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宇都宮大学、高校生と一緒に実施した研究を国際科学誌に発表
2018/8/17
宇都宮大学では、高大連携教育の一貫として、高校生を対象とした科学人材育成プログラム(iPU)を実施している。
この度、バイオサイエンス教育研究センターの児玉豊准教授の研究グループは、iPUに参加した2名の高校生と共に、「陸上植物における塩応答の起源遺伝子」を特定し、国際科学誌(Plant Biotechnology)に報告した。
 
塩害は、世界の農地の5分の1で起こっているとされており、陸上植物の塩応答を明らかにすることは、塩害耐性作物の作出のために極めて重要だ。
今回、児玉准教授の研究グループは、iPUに参加した鈴木凛さん(横浜サイエンス高校)と岡部菜々子さん(横浜サイエンス高校)と共に、陸上植物の塩応答の起源遺伝子を特定した。
 
着目したのは、植物の進化の過程で初期に上陸したと考えられているコケ植物のゼニゴケ。
ゼニゴケは、民家の庭や公園などで見ることができる身近な雑草だが、その進化的な重要性から、現在、世界中の研究者が注目している植物種である。
 
研究グループは、塩ストレスに対してどのような遺伝子がゼニゴケではたらくのかを調べた。
その結果、ABI3A、ABI5B、R2R3-MYB17などの特定の遺伝子が塩に応答して大量につくられていることを明らかにした。
これらの遺伝子と類似する遺伝子は、作物などの他の陸上植物のゲノム中にも確認できるため、今回特定された遺伝子は、陸上植物における塩応答の起源遺伝子であることが考えられる。
今回の成果は、陸上植物の進化の観点からも重要だが、将来、塩害耐性作物の作出に役立つ情報となる可能性もある。
 
これまで児玉准教授の研究グループでは、ゼニゴケを用いた光応答や温度応答に関する細胞生物学研究を行ってきた。
しかし今回、岡部さんや鈴木さんの強い希望から、ゼニゴケの塩応答に関する遺伝子解析研究を一緒に行うことになった。
細かい実験指導や難しい実験は児玉研究室の研究員の田中裕之博士が担当し、遺伝子解析はバイオサイエンス教育研究センターの鈴木智大准教授が協力することによって、国際科学誌へ掲載することができた。
 

■詳細リンク先(http://c-bio.mine.utsunomiya-u.ac.jp/%E9%AB%98%E6%A0%A1%E7%94%9F%E3%81%A8%E4%B8%80%E7%B7%92%E3%81%AB%E5%AE%9F%E6%96%BD%E3%81%97%E3%81%9F%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%82%92%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%AA%8C%E3%81%AB%E7%99%BA%E8%A1%A8/)
 
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