アプリケーションエンジニアとは?仕事内容、必要なスキル・資格、働き方、年収まで徹底解剖!

アプリケーションエンジニアは、みんなが使っているスマートフォン(スマホ)やパソコンの中で動いているアプリケーション(アプリ)を作るのが仕事。

そこで、アプリケーションエンジニアが開発するアプリには、どんな種類があるのか。

仕事内容、必要なスキルと資格、働き方や気になる年収についても詳しく調査。

さらに、実際に『スタディサプリ』のアプリ開発・運用に携わっているアプリケーションエンジニアに、働き方、やりがいについても聞いてみた。

目次

アプリケーションエンジニアとは?

アプリケーションエンジニアは、さまざまな種類のアプリケーション(アプリ)のシステム設計からプログラミング、動作テスト、運用まで、アプリ開発に幅広く携わるのが仕事。

システムエンジニアのなかでも、アプリを専門に作っている。

アプリ開発の上流工程から下流工程まで、すべてに携わることが多いが、システムエンジニアやプログラマーなどで構成された開発チームで仕事をすることもある。

アプリケーションエンジニアが開発する「アプリ」とは?

アプリケーションエンジニアが開発するアプリ
※Webアプリケーション、スマートフォン向けアプリケーション、業務系アプリケーションなどがある

アプリケーションエンジニアが開発するアプリには、Webアプリケーション、スマートフォン(スマホ)向けアプリケーション、業務系アプリケーションなどがある。

アプリケーションの種類は、インターネット上で使用する「Webアプリケーション」と、スマホやパソコンなどに直接インストールして使う「ネイティブアプリケーション」に分かれる。

ネイティブアプリケーションには、スマホ専用アプリ、ゲーム用アプリ、企業の社内用システムに組み込んで使う業務用アプリ、家電や自動車など機械に組み込んで使うアプリもある。

いずれのアプリも、使用しているプログラミング言語が違うだけで、アプリケーションエンジニアの仕事の流れに大きな差はない。

Webアプリケーション

Webアプリケーションは、パソコンやスマホのブラウザ(Google Chrome・Safari・Internet Explorer・Microsoft Edgeなど、インターネットを見るためのプログラム)からアクセスできるアプリ。

インターネット上で使用するため、特別なアプリをダウンロードする必要がないことが特徴。

例えば、動画を見たり、買い物をしたり、ブログを読んだりするサイトに利用されていて、よく使われているWebアプリケーションには、YouTubeやAmazon、X(旧Twitter)、Gmailなどがある。

スマートフォン(スマホ)向けアプリケーション

スマートフォン向けアプリケーションは、iPhoneやAndroidのスマホで使うアプリ。

AppStoreやGoogle Playからダウンロードして使用する。

スマートフォンに搭載されているカメラやGPSなどの機能と連携しやすく、機器の性能をフルに生かせるため、使う人にとってより便利な機能を提供しやすい。

ゲームやSNS(LINE、TikTok、BeRealなど)をはじめ、写真加工、キャッシュレス決済、ドラマや映画の視聴、さまざまな便利ツールなど、たくさんの種類がある。

YouTubeやX(旧Twitter)、Instagramなど、Webアプリケーションとスマートフォン向けアプリケーションの両方が作られているアプリも少なくない。

業務系アプリケーション

業務系アプリケーションは、主に会社が社内の仕事を効率化するために使うアプリ。

例えば、顧客情報を管理したり、商品の在庫を確認したりするためのもの。

顧客や在庫の情報を紙で記録しておくより、データとして整理した状態で保存しておいたほうが便利になり、結果的に仕事が楽になる。

企業の社内用システムに組み込んで活用するアプリのほか、社員のスマホにダウンロードして使うアプリ、インターネットで使用するWebアプリケーションもある。

基本的には、アプリケーションエンジニアが企業ごとの事情を聞き取り、要望に沿った形で業務系アプリを作っていく。

ただし最近では、多くの会社に共通する仕事をみつけて、その部分をアプリ化し、さまざまな会社にサービスとして提供するシステム開発会社も増えている。

アプリケーションエンジニアとはどんな仕事?

