現在、医薬品原材料の受け入れ試験を担当しています。成分が規格に適合しているか、含有重金属などの不純物が規定内かどうか、様々な分析機器を使って試験を行っています。原材料を600℃の熱で完全に焼切る実験などは、48時間かけて細かくチェックするのが大変です。しかし、この原料を使って作られる薬は、患者さんが少しでも良くなるために必要なものです。品質管理をしっかりしないと、手元に届いた時に効かないこともあります。だから、そうならないように責任感を持って、目の前の試験に取り組んでいます。試験結果は成績書にまとめるのですが、担当者欄に自分の名前が入っているのを見ると、改めて仕事のやりがいが実感できます。
薬に関わる仕事に就きたくて選んだのが日本分析化学専門学校でした。オープンキャンパスでは炎色反応などの実験をさせてもらい、とても楽しかったことを覚えています。在学中は週に2回、1日中実験する日があって、かなり集中して頑張りました。蛍光分光光度計やFT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)など、様々な分析機器の原理を学び、実際に機器を使って分析。測定した値やスペクトルを解析するスキルも習得しました。現在仕事で使っている機器も、学校にあるものと原理は同じなので覚えやすかったです。また、分析結果から物質を判断する方法も学んでいたので、現場でもすぐに対応できましたし、学校での学びはかなり実践的でした。
社内には、私が所属する原材料の品質管理を行う部門以外にも、パッケージや錠剤のシートなどの資材受け入れ試験に携わる部門や、完成した医薬品を検査する製剤部門などがあります。目の前の目標は、まだ使ったことのない分析機器がたくさんあるので、まずはそれらを使いこなして、さらに高度な実験に挑戦することです。そして将来は製剤部門での品質検査を担当して、薬の硬さや水に溶ける時間などの実験もすべてこなせるようになることです。高校生の時から薬に携わる仕事がしたくて進学先を選び、今こうして医薬品メーカーに就職。大好きな実験が仕事になっている…。つまり私にとっては最初の夢が叶った状態です。毎日が楽しく充実しています。
●医薬系の業界とつながりが深い
実際に医薬品メーカーで働く卒業生も多く、業界からの求人もあり、就職活動を行う際には心強いです。
●様々な分析機器を使った実習が充実
高度な分析機器を揃えた充実の実験設備が魅力。1日中実験に集中することで、専門スキルが磨けます。
●誰もが理系技術者をめざせる
得意な科目が文系でも、楽しく実験に取り組めるので大丈夫。分かりやすい授業シートなど細やかな配慮も。
ニプロファーマ株式会社勤務/医療医薬分析学科/2017年3月卒/医薬品業界で働くためのスキルを身につけたいと日本分析化学専門学校に進学。実際に医薬品メーカーで働く卒業生も多く、実験などを中心に実践的に学べる環境も進学先決定の決め手に。「私が働いている部署には、同期入社や先輩たちに日本分析化学専門学校の卒業生が多くいます。早く先輩たちのように高度な分析技術を身につけ、さまざまな業務に携わっていけるように頑張りたいと思っています」。