豆腐メンタルとこんにゃくメンタルの違いって?

今、TwitterやSNS、ブログなどで、「豆腐メンタル」という言葉が流行の兆しを見せている。「豆腐メンタル」とは「精神的に弱く、何の脈絡もなく急に精神が豆腐のようにもろく崩れる」という意味だという。

 

もともとは「遊戯王デュエルモンスターズ」というTVアニメの主人公が、別人格になると驚くほど精神的にもろくなってしまう様子を茶化して名付けられたらしい。

 

次第にインターネットの掲示板などで「豆腐メンタルなので落ち込むわ」「豆腐メンタルですいません」「豆腐メンタルをどうにかしたい」「豆腐メンタルなので責めないでください」などと使われるようになった。

 

あるとき掲示板に「不安があると食事がのどを通らない。手が震える。受験のときは腹痛になった。まじ豆腐で死にたいわ」というコメントがあがり、これに対して次々コメントが書き込まれた。

 

「おれなんておからだし」「味噌汁に入れて食べちゃうぞ」「なにも気にすることはありません。男前豆腐になればいいんです」「俺なんて杏仁豆腐だし」「おれは木綿豆腐」「ジーマミー豆腐のような粘りがあれば」「おれなんて硬さすらない豆乳なんだが」…。

 

具体的な解決策やアドバイスはないが、結果としてユーモアたっぷりの励ましになっている。こんな言葉遊びのおもしろさが流行の一因かもしれない。

 

対義語として「こんにゃくメンタル」という言葉も出てきた。

 

これは「2年間で30件ものバイトを経験し、すべて短期間で辞めてしまったものの、ほとんどのバイト先に辞めた後で給料をもらいに行った」というエピソードが発端。

 

本人は「自分は豆腐メンタル」と称していたが、掲示板では「図太い」「強い」「全然豆腐じゃない」「むしろこんにゃくメンタル」とコメントが書き込まれた。ここから豆腐のそばで売られていて、一見柔らかそうに見えるけど、実は崩れにくく柔軟なメンタルの持ち主を「こんにゃくメンタル」と称するようになった。

 

現在は「豆腐ですが弾力性のある強いこんにゃくメンタルになれるよう努力する」「メンタル極弱だからこんにゃく畑で暮らしたい」など、どちらかというと「目指すべき目標」という意味合いで使われることが多いようだ。

 

「豆腐」「こんにゃく」というとても身近な食べ物にたとえると、メンタルの強さや弱さという深刻になりがちな問題を明るい話題に転換できる。知らなかった人も今日から、この新しい言葉を使ってみると、結構おもしろい発見があるかもしれないぞ。