アプリケーションエンジニアの仕事内容は、アプリケーションのシステム設計からプログラミング、動作テスト、運用、メンテナンスなど、幅広い。

どんなアプリを作るのか、企画から始めて、実際にアプリの開発を行い、リリースした後もサービスを継続し、必要に応じて機能の追加や改善をしていく。

大きく分けると、「システムの企画・設計」「プログラミング」「開発アプリの運用・保守」の3ステップになる。

システムの企画・設計

自社で商品を売り出すためのWebサイトを作る場合、アプリケーションエンジニアだけでなく、ディレクターやデザイナーと一緒に企画会議からスタート。

まず解決したい課題を挙げて、その問題を解決するにはどうすればいいのかを考えていく。

例えば、リアルな店舗販売だけだと若い人が買ってくれないという現状があったら、ECサイト(ネットショッピングのWebサイト)を作って、インターネットで販売できるようにしようと考えるだろう。

その後に、どんなECサイトを作りたいのかを話し合って、ページの構成、デザイン、どんな機能を付けるかを決める。

企画がまとまったら、ディレクターがワイヤーフレームとよばれる要素だけを盛り込んだシンプルな設計図を作り、それをもとにデザイナーが装飾や細かなボタンなどのデザインを制作。

その後にアプリケーションエンジニアがアプリとしての動作機能を組み込んでいく。

プログラミング

ECサイトの場合なら、商品画面、ユーザー登録画面、商品購入画面、商品購入完了画面など、ユーザーが商品を購入するためのあらゆる機能を一つひとつ動くようにプログラミングしていくのがアプリケーションエンジニアの仕事。

デザイナーが文字の書体や大きさ、色などのデザインを考えるので、その設計書をもとに、エンジニアが実際にWebページの画面を表示できるようにして、機能を付けていく。

Webサイトとして使える状態に仕上げたら、動作テストを行い、問題がなければリリースされる。

開発アプリの運用・保守

アプリをリリースした後も、ユーザーの要望に応じて機能を追加したり、バグ(プログラムの誤りや欠陥)が起こらないか、定期的にメンテナンスを行ったりして、サービスを継続していく。

アプリを作ったら終わりではなく、表示スピードを上げたり、ユーザーがより使いやすいように、もっと改善できないかを常に考え続けたりして、長くアプリ開発とかかわっていく、やりがいの大きい仕事。

アプリケーションエンジニアを目指せる学校を探す気になる学校の資料を取り寄せる

アプリケーションエンジニアになるには?

アプリケーションエンジニアになるには?
※アプリケーションエンジニアはシステム開発会社などに就職するケースが多い 
アプリケーションエンジニアになるには、アプリ開発を行っているシステム開発会社などに就職するのが一般的。

資格などは特に必要なく、未経験でもシステム開発会社などに就職することが可能。


研修制度のある会社では、入社後に研修などを通してアプリケーションエンジニアとしての専門知識やスキルを身につけていくことができる。

アプリケーションエンジニアになるための進学先

未経験でもシステム開発会社などに就職できるが、就職活動を有利にするためには、大学の理工学部やIT系の専門学校などで、プログラミングやインターネットのしくみ、コンピュータサイエンスなどを学んでおきたい。

大学で文系の学部に進学しても、アプリケーションエンジニアを目指すことは可能だが、選択科目でプログラミング系の授業があれば勉強しておくと役立つ。

さらにWスクールで、アプリケーションエンジニア養成スクールに通ったり、オンライン講座などで勉強したりして、学生のうちから実際に簡単なアプリケーションを作ってみよう。

アプリケーションエンジニアになるための資格

アプリケーションエンジニアは資格がなくてもできる仕事だが、資格を取得していれば、就職活動が有利になったり、入社後に資格手当をもらえたりすることもある。

取得を目指しておきたい資格としては、
●ITパスポート試験(国家資格)

●基本情報技術者試験(国家資格)

●C言語プログラミング能力認定試験(民間資格)

●Java【TM】プログラミング能力認定試験(民間資格)

●アプリケーション技術者認定試験(民間資格)
などがある。

ITパスポート試験は、IT全般に関する基礎的な知識が証明できる国家試験なので、学生のうちに取得しておきたい。

アプリケーションエンジニアに必要なスキル・プログラミング言語は?

