けがや体調不良で保健室を訪れる子どもたちへの対応、健康診断、ほけんだよりの作成、保健教育、さらに配慮が必要な子の面談対応などを行います。食物アレルギー対応訓練などの企画実施も担当しているため、学校全体をチームととらえ、先生方とのコミュニケーションも大切にしています。学校という日常生活の中で子どもたちと関り、子どもたちが自分の心と身体を知り、健康に生活するための力を育む支援ができる仕事がまさに養護教諭。疲れたら休んでもいいし、悩んだら人に頼ってもいい。寄り添いながら子どもたちが自分なりのバランスを身につけ、健康に生活する方法を学び、よりよく生きようとする力を育んでいくことにやりがいを感じます。
養護教諭は、学校生活の中で必要とされる医学・看護学の基礎知識を持つスペシャリスト的存在で、子どもたちの心身の健康に関する専門職としての役割が求められています。例えば、新型コロナウイルス感染症の流行下では、校内の感染症対策の中心的存在として活動することとなりました。大学で学んだ感染症の知識や保健教育の技術が大いに役立ち、根拠に基づいた対策の立案、教職員への研修、子どもたちへの保健教育などを自信をもって行うことができました。
昨年度、さいたま市の長期研修生として大学に派遣され、「学校管理下の事故防止に関する研究」を行いました。現場に戻り、その研究成果を生かして、子どもたちが安心して学校生活を送れるようさらに貢献できたらと思います。これからも現場での課題を研究し、解決の糸口となるような理論や技術を構築することで、子どもたちの学校生活がよりよいものとなるよう、養護教諭の仕事はもちろん、研究も続けていきたいと思っています。
さいたま市立大宮東小学校 勤務/栄養学部 保健栄養学科 保健養護専攻/2008年卒/埼玉県立大宮高等学校を卒業後、女子栄養大学に入学。