現在、重症心身障がい児の放課後等デイサービスで、主に特別支援学校に通う小学校1年生から高校3年生までの子どもたちの支援とリハビリ業務を行っています。リハビリだけではなく、特別支援学校に迎えに行ったり、オムツ交換をしたり、食事介助をしたり、一緒に遊んだりお出かけしたりすることも業務のうちの一つです。生まれつき障害がある子どもたちが生きていく中でいかにリラックスしていかに楽しく生活できるようにサポートするかが必要とされます。例えば、上手に体の緊張を落とせず泣いてしまう子に、クッションを挟んでポジショニングすることで緊張が落ちて眠ることができたりする姿を見ると理学療法の必要性を強く感じます。
祖父が呼吸器の病気で、通院することさえままならなくなった時に訪問で理学療法士さんが来ていました。そこで理学療法士の仕事を知りました。また、もうひとりの祖父が胃瘻造設でリハビリが終了になり、笑顔がなくなり寝たきりになった状態を見て、リハビリの重要性を痛感。近くにいるのになにもできない悔しさから、理学療法士をめざすことに。呼吸器に関わる事のできる理学療法士になりたいという思いと、保育士への夢があったので小さい子に関わる事ができる理学療法士になろうと決めていました。勉強は大変だけど皆でできる、教員も学生も仲が良いと勇気づく言葉を何度もかけていただき、ここでならやっていけると思い本校へ入学しました。
専門科目と大学科目があり福祉を学びながら医療を学ぶことができました。高齢社会になってきている今、患者様・利用者様も高齢者が増えてきています。その中で理学療法以外に社会福祉の学習ができることは強みです。特に印象に残っているのは国家試験対策や定期テスト対策です。勉強の仕方が分からなかった私に、クラスの子や先生方が親身になって教えてくれました。国家試験はグループディスカッション形式で対策をしていきました。国家試験はテスト範囲がない分大変でしたが、大学科目の授業でグループディスカッションをしていたため、分からないことはわからないと言いやすく、分かったことに対してもアウトプットできる環境にありました。
理学療法士/理学療法学科 卒/2017年卒/「理学療法士に大切なことは、やはり思いやりの心と笑顔。思うように体が動かなくてイライラしてしまう患者様を前に、この患者様は何ができるのかの潜在能力を見つけて、環境調整をすることで“できた”に気づいてもらえるようにいいこと探しができる能力と、どんな時でも笑顔で接する事で笑顔を連鎖させる事が大切だと感じます」と優しい笑顔で話す小宅さん。昨年までは大人の重症心身障害児者を担当。「大人になるとこんなことに困るんだということも学んできたので、今見ている子どもたちが大人になった時に少しでも楽に過ごせるようにリハビリできればと思います」