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私立短期大学/奈良

ナラゲイジュツタンキダイガク

京友禅の色をつくる

畑井泰大さん 2010年度入学
【奈良芸進学のきっかけ】
高校生の頃から油絵や日本画を学んでいたので美大には関心がありましたが、当時は就職希望だったので就職活動に専念していました。ですが、とある会社の面接で面接官の方から「せっかく好きなことを学んできたのだから、大学に進学してからでも遅くはないよ。人生において今しかできないことがあるし、後悔しない様にしてほしい。その後、この仕事がしたいと思ったのならその時にまた受ければ良い。」と言われ、その言葉で美大への進学を決意しました。ただ、その時点で2月だったのでほとんどの大学の試験は終了していました。そんな中、担任の先生が奈良芸なら指定校で受験できると教えてくださったので、大学見学に行き各コースを見たり作品展を鑑賞しました。

染織コースを案内してくださった時に、デザインされて染められている着物やタブローを初めて見ました。それらの作品には、それまで自分がやっていた絵画にはない、色の重なりや透明度、鮮やかさがあり、どれも新鮮に感じました。ただ、染織は身近なモノではなかったですし知識も全くなかったので、自分が取り組むということは想像しにくかったです。そんな時、教室にいらした先輩が「糸を触る機会もなかったと思うけど、みんな初心者からのスタートだから大丈夫ですよ。」って話してくださったので、もともと手に職をつけたいという思いがあり、作品を魅力的に感じたため染織コースを選択しました。

【在学中】
入学後すぐの頃は、知識や技術がなかったので不安でしたが、基礎から丁寧に指導してくださいましたし、先生方との距離が近く気軽に質問できる環境があったので、作品制作を進めるうちに少しずつ技術が培われるのを実感できました。2回生に進級した頃には徹夜でデザインを考えるなど制作に没頭する様になり、どんどん染織の魅力にハマってしまったので、専攻科への進学を決め、たくさん作品を制作しました。また、その頃グループ展に出展したり公募展にチャレンジしたことは凄く印象に残っています。

【卒業後】
主任の先生の勧めで、京都の伝統産業における若手職人育成を目的とした事業に応募したことがきっかけで、現在の会社で働く様になりました。
京友禅の自社ブランド「Pagong」(パゴン)の企画から生産、販売までを一貫して行っている会社です。その中で、「調色」と呼ばれる仕事に携わっており、データに基づき染料を計量し、染めるために必要な色糊の色合わせをしています。本当にわずかな計量のズレで色が変わり全て台無しになってしまうので責任重大です。デジタル化が進む中、全て手作業で行っているので大変な作業ではありますが、染め上がった色とりどりの鮮やかな和柄生地を見ると達成感を感じることができます。

【高校生へメッセージ】
学生の頃って特にそうなんですが、今、自分が置かれている状況は、今の自分にとって当たり前の環境だと思ってしまうんです。そうなると不満が出てきます。でも、一歩外に出れば、凄く恵まれていた事に気付きます。夢や目標を持てとは言わないですが、何かをやろうと思って取り組んだからには、途中で投げ出さずにやり切ってください。
自分が決めた道に後悔はないと思います。
奈良芸術短期大学(私立短期大学/奈良)
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