中和医療専門学校には、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の仕事を目指せる学科があります。私もこの学校でこれら4つの国家資格を取得し、いまは柔道整復科で柔道整復師が扱うケガなどの症状や発生の仕組み、柔道整復術による施術法を教えています。私にとって柔道整復術の魅力は、患者さまと二人三脚で回復を目指せること。そのために自然治癒力を引き出すことに力を注いでいます。また、学校での授業と並行してトレーナー活動もしており、ケガをしにくい体づくりや練習メニューのアドバイスなども行っています。効果がダイレクトに現れるとやりがいを感じますし、反対に予想通りに回復しなかったときに、どこに原因があるのか、どうしたら回復するのかを考えるのも、謎解きをするようで楽しいです。
福岡先生が担当する「柔道整復実技II」では、スポーツトレーナーを目指す学生のための効果的な運動療法・筋力トレーニング法を体験することができます。授業は、学生それぞれの身体能力に合わせ、無理なく安全に進められます。学生から積極的に質問する場面も多く、この学校の魅力のひとつである「教員と学生の距離の近さ」が、授業中にも感じられました。また、福岡先生が中心となって立ち上げた授業後のサークルでは、ボディメイクに興味のある多くの学生が、楽しみながらさまざまなトレーニングを実践で学んでいるそうです。
資格の名称から柔道経験を気にする人がいますが、授業では受け身等の基礎から始めるので運動の苦手な人でも大丈夫です。それよりも筋肉や関節など人の体に興味があることがこの仕事を目指す上で最も重要な素質です。
小学校から高校まで陸上に打ち込んでいた福岡先生。高校3年生の引退試合を控えた時期に右脚に大けがをしてしまうが、接骨院に通って一度はあきらめた引退試合出場をかなえた経験をもつ。大学生となり就職活動をするなかで柔道整復師を志し、大学卒業後、中和医療専門学校の柔道整復科へ入学。2011年、卒業と同時に同校のあん摩マッサージ指圧・はり・きゅう科に再入学し、2016年より現職。