公立大学/東京

トウキョウトリツダイガク

このオープンキャンパスは開催終了しております。
廃止された学部・学科・コースの情報も含まれている可能性がありますので、ご注意ください。

CGアバターのアニメーション制作技術

東京都立大学 画像の掲載は終了しました
開催日時
  • 2023年
    11月
    11日
    (土)
    14:00~15:30
申込URL:
https://www.ou.tmu.ac.jp/web/course/detail/2331G115/

コンピュータグラフィックス(computer graphics、CG)技術を用いて制作された映像に登場する人物や動物などのキャラクタはアバター(avatar)とも呼ばれ、作品の性格や出来を決定づける重要なコンテンツです。みなさんも映画やゲーム、動画配信サービス、各種SNS等で様々なCGアバターを目にすることが多いと思います。同時に、そうしたアバターの動きに違和感を覚える方も少なくないのではないでしょうか。それは、ヒトが様々なコミュニケーション媒体を通じて多様な情報や繊細な情緒を伝達しあう生物だからです。
特に「顔を合わせる」とも形容されるface-to-faceコミュニケーションにおいては、発話や手話などの言語情報を介した意思疎通はもちろん、顔の表情変化や視線変化、ジェスチャーやボディランゲージに代表される非言語情報(non-verbal information)も多分に活用されます。言い換えれば、ヒトの身体動作には思考や感情が意識的・無意識的に表れます。また、ヒトは他者の顔や姿勢に生じるほんのわずかな揺らぎを瞬時に捉え、その動作の意図や背景を読み取ろうとします。これらの現象は「目は口ほどに物を言う」「目は心の鏡」「顔に出る」「顔色をうかがう」などの慣用句にも表れています。そうした優れたセンサー器官を備えた聴視者がCG映像作品を観たとき、もしアバターが行う細かな動きと発話するセリフの内容や音声の抑揚、アバターの周辺環境などが一致しない場合には、アバターは人形でもヒトでもない不気味な存在として認識されてしまいます。この現象は「不気味の谷」とも呼ばれ、人型ロボット開発などにおいても重要な課題とされています。
本講座では、CG映像制作における「不気味の谷」の克服に向けた技術的挑戦について紹介します。そのなかでも、実在する俳優の撮影データをCGアバターに正確に反映するための技術と、CGアニメーターの手作業によって自然なアニメーションを制作するための支援技術を中心にお話しします。本講座を通じ、ゲームや映像において未踏のアニメーションデザインを追求するために、様々な最先端科学技術や人文学的知見を駆使する試みの面白さを感じてもらえればと期待しています。

講師:東京都立大学システムデザイン学部 准教授 向井 智彦

CGアバターのアニメーション制作技術/東京都立大学(公立大学/東京)のオープンキャンパス
RECRUIT