私は心理学を活かしたイラストを専門にしています。そのため、絵のテクニックだけでなく考え方や頭の使い方にも焦点をあてて指導をしています。たとえば絵がうまくなるスキルを修得するためには「思い出して覚える」ことが鍵です。学んだ絵の技術などは感情とセットで自分が使いやすいようにエピソードとして記憶されます。それを思い出しながら言語化することで身につきます。また、仕事を取られるのではと恐れられているAIについて。AIは非合理的な行動はできず、やる必要もない。人間が感情を仕組みとして取り入れているのは生存本能、生存確率を上げるため。もし感情が合理的な動きをするものであれば簡単にハッキングされます。AIに対抗するためには、非合理的かもしれないけど「失敗しても良いんだ!」ということを知ることが大事になります。
世津田スン先生が担当するのは、「心理学」を用いたイラストレーターのセルフプロデュース、ブランディングコンテンツマーケティングを行うゼミ。近年注目されている「AIイラスト」に対抗するために重要となる「創造力」を、心理学を用いて生み出し、AIと戦える戦略を考える授業を展開。「心理学を用いたイラストでAIと共存する戦略」を伝授しています。
知識は使おうとするから得られるものであって、使うつもりがない知識は頭に入りません。学校の授業でも「この知識を自分に転用して使うとしたらどうするかな?」と考えて受けると効き目が全然違うものになります。
1994年生まれ。滋賀県甲賀市出身。イラストレーターになる以前は17年の球歴を持ち実業団野球チームに所属していた。24歳で野球を引退し、同時に14歳からの趣味であるイラストで独立。 独学で学んだ心理学などの学術的知識をもとに、見る側の心に刺さる作風を意図的に作成し、SNSを中心に活動。イラストのみならず、被写体モデルや講演会など、知識と経験を活かした他分野への活動の幅も広げている。