マッサージ師は体力勝負な仕事を思われがちですが、決してそうではなく、基礎をしっかり身につけておけば自分もリラックスしながら相手を楽にすることができます。私だけでなく本校の教員は、単なるテクニックを伝えるだけでなく、患者さんの症状や状況を細かく観察し、患者さんの身体や気持ちに寄り添って施術をすることが大切だと考えています。実際に共感力をもった生徒がマッサージもどんどん上手になっていきます。自分が疲れたり痛みを感じたときも上達するチャンスですね。またマッサージ師のやりがいも学生たちに伝え続けています。国家資格の強みは、年齢・性別・環境に関係なく、長く安定して働けること。活躍の場も広がっています。そして何より人を癒し、笑顔にでき、感謝の言葉をいただける、こんな幸せな仕事はなかなかないと思います。
実技の授業は、二人一組になり恩田先生が全員にお手本を行います。この時、実は施術を受ける側の集中力が大切、と恩田先生は語ります。圧の強弱や深さなど観察し、先生の施術とどう違うのか相手に伝えます。受けて感じたことを言葉で上手に表現できるようになると、不思議と自分の手技も上達します。互いにフィードバックを繰り返すことで患者さんとのコミュニケーション力も身につきます。「効果的に治療するためには、患者さんの正直な気持ちや状態を引き出すことが大切。患者さんに信頼してもらえる技術と対応力も養います」
マッサージが好き、国家資格を取りたい、人の役に立ちたい、開業したい、スポーツが好きなど、動機は何でもOK。本当にやりがいが大きな仕事だからこそ、ぜひ挑戦してほしいです。10~60代の仲間が待っています!
あん摩マッサージ指圧師科専任教員。大学卒業後は出版社に入社し、広報宣伝を担当。その後、リフレクソロジーを学び、店舗に勤務したのちスクール運営に携わる。縁あってニュージーランドに渡り、現地で6年間マッサージ師として働く。さらにマッサージを専門的に学びたいと思い、帰国後、長生学園に入学。現在は、マッサージの実技と臨床実習を担当。隣接する治療院での治療も行っている。