高校生の目標=保護者の希望!? 就きたい職業ランキング
●高校生が就きたい職業上位は公務員、教師、看護師
今の高校生はどんな仕事に就きたいと思っているのだろう? 最近は公務員志望者が増えているという話を聞くことも多いが、実際のところは?
リクルート進学総研が今年2月に発表した調査結果(第6回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」)を見てみよう。
<高校生が就きたい職業ベスト10>
※【 】内は前回(2011年)順位
1位 公務員(国家・地方) 8.8% 【1位】
2位 教師 7.6% 【2位】
3位 看護師 7.2% 【4位】
4位 保育士・幼稚園教諭 5.0% 【2位】
5位 技術者・研究者 4.7% 【5位】
6位 建築設計士 3.9%【23位】
7位 医師・歯科医師・獣医 3.8% 【6位】
8位 薬剤師 2.7%【13位】
9位 事務 2.6%【10位】
10位 俳優・タレント・ミュージシャン・声優 2.5% 【6位】
●国家資格が必要な職業が数多くランクイン
ちなみに「公務員」「技術者・研究者」「建築設計士」などは男子に人気が高く、「看護師」「保育士・幼稚園教諭」などは女子に人気が高い。いずれにしても、やはり総合1位は公務員。昨年との比較では建築設計士が大きくランクアップ。そして、公務員以外にも国家資格が必要な職業が数多くランクインしているのがパッと見てわかる傾向だ。
公務員を挙げた高校生からは次のようなコメントが。
「地域のために働くのが自分のやりたいことだから」(滋賀/男子)
「経済的に安定してて休みがきちんとある。リストラの心配がないから」(岩手/女子)
やりがいとともに安定性も大きな魅力になっているようだ。
●保護者が子どもに就いてほしい仕事1位も公務員
さて、実は同じ調査で高校生の保護者に対して「子どもに就いてほしい職業」についても聞いている。最も多かったのは「子どもが希望する職業なら何でもよい」という回答(67.9%)で、子どもに就いてほしい職業が「ある」という保護者は23.3%だった。この2割強の保護者に具体的な職業を挙げてもらったところ、あるはっきりした傾向が見えてきた。
<保護者が就いてほしい職業ベスト10>
※【 】内は前回(2011年)順位
1位 公務員(国家・地方) 27.5% 【1位】
2位 看護師 14.9% 【2位】
3位 教師 5.3% 【4位】
4位 理学療法士・作業療法士 4.3%【11位】
5位 医師・歯科医師・獣医 4.7% 【3位】
6位 建築設計士 4.0%【15位】
7位 技術者・研究者 3.3% 【9位】
8位 管理栄養士・栄養士 2.8%【21位】
9位 保育士・幼稚園教諭 2.5% 【5位】
9位 薬剤師 2.5% 【9位】
「高校生が就きたい職業」と比較すると、1位公務員が同じだけでなく、上位3職種は2位と3位が入れ替わっているだけで完全に一致。そのほかもなんと10職種中8職種までが重なっている。
●やりがい&安定志向は高校生も保護者も共通
保護者のコメントもチェックしてみよう。
公務員→「安定している、使命感のある一生の仕事と思う」(富山/母親/男子)
看護師→「どこに行っても就職できる。やりがいもある」(滋賀/母親/女子)
このようにやりがいと安定を求める傾向も高校生自身の希望と同様だ。
それにしても、ここまできれいに一致していると少し意外に感じる人も多いのでは? 高校生が世の中の仕事についてしっかり調べた結果、保護者の意見に近づいたのか、保護者の意見を素直に聞いた結果なのか…。今や、「オレはバンドで食っていくんだ!」「何夢みたいなこと言ってるの!目を覚ましなさい!」といった感じで揉める親子は少数派になりつつあるのかも!?
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