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「気が置けない」の正しい意味は?入試にも出る!間違いやすい日本語

「気が置けない」の正しい意味は?入試にも出る!間違いやすい日本語

「姑息」の本来の意味は「卑怯」じゃないって知ってた?

いきなり問題!「あいつ、姑息な手を使いやがって…」というときの「姑息」の意味、キミはわかるかな?
 
「簡単だよ、『卑怯』ってことでしょ」
と思った人も多のでは?
 
しかし、それ、実は間違いとされている。本来の「姑息」の意味は「その場しのぎ」だ
 
このように間違って理解されている日本語は意外と多い。
 
しかも、言葉によっては「間違っている人のほうが多い」なんてことも。
 
「姑息」がまさにそれで、文化庁の「国語に関する世論調査」によると、7割の人が「卑怯」という意味で理解しているそうだ。
 
と聞くと、いかにも国語の試験で引っかけ問題として出題されそうな感じがするが、難関大学進学塾で教壇に立つ国語教師の吉田裕子先生によると、実はそうでもないんだとか。
 

言葉のプロの作家でさえ間違えていることも!


 
「『姑息』は作家でも間違えて使っていることがよくあるので、問題にはしにくい言葉なんです。
 
また、言葉の意味は時代とともに変化するものですから、これだけ多くの人が間違っていると、もはや間違いと言い切っていいものかどうかもグレーなんですよね」
 
なるほど、改めて日本語は難しい…。
 
とはいえ、同じように誤読・誤用が目立つ日本語の中には大学入試などで出題されるものもある。
 
そこで、吉田先生に、「入試で要注意の間違いやすい日本語」をセレクトしてもらった!
 

入試に出るかもしれない「間違いやすい日本語」クイズ

 以下の問題、みんなはいくつできるかな?

<問題編>
①「取り付く(  )もない」。(  )に入る言葉は「島」?「暇」?
 
②「気が置けない」の意味は「油断ができない」が正しい?
 
③「おもむろに」の意味は「ゆっくりと」が正しい?
 
④「手をこまねく」の意味は「待ち構える」が正しい?
 
⑤「人類は暫時(ざんじ)進歩している」。この文章の間違っているところは?
 
⑥「「映画館で声を抑えて号泣した」。この文章の間違っているところは?
 
⑦「肝に(  )じる」。(  )に入る漢字で正しいのは「命」?「銘」?
<解答編>
 ①の正解は「島」。「取り付く島もない」とは「海に漂流していて漂着できる島も見当たらない」状況を表していて、「途方に暮れている」という意味。音が似ているので「シマ」を「ヒマ」と聞き間違えて覚えている人が多い。
 
 ②の「油断ができない」は間違い。「気が置けない」の正しい意味は「気遣いする必要がない」。それくらい親しい間柄だということ。「あなたは気が置けない友達だよ」と言われて気を悪くしないように!
 
 ③は「ゆっくりと」で正解。「急に」という意味だと思っている人が多いので要注意。ちなみに、「やおら」も「ゆっくりと」という意味だが、同じように「急に」という意味で誤読・誤用されることが多い。
 
 ④の「待ち構える」は間違い。「手をこまねく」は手や腕を胸の前で組んでいる様子を表していて、「何もできずに傍観する」というのが正しい意味。
 
 ⑤は「暫時(ざんじ)」が間違い。この文章にふさわしいのは「漸次(ぜんじ)」。「人類は漸次(ぜんじ)進歩している」とは「人類はだんだんと進歩している」という意味。「しばらくの間」という意味の「暫時」と、「次第に」という意味の「漸次」は混同されやすく、読みもあべこべに覚えてしまう人が多い。「漸時」という書き間違いもありがち。
ちなみに「暫時(ざんじ)」は「少しの間」や「しばらく」という意味で使う。
 
 ⑥の「号泣」は「声を上げて泣く」という意味なので「声を抑えて号泣」は矛盾した表現。涙をたくさん流して泣くことを「号泣」と誤解している人が多いが、その場合は「さめざめと泣く」などの表現が正しい。
 
 ⑦は「銘」が正しい。「肝に銘じる」は「心に深く刻みつける」という意味。肝に「命令」するわけではない。

言葉が表しているシーンもセットで覚えれば間違えない!


 
どうだろう。「間違って覚えてた!」という言葉もいくつかあったのでは?
 
「このような語彙を直接問う問題は、センター試験や一部の私立大入試の国語で出題されますね。また、語彙問題としての出題はなくても、国語の問題文を正しく理解するために、言葉の正確な意味や用法をしっかり覚えておくことは大切です」
 
 言葉の意味を正しく覚えるコツは、言葉と意味だけを1対1で結びつけるのではなく、その言葉の成り立ちや、表現されている場面もセットで覚えることだと吉田先生。
 
「例えば、『取り付く島もない』なら、島一つない海で漂流しているシーンをイメージして覚えれば、もう絶対に間違えることはありませんよ。あとオススメなのは、副教材で配られている国語便覧(図説)で重要語句の一覧をチェックしておくこと。必須語彙がコンパクトにまとまっています」
 
今回取り上げた言葉は、大人でも間違いやすいものばかり。
 
なんとなく聞いたり読んだりしているだけでは、意外と正しい意味を知る機会ってないものなのだ。でもコツさえわかれば大丈夫。吉田先生のアドバイスを参考に、キミも日本語マスターを目指してみよう!
 
 

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伊藤敬太郎 ライター

伊藤敬太郎

Webサイト、情報誌、メルマガなどで、教育、資格、キャリア、ビジネスといった分野を中心に活動。これまでに執筆した主な媒体は『キャリアガイダンス』『社会人・学生のための大学&大学院選び』『リクナビNEXT』『仕事の教室ビーカム』など。

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