私が受け持つのは国語の授業。授業の進め方に決まりはありません。どんな授業をしたら、生徒たちが興味を持ち意欲的に学んでくれるか、毎日あれこれと考え、工夫を凝らしています。たとえば、苦手な生徒が多い古文の授業では、ビジュアルで興味を引くよう、イラストを使った教材を手作りしています。また、クイズ形式で質問をし、答えがわかったひとが前に出てきてボタンを押して答える、という楽しめる工夫もしています。生徒が生き生きと、興味を持って授業に臨んでくれる、難しい顔をしていた生徒が「先生!次は90点とるよ!」とやる気になっていく。先生という仕事にとても誇りを感じています。
中学生のころは美容師、高校生になると、恩師の書道の先生に憧れ、書道教員になりたいと思っていました。教員を目指して入学した愛知文教大学では、周りの留学生たちと話すうちに中国に興味を持ち北京連合大学に交換留学へ。中国語が活かせる学校の先生になりたいと思い、今の桜丘高校の教員になりました。私学の教員採用試験を受験したときに、私が、桜丘高校の求めている人材=中国語が話せる先生、と重なっている、ということでお声がけをいただいたんです。中国語を教えている高校はめずらしいですよね。
書道教員をめざしていたので、書道部の部長を務め、書道に打ち込みました。でも今の自分の一番の起点となったのは、中国への交換留学です。大学で中国語を学ぶうちに、もっと中国語を勉強したい、中国を知りたい、と交換留学を決めました。1年間の留学でしたが、許されればもっと中国に滞在したかったですね。帰国後は、将来自分が教壇に立った時のイメージを強く持ち、教員をめざして日々勉強に励みました。教員採用試験に向けては、大学の先生が夜遅くまで、とことん付き合ってくれました。愛知文教大学の魅力の一つでもある、先生との距離が近く、とても親身になってくれるところ、本当に感謝しています。
「今自分が一番好きなこと、打ち込めることは何か」「将来、自分がその道で楽しんでいる姿・イメージが描けるか」がとても大事だと思います。私は、自分が高校生の前で教壇に立ち、教えている姿がはっきりとイメージできていました。ここまで毎日が楽しいとは思っていませんでしたが。それくらい、今の職業は自分に合っていると思います。
中部大学春日丘高等学校/人文学部人文学科 卒/2020年卒