私の主な研究テーマは、人のモチベーションの維持・向上の仕方についてです。保育や幼児教育の現場においても、こどもたちが社会に関心を持ったり行動したりするには、そのきっかけというものがあります。保育・幼児教育の現場において、こどもたちが遊びに興味を持ち、そこからたくさんの事柄を学んでいくプロセスは、保育者になる学生に最も学んでほしいことです。近年、“グリット(Grit)”、つまりやりぬく力が注目されていますが、壁にぶつかっても踏ん張ったり乗り越えたりする力は、こどものみならず、学生自身の大きな助けになります。また、最近私は社会福祉分野の研究にも取り組んでいます。こどもを取り巻く環境とその後の育ち方の関連などについて、学生と共に学んでいきたいと考えています。
担当する「教育原理」の授業では、将来保育者や教育者になる上で基礎となるような、教育の歴史やさまざまな教育思想、教育方法、制度等を学びます。一方、「障害児保育」の授業では、各障害種別や保育における配慮事項などを学びます。いずれの授業もそれらの知識が活きたものとして実習やその後の実践につながっていくよう、問いかけやグループワークを積極的に取り入れ、双方向的・多方向的な授業となるよう努めています。専門の授業のほかに、希望者を対象に「公務員試験対策講座」も担当。やる気が出る講座として学生に好評です。
保育・教育に携わる仕事は、こどもたちの笑顔や成長に触れることでモチベーションが一層高まります。興味があれば気軽にオープンキャンパスへ。先輩や教員との会話の中で、進路を決めるヒントがきっと得られますよ。
専門/教育学、教育心理学、こども家庭福祉
聖徳大学大学院博士前期課程児童学専攻修了(修士児童学)。京都大学医学部附属病院、大学改革支援・学位授与機構を経て、現職。保育士・公認心理師。日本教育心理学学会、日本カウンセリング学会、日本こども家庭福祉学会所属。本学では、保育施設などで人形劇等を披露する「チャイルドアクトクラブ(冒頭の写真)」と「よさこいクラブ」の顧問も務める。