アプリケーションエンジニアの仕事は、インターネットのしくみを理解し、アプリ開発に必須のプログラミング言語を使いこなせるスキルが求められる。

Webアプリケーション、ネイティブアプリケーションなど、開発するアプリによって使用するプログラミング言語が異なるので、まずはベーシックな言語から勉強しておこう。

言われたとおりに作るだけでなく、作りたいアプリの条件に合わせて、どうすればこの条件が実現できるのか創意工夫することも必要になってくる。

新しい言語がどんどん増え続けていて、プログラミングをサポートするサービスも増えていくので、それぞれの言語の特性を理解して的確に使いこなせるよう、日々、勉強を続けることが大事なのだ。

アプリ開発の基本となるプログラミング言語

アプリケーションエンジニアになるために、まず勉強しておきたいベーシックな言語としては、HTML、CSS、Java(ジャバ)、PHP 、Swift(スウィフト)、Kotlin(コトリン)などがある。
●HTML ●CSS

どちらも基本中の基本となる言語。

アプリケーションエンジニアになるには学んでおきたい言語だが、アプリの見た目を作って表示するための言語になり、この言語だけでさまざまな機能を作ることはできない。
●Java(ジャバ) ●PHP

アプリに機能を付けるための代表的なプログラミング言語。

Webアプリケーション、ネイティブアプリケーションなど、さまざまなアプリの機能を作ることができる。
●スマートフォン(スマホ)アプリ作成に使用する言語

スマートフォンの場合、OSによって使用するプログラミング言語が異なり、iOSはSwift(スウィフト)、AndroidはJavaまたはKotlin(コトリン)。

Dart(ダート)という言語を使えば、1つの言語でiOSとAndroidの両方に使えるスマホアプリを作ることもできるが、より細かい機能を付けるには、それぞれのOS専用の言語のほうが望ましい。

アプリ開発にはどんなプログラミング言語を学べばいい?

アプリケーションエンジニアの仕事に必須のプログラミング言語にはさまざまな種類があり、それぞれ得意分野が異なる。

Webサイトの場合、1種類の言語だけで機能を作成するシンプルなアプリもあるが、複数の言語を組み合せて作ることが一般的。

例えば、ページ全体はJavaやPHPで作成していても、顧客データをAIで解析することができるPython(パイソン)という言語にデータを処理させて、ユーザーの購入履歴やWebサイトの閲覧履歴をAIで分析し、興味がありそうな商品広告をJavaやPHPで作ったWebサイトに表示する、といったこともできる。

1つのWebサイト、1つのサービスに対して、いろいろな言語が裏側で動いていることもあるのだ。

これからのアプリケーションエンジニアに求められるスキル

アプリの見た目はHTMLとCSSで作るのが基本だが、最近は、JavaScript(ジャバスクリプト)で見た目を組み上げ、サイトの機能はJavaやPHP、Ruby(ルビー)などで作るという分業がトレンドになりつつある。

今後、JavaScriptを学んで見た目部分を作り上げる専門のエンジニアになったり、JavaやPHP、Rubyなどを学んで機能作り専門のエンジニアになったりする、といった分業制が主流になってくるかもしれない。

スマホアプリでも、Swiftだけで作ることもあるが、分業制で、見た目部分はSwiftやKotlin、JavaScriptで作り、機能をJavaやPHP、Rubyなどで作ることも増えている。

まず自分が作ろうとしているアプリに適した言語の基礎文法を学び、それを使ってアプリを組み上げ、クライアントの要望に合わせて機能を追加し、カスタマイズしていこう。

アプリケーションエンジニアを目指せる学校を探す気になる学校の資料を取り寄せる

アプリケーションエンジニアに向いている人は?

