救急医療に特化している民間の大規模病院「米盛病院」で言語聴覚士として働いています。脳卒中などで入院している患者様に、言葉や食事の飲み込みなどの回復を目指すリハビリを行っています。患者様の機能面の回復には、患者様とのコミュニケーション、そして他職種との情報共有が欠かせません。大学の実習などで得た経験を生かしながら、患者様の病前の生活や退院後にやりたいこと、不安になっていることなどを傾聴して信頼関係を築き、リハビリに繋げています。勤め始めて丸一年が過ぎ、重症度の高い患者様を担当させていただくことが増えています。危機管理や有効なリハビリ内容について知識を深め、臨床に生かしていきたいです。
私が「言語聴覚士」を目指したいと思ったのは、高校1年生の頃です。進路について考えていく中で、医療・福祉の分野に興味があることに気付き、インターネットで調べるうちに「言語聴覚士」という仕事の存在を知り、やりがいを持つことができると思い、目指しました。現病院で働くことを目指したのは、ここが救急医療に特化していることから、様々な症例を経験しながら自己研鑽を図れると思ったからです。「一秒を救う。一生をつなぐ。」をコンセプトに超急性期から回復期にわたり、患者様のより良い未来を創る支援を行っているこの病院で、自身も患者様の将来への人生へと繋げられるようなリハビリに取り組んでいます。
熊保大は、ただ国家資格取得を目指すだけではなく、卒業論文として研究にも取り組める点を魅力に感じて入学しました。先生方が分かりやすく教えてくださり、知識だけでなく考え方が身につくような指導法で、臨床にも生かせる力になっています。さらに、検査の練習や実習で得た経験は現在の仕事において、スムーズに検査をしたり臨機応変な対応に繋げられたりと、大きく役に立っています。定期試験前や国家試験前は、分からない所を友達と一緒に教えあい互いに刺激を受けながら勉強に取り組んだのも、良い思い出です。さらに、社会経験を高めるためにアルバイトやサークルにも参加し、いろんな人と交流したことも、私の大きな財産になりました。
医療法人 緑泉会 米盛病院/保健科学部 リハビリテーション学科 言語聴覚学専攻/2023年卒/鹿児島県出身。「患者様が退院される時に『ありがとう』と言っていただけると、身をもってリハビリの成果を実感されてると感じ嬉しく思います」と、仕事のやりがいを語る川田さん。リハビリ職を目指す後輩に向けて、「活躍するには常に自己研鑽する姿勢が大切だと思います。患者様を中心として他職種と取り組んでいけるよう知識や経験を重ねていく必要があります」とアドバイス。そのためにも、学生時代にしかできない経験もあるので、周りと比較せずやりたいことは遊びも勉強も一生懸命取り組んでほしいと付け加えた。