マーケティングが市場調査や企画立案を行い、ターゲットとコンセプトを明確にし、だしや鍋つゆ、炊き込みご飯などの新商品を開発してお客様にお届けしています。例えば“だし感”を強くしたい場合に、昆布とかつおぶしの割合をどうするのかを考え、試作や検証を繰り返しながら目指す味に近づけていきます。商品開発は実験的な要素が大きいのですが、自分の舌へのフィードバックが返ってくる点が面白いです。大学で学んだ食品や栄養学の知識に、日々のトレンドの変化を組み合わせて行う商品開発には終わりがなく、常に成長し変化できるところにやりがいを感じています。
高校生の頃から食品開発に興味があり、食の王国と呼ばれる北海道の中でも商品開発研究会がある北海道文教大学で学びたいと考え進学しました。入学当初は学科サークルである商品開発研究会や学友会などに所属し、アルバイトも同時に始めたため、忙しく過ごしていたことを覚えています。しかしそうした毎日を過ごす中で、管理栄養士だけでなく、開発者や接客側の視点などに気づくことができました。その多角的な視野が、多種多様なお客様に商品を届ける、商品開発の仕事につながっているように感じます。
大学で学ぶ中で管理栄養士は他の医療職とは違い、未然に病気を予防することが出来るところが特徴だと感じました。そこから医療ではなく、商品開発に知識を活かすことで、まだ病気になっていない多くの人の健康にも寄与できると考え、商品開発の分野に進みました。商品開発研究会に所属した時に、現在の勤務先と協働で商品化を経験したことが、現在の仕事につながっています。管理栄養士は活躍の幅が広いため、学生生活の経験が仕事の選択肢に直結します。何が伏線となるかはわかりませんし、行動しているうちに環境が整うことも多く、気になったことにまずチャレンジしたことが、今の仕事へのきっかけになったと思います。
株式会社久原本家グループ本社 勤務/人間科学部 健康栄養学科 卒/2023年 卒/こどもの頃に旅行で来た北海道で、食品開発を行いたいと考え本学に進学。医療や給食分野のイメージが強い管理栄養士になることで、進路に悩んだ時期もあったが、市販される商品を通じても人々の健康は守れると考えるようになり現在に至る。在学中にはアスリート向けの2週間の献立を開発するなど、様々な活動を行ったそう。