アプリケーションエンジニアに向いている人は?
※アプリケーションエンジニアはメンバーと共に問題の解決策を考えられる能力が必要

アプリケーションエンジニアに向いているのは、
●起こりうるトラブルを予測できる人

●パズルを解くのが好きな人

●コミュニケーション能力のある人
いろいろなことが起こるかもしれないと危険察知をして、その問題の解決策をアプリ開発チームのメンバーと一緒に考えていくことができるといいだろう。

起こりうるトラブルを予測できる人

アプリケーションエンジニアに向いているのは、「かもしれない」という予測ができる人。

プログラムは書かれたとおりにしか動かないので、バグが起きた場合は、プログラミングをしたアプリケーションエンジニアの想定もれや考慮もれが原因。

それを防ぐために、「もしかしたら、こういうことが起こるかもしれない」という危機察知をして、いろいろなことを網羅して考えられる、石橋を叩いてから渡るタイプの人が向いている。

パズルを解くのが好きな人

アプリケーションエンジニアの仕事は、何らかの問題を解決する手段としてアプリを開発したり、機能を追加したりするので、問題の解決策をあれこれ考えたり、パズルを解いたりするのが好きな人も向いている。

コミュニケーション能力のある人

アプリケーションエンジニアは、1人で黙々とパソコンに向かっているというイメージがあるが、企画の段階ではクライアントやディレクター、デザイナーと話し合い、チームを組んでアプリ開発を行うことも多く、人とコミュニケーションをとりながら進めていく仕事なので、コミュニケーション能力も求められる。

アプリケーションエンジニアの年収

アプリケーションエンジニアの年収は、スマホアプリ開発技術者の場合、平均年収550.2万円

※厚生労働省・職業情報提供サイトjobtagより。令和4年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
※ハローワーク求人統計データ(令和4年度)による求人賃金は月額32.8万円(全国平均)

大手企業の場合は年収400万円~600万円

アプリケーションエンジニアの初任給は、入社する会社が取り扱うアプリケーションの種類や難易度によって差が大きい。

大手IT会社やゲーム系企業、機械学習などの難しい技術を扱う会社は高い傾向にあり、400万円~600万円程度もありうる。

ほかの企業のシステムを代わりに制作する会社や、そうした会社からさらに外注を受けて制作担当する会社の場合は、初任給が低い傾向にある。

アプリケーションエンジニアの年収は、全職業の平均年収に比べると高い傾向があり、東京都内の企業であれば、2~3年めで年収350万円~400万円、4~5年めで500万円~600万円をねらうことができる。

さらに、きちんと経験を積んだうえで実力があれば、フリーランスとして月単価100万円以上でアプリ開発会社に雇われるケースも珍しくない。

アプリケーションエンジニアの将来性

アプリケーションエンジニアは、慢性的な人材不足が続いているので、スキルさえあれば、自分のやりたい仕事に就いて、高収入をねらうことも可能。

経験を積めば、フリーランスで活躍する道も開けてきて、将来性は期待できる。

アプリケーションエンジニアの希少価値が高まっている

世の中のデジタル化に伴う開発需要で、アプリケーションエンジニア不足が慢性的になっていて、この傾向はしばらく続くと見られる。

転職市場で提示されるアプリケーションエンジニアの給与は年々上昇しており、良いキャリアを自らの意志で見定めて積んでいきさえすれば、確実に希少価値を高めていくことができる。

システム開発会社に就職するほか、自社内でアプリを作って運用する企業も増えているので、そうした自社アプリをもつ一般企業にアプリケーションエンジニアとして就職する道もある。

まずは、自分がどんなアプリを作りたいのかを考え、自分のやりたいことに必要な言語を勉強することが、アプリケーションエンジニアになる第一歩。

自分が得意な言語を1つ作って究めていくのもいいし、どんどん新しい言語を学んでスキルを増やしていくのもいいし、もちろんキャリアの途中で違う言語に変更するのもアリ。

アプリケーションエンジニアの将来は開けているので、自分がやりたいことに必須の言語を調べてみることから始めてみよう。

材協力/TECH CAMP(テックキャンプ) テックスタディ

アプリケーションエンジニアを目指せる学校を探す気になる学校の資料を取り寄せる

アプリケーションエンジニアにインタビュー!

