児童養護施設の職員として、食事や掃除、洗濯などの一般的な家事や心身のケアなども含めて、2歳~概ね18歳までの入所者が安心して生活できる環境を整えています。中学生や高校生の中には、部活動や受験などをきっかけに不安を抱えてしまうケースもあります。支援がうまくいかない時も、対応が失敗だと感じる時も、常に子どもの成長過程や育った環境、様々な背景に配慮しながら、試行錯誤を繰り返すなど、日々の関わりの積み重ねこそが、子どもの成長や自立につながると確信しています。寄り添い見守りながら、一緒に成功や失敗を乗り越え、自分も子どもたちと共に成長していけるところに、専門職としてのやりがいを感じています。
大学での様々な講義を通じて、子どもの幸せを一番に考えることや、一人ひとりの可能性を信じること、関わりの中で可能性を引き出すことができることを学びました。児童養護施設での実習やアルバイトも経験。施設によって考え方や環境も異なることが体感できたのは貴重な経験でした。部活動ではハンドボール部の主将として、チームメイトとの協調性を図る中で自身の関わりを再確認。チームの目標を明確にし、上下関係をなくして、お互いが何でも言い合える環境を作ることが大切だということを学びました。相手の小さな変化を見つけ、相手が表現することの中から育まれるお互いの成長を、これからも仕事に生かしていきたいです。
高校時代から何となく子どもと関わる仕事がしたいという思いはありました。大学に入ってから児童養護施設の存在を知り、この仕事を目指したのは、F1レーサーに心を開いていくというドラマがきっかけでした。先生にDVDを借りて何度も見ながら、自分なりのやり方で子どもたちと関わっていけばいい、これなら自分にもできる!と思い、就職活動も頑張りました。現在、社会人7年目の中堅職員。先輩と後輩とをつなぐ役割を意識しながら、自分の担当以外にも広く細やかに目を配り、自分から情報を収集して理解を深めながら頑張りたいと思っています。
社会福祉法人 湘南学園(児童養護施設)勤務/社会福祉学部 福祉創造学科[旧:社会福祉学部 社会福祉学科]/2018年3月卒業/「様々なスキルが求められる仕事ですが、子どものために何かしたいという思いがあるなら、この分野に飛び込んでみて下さい」と廣嶋さん。湘南学園には滋賀県の施設であることと食育に力を入れていることに魅力を感じたそう。「実家が料理屋であったことや学生時代に一人暮らしを経験したことで、より料理が好きになり、今では調理業務が得意分野です」。中学から始めたハンドボールは現在もクラブチームに所属。滋賀県のハンドボールを盛り上げたい思いから仕事との両立を図りながら、休みの日は練習や試合に参加しています。