高齢者で長く闘病されている方の看護を担当しています。大変なことも多いですが、その分関わる方々からの「ありがとう」の言葉は、とても励みになり、これからも頑張ろうと思えます。患者さんは胸の内に不安や無力感を抱えていることも少なくありません。そんな方々の本当の気持ちを汲み取れるように、傾聴することを心がけています。人それぞれ感じていることや伝えたい思いはさまざまなので、可能な限りそうした気持ちを受け止められるように努力しています。まだまだ毎日が勉強です。まずは看護師のスキルをしっかり身に付けたい。その中でも特に、患者さんやご家族の思いを汲み取る「コミュニケーション力」を学んでいきたいです。
母親が看護師で、姉も看護師を目指していたこともあり、身近な家族の存在に影響を受けたのがきっかけです。高校入学頃には「いつか自分の力で大切な人を助けたい」と思うようになりました。看護師として患者さんやそのご家族の心に寄り添えることや、長く闘病されている方が、自分らしい生活を諦めることなく、生き生きと過ごしていけるように手助けができるこの仕事にとても魅力を感じています。学生時代に多くの医療現場で実習をしたことで、病院や施設ごとの雰囲気や、各施設での患者さんとの関わりを知ることができました。その貴重な経験が今の現場でしっかりと活かされています。
医療は組織で行うので、コミュニケーション力や柔軟性がとても重要です。大学の時、学生代表として大学祭を一から企画しました。他学年や先生、事務の方、地域の方々と関わりながら学生自治活動を行うことで、組織をつくる難しさや、柔軟な判断力を培うことを学びました。いろいろな人と交流すると、自分の意志や価値観を育てる機会となります。大学の先生や先輩方と話せるのは学生の特権。ぜひ自分から積極的に話しかけてみてください。私は、多くの先輩方と関わってきたおかげで、困った時に相談し解決することの大切さに気づきました。看護師の仕事では、何事も自分だけで解決せず、多くの意見を踏まえて対処することが重要だと思います。
渓仁会札幌西円山病院/保健医療学部 看護学科/2019年卒/看護師をしていたご家族の影響を受け、自らも医療の道へ進んだ沖津さん。現在は渓仁会札幌西円山病院で、長く闘病されている高齢の方の看護を担当している。患者さんの胸の内は不安でいっぱい、それぞれに考えや思いがある。看護師の業務の中でも、特に患者さんやそのご家族の思いをどうやったら正確に汲み取れるかを考え、傾聴することを心がけているそう。「まだまだ新米なので毎日が勉強です。まずは看護師としての基礎を固めていきたい。そして、看護師として患者さんやそのご家族に寄り添った温かな看護を提供していきたい」と力強く語ってくれた。