アプリケーションエンジニアとは?仕事内容、必要なスキル、働き方、やりがいまで徹底解剖!
スタディサプリの中学や高校の先生向けのサービスアプリを開発・運用している金井祐樹さんに話を聞いてきた。

高校でテストの結果を見たり、先生とチャットしたりするときに、スタディサプリのアプリを使っている人もいるのでは?

アプリケーションエンジニアになろうと思ったきっかけは?

「大学では文系の学部でしたが、大学3年次に就職活動を始めるに当たって、自分は将来何をやりたいのかと考え、ものづくりが好きだったので、プログラミングの勉強をしてみることにしました。

ちょうど当時住んでいたシェアハウスにアプリケーションエンジニアの仕事をしている人がいたので、その人に教えてもらいつつ、オンラインの学習サイトで勉強。

大学時代にベンチャー企業でプログラミングの仕事をさせてもらって経験を積み、新卒で自社のサービスを運営する会社のシステム開発を行う部署に就職しました」(金井さん)

アプリケーションエンジニアの1日の流れは?

アプリケーションエンジニアとは?仕事内容、必要なスキル、働き方、やりがいまで徹底解剖!
「中学校や高校の先生向けに提供しているスタディサプリのアプリケーションの開発と運用に携わっています。

テストなどの成績を管理したり、先生と生徒がチャットでコミュニケーションできたりするアプリです。

使用している言語は、主にRubyとTypeScript(タイプスクリプト)。

基本的にリモートワークになり、自宅で仕事をしています。

プロダクトマネジャー1人、エンジニア4人、デザイナー1人の計6人チームで、1日2~3時間はオンラインミーティングをして、それ以外はパソコンに向かって作業。

毎日11時~20時くらいまで、昼食と夕食の休みをとりながら、自分のペースで仕事をすることができます。

何かトラブルが発生すると残業になることもありますが、残業時間は1カ月平均20時間程度。

定例ミーティングで、前の週に決めたことができたかどうかを振り返り、1週間単位で次の業務目標を決めます。

簡易的なWeb会議のツールがあるので、困ったときはいつでもチームのメンバーに連絡して、急きょ、ミーティングをしてもらうことも。

リモートワークだけど、メンバーとオンラインでつながっているから、自分1人で仕事をしているわけではない心強さがあります。

学校の先生からプロダクトマネジャーに届いた要望に応じて、機能を追加していったり、改善したり、自分から提案することもあります」(金井さん)

アプリケーションエンジニアの仕事のやりがいは?

アプリケーションエンジニアとは?仕事内容、必要なスキル、働き方、やりがいまで徹底解剖!


「ユーザーによろこんでもらえたり、ユーザーの人生が少しでも向上するお手伝いができたりするアプリを届けられることが、アプリケーションエンジニアの仕事のやりがいにつながると思います。

自分の作ったアプリが動くことで、ユーザーは何らかのサービスを受けることができます。

スタディサプリの場合は、高校生の成績がアップしたり、先生が指導しやすくなったり、直接ユーザーの顔を見ることはできませんが、日本全国のたくさんの先生や生徒たちのためになっていると思うと、モチベーションにつながります。

また、難しい課題を解決してアプリを作ったり、改善できたりしたときは達成感があります」(金井さん)

アプリケーションエンジニアを目指す高校生へのメッセージ

アプリケーションエンジニアとは?仕事内容、必要なスキル、働き方、やりがいまで徹底解剖!
「アプリケーションを開発することで解決できる分野は、まだまだ幅広くあります。

プログラミングに興味があれば、勉強してみるといいと思います。

まずは、スマホのアプリがどう動いているのか考えてみましょう。

オンライン教材や市販のテキストを使って独学でも作ることができるシンプルなアプリもあるので、実際に自分で作ってみるといいですね。

まわりにアプリを作ったことがある人がいたら、ぜひ話を聞いてみてください。アプリケーションエンジニアになるには、IT系の大学や専門学校に進学するのが一般的ですが、自分のように文系の学部出身でも大丈夫。

例えば大学では経済や金融の勉強をして、一般企業に就職し、システム開発部門への配属を目指すという道もあります。

プログラミング言語を使って、コードを書く勉強から始めてみてはいかがでしょうか」(金井さん)

まずは興味をもつことが大事!

