなの?私も好きなんだー!」(高校3年、千葉県)

「私もサンリオが好きなんだ!これは期間限定だよね!かわいい!! 私もこれ買いたかったなー」(高校2年、埼玉県)

「〇〇さんって〇〇っぽい(犬や猫、キャラクター等)文房具多いよね!私も気になってるんだけど、教えてくれる?」(高校2年、静岡県)

勉強や授業のこと

授業でわからなかったことや、難しかった課題のことなどを質問すると、そこで問題が解決しなかったとしても「難しかったよね!」と会話のきっかけになることも。

反対に、質問されたら笑顔で教えたり、一緒に考えたりしよう。
※質問や共感で会話を続けよう
高校生VOICE

「あの授業してくれた先生おもしろかったね」(高校3年、鹿児島県)

「○○ちゃんってサッカーのシュート上手だよね!どうやったらそんなにうまくなるの?」(高校2年、静岡県)

「この教室の場所わかる?もしよかったらなんだけど一緒に来てもらってもいい?」(高校1年、香川県)

「さっきのとこわかった? わからなかったから昼休み教えて」(高校3年、福岡県)

「次の授業って〇〇必要だっけ?」(高校2年、東京都)

「校長先生、話長かったよね~」(高校2年、東京都)

そのほか、みんなが教えてくれた成功のコツ

このほかにも、友達を作る声がけのコツや、考え方を高校生が答えてくれたよ。

話しかけるときも、話しかけられやすくなるためにも、一番多かったのは、やっぱり「笑顔」と「あいさつ」が大切という意見。

授業やテストをしっかりこなして、授業や課題の質問をされやすくなっておくという人も。

自己紹介で「友達募集!」と言ってしまうというのも、意外と効果的なようだ。
高校生VOICE

「自分から話しかけられないなら、自己紹介タイムに『話すの苦手だけどなかよくなりたいです』と言うと、意外と話しかけに来てくれます」(高校1年、北海道)

「私のクラスはたまたま隣の席になった子を後ろのペアに紹介するっていう他己紹介があって、そこで隣の席だった子と3年間仲よしでした。最初に友達ができなくても2年になったら仲よくなることもあるので、結構大丈夫だったりします」(高校3年、岐阜県)

「同じクラスになった人のインスタでその人の好みを予習して、話のネタをためておきました」(高校3年、福岡県)

「自分と同じ状況っぽい子をみつける。絶対1人じゃない!」(高校2年、兵庫県)
共通の話題を探したり、笑顔と話しかけられやすい雰囲気を出したり、みなさん工夫しているようですね。

趣味や推しの話は、盛り上がりやすく相手を知ることができるので、仲よくなりやすい話題です。

でも、推しへの熱量は人それぞれ。

特に推しがアイドルという場合、好きなアイドルが被りたくないという人もいるので、様子をみながら話題にすると良いでしょう。

同じように、こちらの「好き」「嫌い」も相手に押し付けるのはNG!

お互いの「好き」や「推し」への気持ちを尊重することで、良い関係を築くことができます。(田村先生)

友達作りに失敗しないポイント

※相手への思いやりが友達作りの基本

頭ではわかっていても、いざその時になったらタイミングやテンションがわからなくなりそう。

そうならないためにも、相手と楽しく会話ができる、2つのポイントを押さえておこう。

自分の話ばかりしない

人は、自分の話を聞いてもらうことで安心するもの。

それは、「この人は私のことをわかってくれた」という気持ちになるからだ。

反対に、自分のことを聞いてくれずに一方的に話されてしまうと、「この人と一緒にいることはできない」「理解し合えない」と思ってしまう。

自分の話をするのは気持ちが良いものだけれども、相手にとっては自分の話を聞いてもらえずに不満が募ってしまい信頼関係を築くことが難しくなることもあるので注意しよう。

「私はこう思うのだけど、あなたはどう?」

「私はこれが好きなんだけど、あなたは何が好き?」

など、相手に会話のボールを渡すように、自分のことを話しながら質問していこう。

相手に興味をもち尊重する

相手に気持ちよく話してもらうためには、話しやすい質問をタイミングよく上手に投げかけることが必要。

そのためには、相手に興味をもって接して、その答えを尊重することが大切。

相手に興味をもつことで、思いやりの気持ちが表情や姿勢にも表れ、相手が話しやすい質問が自然と出るもの。

相手の良いところが見えて自然と笑顔になり、胸が開き、背筋も伸びる。

すると「この人といて心地良いな」と思ってもらえるので、その後も話しやすくなるはず!

