お客様の視線を受けとめながら、調理師への階段を上る |
背筋を伸ばし、キッチンでてきぱきと調理する生徒たち。ホールでは別の生徒が、お客様に笑顔でメニューを説明している。ここは学内に設置された『学生レストラン』。教員の指導のもと、生徒が中心となって仕込みから調理、盛り付け、接客までを行っています。楽し気に会食するお客様の席からは、調理する際の表情や所作がすべて見えるため、キッチンやホールに立つ生徒たちは、ほどよい緊張感に包まれています。そのようにお客様の視線を感じながら調理し、接客する貴重な体験が生徒たちの所作を変え、実習を重ねるごとに「プロの顔」に近づいていくのです。一般のお客様にご来店いただくレストランなので、実習中は本職と同等のレベルが求められます。授業で身につけた技術を駆使して実習に取り組む生徒をそばで見守り、指導する教員も真剣そのもの。「調理師に必要な技術と知識を身につけるとともに、人としての成長を促す教育を本校では重視しています。時には厳しく指導することもありますが、それが真の愛情だと思っています」。実習主任の大山喬之先生は、優しい笑顔でそう語ります。 |
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調理師の魅力に気づける |
生徒たちの成長を支えるのは、先生方の愛情あふれる指導だけではありません。もう一つ大事な要素になっているのが、お客様からいただくお声がけです。食事を終えた後、「ありがとう」「とても美味しかった」などの言葉を直接いただくことの達成感と感動が、生徒たちの「もっと上手くなろう!」という気持ちを、ぐんぐん引き出してくれます。料金をお支払いいただいた上に、感謝の言葉を直接いただける。そのような調理師の仕事のやりがいを実感できることも、この授業の大きな魅力です。レストラン実習を通して生徒たちは、調理師という道を選んだ喜びをひしひしと感じています。 |
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