
実践社会学科は、その名の通り実践をとおして学ぶことを重視し、地域や社会の課題に向き合いながら、価値を生み出す力を養うことを学びの軸としています。現場に出て人や地域と関わり、試し、振り返り、改善する。この循環を繰り返すことで、社会の仕組みを自分ごととして理解していきます。
村山 孝道先生の実習では、こうした学科の考え方のもと、「売る・伝える・つくる・支える」といった多様な実践に段階的に取り組みます。マルシェの企画運営や商品開発、地域イベントへの出店、経営者へのインタビュー動画制作、仮想会社を立ち上げての資金調達や決算報告など、内容は多岐にわたります。共通しているのは、成果だけでなくプロセスを重視する点です。村山先生は「まずやってみて、うまくいかなかった理由を考えることが次の力になる」と語ります。

「まずやってみる」が、次のチャレンジにつながっていく
1年次の「あきなうラボI」では、京都市内にある寺院を舞台に、学生が企画から運営まで手がける「よりみちマルシェ」に取り組みます。現地の魅力や来訪者の数・傾向を調べるフィールドワークから始め、カフェやワークショップ、手作り品の販売など自由な発想で企画をつくり、マルシェを開催。村山先生は「まずは一円でもいいから、自分たちの手で売上をつくる経験が大事」と語ります。赤字覚悟で本気で挑んだ経験を振り返り、成功や失敗の理由を言語化することで、次の行動へ繋げます。「あきなう楽しさ」を入口に、挑戦する力を育みます。

「うまくいったことも、失敗したことも、すべてが次に進むための材料になります」と語る村山先生
2年次以降は学びをさらに“リアル”に近づけます。例えば「ビジネスプランニング」では、学生が仮想会社を立ち上げ、教職員の前で事業内容を発表し、1人最大5,000円の出資を募って資金を集めます。「冬まつり会場で温かいものが欲しい」というニーズに着目してコーンポタージュを販売する企画など、具体的な事業プランをつくり、準備や途中経過も共有しながら進め、終了後は「株主総会」として結果を報告します。村山先生は「単なる思い出で終わらせず、目的と結果を考えることが大切」と語り、実践を通じて社会の見方を深めていきます。

目的と結果を考えながら実践を重ねる。「思い出で終わらせず、社会を見る目を育てたい」と語る村山先生
積極的に挑戦するのが好きな人はもちろん、前に出るのが苦手な人も、企画を整理したり、準備や進行を支えたりする役割を通して、自分の強みを見つけられる学びです。一人ひとりの個性が活きる場が、ここにあります。
【教員紹介】
村山 孝道先生
経営学・人的資源管理論を専門とし、「まずやってみる」を軸に、実践を通して学ぶ教育に取り組んでいる。実践社会学科を、村山先生は「ベンチャー企業のような学科」と表現。教員と学生がフラットな関係のもと、一人のプレイヤーとして試行錯誤を重ねている。正解のない問いに向き合い続けるプロセスこそが、社会で生きる本物の実践力につながると考えている。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



