父親があん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師で、その背中を見て育ちました。症状が改善され、患者さんの喜ぶ姿を目の当たりにして、小さい頃から医療に関わる仕事をしたいと思っていました。資格取得後は実家を継ぐつもりでしたが、東京医療専門学校の附属施術所で研修生をしているとき所長に教員の道をすすめられました。迷った末、治療家や医療人を育てる仕事もやりがいがあると考え、決心しました。私の指導のベースにあるのは、鍼灸の魅力を伝えたいという想い。研修生時代に臨床経験豊かな先生方から学んだ体験も今に活きています。自分一人が治療できる患者さんの数は限られますが、自分が関わった卒業生がたくさんの患者さんを治療し、そのお役に立てていると考えると、教員の仕事に就いて良かったと思います。
畠山先生は「衛生学・公衆衛生学」の授業で、医療人として患者さんと関わる際に必要な衛生概念の基本を教えています。「『衛生学』は行政の医療・健康サービスや環境問題、感染症など範囲が広く、項目も多岐にわたります。なるべく内容を身近に感じてもらえるように世の中の事件や話題となっていることと関係づけて説明し、印象に残るように工夫しています」。3年次の「鍼灸実技」も担当。「鍼をどの方向にどのぐらいの深さでさすのか感覚を伝えるのは大変ですが、一人ひとりの特徴やクセを見ながら理解しやすい言葉で指導しています」。
「困っている人の役に立ちたい」「スポーツ選手をサポートしたい」「人々の“キレイ”をサポートしたい」など自分の志を忘れず、国家資格を取得した後も向上心を持ち続け、頼りがいのある施術家になって欲しいです。
北海道出身。実家が三代にわたって鍼灸院を経営。あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師である父親の仕事にあこがれる。弘前大学を卒業後会社員を経て、東京医療専門学校に入学し、はり師・きゅう師の資格を取得。2005年東京医療専門学校鍼灸マッサージ教員養成科を卒業し、専任教員として入職する。呉竹医療専門学校を経て2020年に東京医療専門学校に赴任。主に「衛生学・公衆衛生学」や「鍼灸実技」の授業を担当している。