アプリケーションエンジニアになるためには、まずプログラミング言語の勉強をすることからスタート。

大学や専門学校でプログラミングを学んでもいいし、ITスクールに通ったり、オンライン講座を受講したり、テキストを読んで独学で勉強することもできます。

使う言語によって作ることのできるアプリが異なるので、どんな言語を学べばいいか、調べてみよう。

アプリケーションエンジニアを目指せる学校を探す気になる学校の資料を取り寄せる

IT系の仕事に興味がある人はこちらもチェック

アプリケーションのほかにも、さまざまなシステムを作ったり、プログラミングをしたりする仕事がある。

IT系の仕事に興味がある人は、自分に向いている職種を探してみよう。

システムエンジニア(SE)

ユーザーの目的にかなった効果的なコンピュータのシステムを考えて設計するのがシステムエンジニア(SE)の仕事

アプリケーションをはじめ、さまざまなコンピュータシステムを開発している。

どういう設計にするか、どういう構成でシステムを作っていくか、設計図を書く段階から携わることが多い。

システム開発に必要な情報を分析する技術力はもちろんのこと、柔軟な思考力、想像力が必要とされる。

●システムエンジニア(SE)について詳しく知る
システムエンジニア(SE)を目指せる学校を探す  

プログラマー

コンピュータを動かすためのプログラムを開発・作成するのがプログラマーの仕事。

コンピュータにどんな仕事をさせるか、システムエンジニアの書いた仕様書を見ながら、フローチャートを作り、それをコンピュータ言語に翻訳して、それが正しく稼動するかどうかをチェックする。

コンピュータは、たった1つのミスでも稼動できなくなるため、想定されるあらゆるケースの元でテストを何度もくり返す必要があり、根気のある人が向いている。
 
●プログラマーについて詳しく知る
プログラマーを目指せる学校を探す  

システムアナリスト

企業の仕事の効率アップのためのシステムを企画するのがシステムアナリストの仕事。

事務処理のスピードアップや、無駄のない生産体制を作るため、コンピュータによる情報活用が進んでいる。

そうしたコンピュータシステムの導入や改善のため、現場を調査し、問題点をみつけ、どんなシステムを作ればいいかを決めていく。

この計画をもとに中・長期の情報戦略を立て、期待される効果も算出する。

システムエンジニアやプログラマーとしての豊富な実務経験を積んでから、システムアナリストになるケースが多い。

●システムアナリストについて詳しく知る
システムアナリストを目指せる学校を探す  

データサイエンティスト

企業が蓄積している顧客の購買履歴など、「ビッグデータ」と言われる膨大で多種多様なデータを分析して、消費者の行動パターンなどを読み取るのがデータサイエンティストの仕事。

どのような切り口や角度からデータを取り上げるかを考え、統計学の手法を使ってデータを分析し、事業に役立つ情報を見極めていく。

数学やITなど理系の知識も非常に重要だが、同時に、分析の前提になる仮説を立てたり、分析の結果を事業に生かしたりするためには経営やマーケティングなどの知識も必要となる。
 
●データサイエンティストについて詳しく知る
データサイエンティストを目指せる学校を探す

取材協力/TECH CAMP(テックキャンプ)テックスタディ 金井祐樹
取材・文/やまだみちこ 撮影/沼尻 淳子(アプリケーションエンジニアインタビュー)  構成/編集部 ※2024年1月追記


★関連記事をチェック

システムエンジニア(SE)の仕事とは? 仕事内容、必要な資格、やりがいまで徹底取材!

プログラミングが学べる大学の学部学科を紹介!専門学校との違いは?

プログラマー(PG)とは?仕事内容、資格、やりがいなどを現役プログラマー103人に聞いた!

需要急増中!データサイエンティストとは?誕生の背景、仕事内容、スキル、年収などを詳しく解説

ゲームクリエイターとは?『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』湯田さんにインタビュー

VR(バーチャル・リアリティ)に関わる仕事とは?ゲーム、エンタメ、医療etc.分野別に紹介