もし友達を作ることに出遅れたと感じたら?

※チャンスはまだたくさんあるのだから、落ち込まないで!
気がつけばいつの間にかグループができ上っていて、話しかけるスキマがなくなっていた!

でも、友達を作るチャンスはこれからいくらでもあるんだから、出遅れたって大丈夫。

今からでもできる対処法と考え方を、田村先生が教えてくれたよ。

自分はダメだと思うのをやめる

結論からいうと、「友達作りに出遅れちゃった」と落ち込む必要はまったくありません。

それよりも、笑顔になれるように気持ちを切り替える方がずっと大切です。

「友達を作れない自分はダメなんだ」と、自分で自分に大きな「バツ」を付けてしまったら、自尊感情が落ち込んでしまい、笑顔がなくなります。

そうするとますます話しかけづらい表情になってしまいます。

話しかけられないのがつらくてまた落ち込んでしまう。

悪循環に陥ってしまうのです。

実は、友達作りは環境に大きく左右されます。

話しかけるタイミングや空気が、たまたま合わなかっただけです。

あなたが悪いわけではありません。

それに、最初に友達がたくさんできたからといって、それがすごくて良いことだと決められているわけではありません。

もしかしたら、一年経ったら離れているかもしれない。反対に、最初は話ができなかったけど何かのきっかけでたくさん話せるようになることだってあるのです。

自分に「バツ」をつけないこと! 余計な反省はやめましょう。(田村先生)

自分の頑張りを可視化する

自分の「バツ」を取り払うためにオススメしているのが、夜寝る前の「今日の良かったできごと」日記です。

「クラスメイトが話しかけてくれた」
「隣の席の子にノートを見せてあげられた」

など、どんなに小さなことでも良いので、うれしかった、頑張ったことを書き出していきます。

そうすることで「こんなことができたんだ、私ってエライ!」「落ち込んだけれども、少しずつ良い方向に向かっているんだ」と、前向きな気持ちで眠りにつくことができるのです。

自分に付けた「バツ」が取り除かれていくことで、自然と笑顔にもなります。

笑顔になれば不思議と勇気がでるもので、「困っているみたいだから話しかけてみよう」「同じ趣味みたいだから聞いてみよう」という気持ちになります。

自分のことが好きな人には、人を惹きつけるオーラがあります。

笑顔で前を向くことで、話しかけてくれる人も現れるはずです。

失敗したな、と落ち込みそうになったら、騙されたと思って「今日の良かった出来事」日記を試してみてください。(田村先生)

まとめ:明るい未来をイメージすると行動が変わる!

※未来のイメージが行動や表情に影響する?
何か行動しないことには友達作りの一歩は始まりません。

どんなに小さな一歩でも、あるとなしでは大違いなのです。

人は、思い描くイメージで行動が変わります。

「どうせ私には友達ができないんだ」と考えると、「友達ができない私」のイメージで行動してしまうでしょう。

「きっとこの先友達ができて、楽しい高校生活が始まるんだ」とイメージすることで、おのずと楽しい高校生活を送るための行動になります。

笑顔を心がけるようになりますし、相手を思いやる気持ちも生まれます。

未来に明るいイメージをもつことで、オーラや雰囲気も変わります。

高校生活の3年間は、誰もがみんな、大きな可能性を秘めています。

明るい未来が待っていると信じて、友達作りの最初の一歩を踏み出してください。(田村先生)
新しい環境では、友達ができるか不安に感じたり、緊張したりしてしまうもの。

みんなも、自分と同じく人見知りな面があるんだということに気づけたら、考えられたら、少し気が楽になるよね!

まずは「笑顔」、そして「あいさつ」。この二つさえあれば、きっかけとしては十分!

だんだんと会話も弾み、一緒にいて楽しい!気が合う!そんな友達関係を築いていけるはずだよ。
スクールカウンセラーってどんな職業?
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今回、アドバイスをくれた田村先生は、臨床心理の専門知識を生かしてカウンセリングを行う、スクールカウンセラー。

学校現場で、児童や生徒、保護者、教師の相談や支援を行う心理の専門家だ。

この職業に興味がある人は以下からチェックしてみよう!

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取材・文/櫻庭由紀子 取材協力・監修/田村節子 構成/寺崎彩乃
※記事内のデータおよびコメントは2024年1月に高校生65名が回答したアンケートによるものです。

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