
「AIは人を助けるための道具である」。この考えを軸に、私はITの力で医療現場を支える研究に取り組んでいます。中核となるのは、熟練した医師の「経験」や「勘」をデータ化し、AIによって手術結果を予測する『未来予測手術』の実現です。脳外科や心臓外科などを中心に、手術計画の立案から術中の判断までをAIが支援する仕組みを開発してきました。
研究の舞台は手術室にとどまりません。介護現場で行われる『人生会議(ACP)』の記録をAIで要約し、医療者が患者さんと向き合う時間を生み出す試みも進めています。技術が誰かの笑顔につながる、そんな温かいDXを実現したいという想いを胸に、研究を続けています。研究室では医師や看護師の声を直接聞きながら改良を重ね、「現場で本当に使える技術」を形にする手応えを実感できます。

AIで“未来を予測して支援する医療(未来予測手術)”を実現することを中核テーマに研究しています。
授業は1年次の「電子工学基礎」、2年次の「アルゴリズムとデータ構造」「情報処理演習」を担当しています。「情報処理演習」ではマイクロコンピュータを使い、設計したハードウェアを動かすソフトウェアの作成について学びます。
3年次のプロジェクト学習では、長年に渡り「デジタルヘルス」を担当。医療や介護の現場を訪問し、フィードバックを受けながら、医療・介護分野の課題解決に取り組みます。失敗を恐れず、「本当に必要とされるものは何か」を考え抜き、解決策を形にしていく実践的な学びがこの授業の特徴です。

医療・介護現場の方々と議論を重ね、成果を示して改善を行い、実際に使える開発を進めていきます。
派手な才能より、基礎を積み重ねる力こそが武器になります。地道な学びは、やがて誰かの命や生活を支える力になります。自分の技術で社会に貢献したいという想いを持つ方を、全力で挑戦できる環境で待っています。

失敗を重ねた先に、誰かの助ける成果が生まれる。研究開発の面白さと情熱を語る佐藤生馬教授。
東京電機大学大学院修了後、日本学術振興会特別研究員や千葉大学特任研究員を経て、2012年に本学へ。ICTを駆使し、医療環境支援の研究に従事している。
学生時代は、片道2時間かかる通学時間で読書に熱中。恩師との出会いをきっかけに、工学の知識を医学に活かす「医工学」の道を志した。現在は「石榑・佐藤研究室」を共同運営し、現場の声を大切にする研究スタイルを貫く。日本コンピュータ外科学会論文賞など受賞多数。
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