私はエンジニア会社で35年間、航空機、宇宙機器等の設計・開発を担当したほか、採用担当として選考に携わってきました。そうした現場では、今、世の中で使用されている航空機や宇宙機器、さらには家電製品のほとんどにソフトウェアが用いられているにも関わらず、プログラミング技術者や工学系技術者が不足しており、人材育成が急務とされています。そこで本学では、機械工学、電気・電子工学、ソフトウェア工学における実務経験者が、それぞれの分野の専門ツールを使用した授業を展開。そうした教育から「何でもできる即戦力のエンジニア」の育成を目指しています。その中で、私が担当する航空機設計に関する授業では、3D設計ソフト「CATIA」を使用。飛行機や自動車、家電製品などの設計に欠かせないソフトを用いた授業を行っています。
航空工学科では、実務経験者が講義を行うことで、現場で通用する知識や技術を学生に伝えることができます。宮本先生が授業で使用する「CATIA」とは、フランスのソフトウェア会社がリリースしている3次元CADソフト。世界中の技術者が、航空機や自動車、船、電化製品の設計に用いています。こういった専門ソフトに対して学生一人ひとりが理解を深めることで、多方面での即戦力、さらには世界で活躍できる技術者の育成へと繋げるのです。そして、学生は幅広く学び、その上で自分の得意分野を見つけて、技術を磨くことを可能としています。
技術者にとって重要なことは、幅広い技術を持ち、自分の得意分野を身に付けることです。これからの社会で必要な人材になるために、「何でもできるエンジニア」を一緒に目指しませんか?
専門科目:航空工学
エンジニア会社に所属し、大手重工業の請負業務として35年間、航空機、宇宙機器、飛翔体の設計・開発を担当。SH-60やUH-60、護衛艦などを手掛けてきた。また、航空・宇宙機器、医療機器の品質管理責任者や採用担当も務めた。2017年から2021年には日本航空大学校石川校教育編成委員会委員に就任。