ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着

千葉県内の8つの工業高校の生徒が、日頃磨いた技術を競い合う「総合技術コンクール」。

 

今年で30回めを迎えたこの大会は、10種類もの部門が一堂に会して行われる全国でも珍しいコンクールだ。

 

そこで、アツい“工業男女”を探すべく、「総合技術コンクール」の会場である千葉県東総工業高等学校に行ってみた!

 
 

■工業高校は一生モノの楽しさを学べる場

 

まずは、大会の目的を千葉県高等学校工業教育研究会会長の國馬隆史氏に伺った。

 

「千葉県内の工業高校では、技術を身につけるだけでなく、“ものづくり”を担う一人の人間として、生涯かけて工業技術を学んでいく“生き方教育”を目指しています。この大会も、生徒たちが技術を磨き続ける楽しさを学ぶ場として役立てばと考えています」

 

就職に生かす技術ではなく、一生かけて技術を積み重ねていく“魅力”を学ぶのが今の工業高校なのだ!

 
 

■マニアックな世界が広がる競技大会

 

校内では、すでに各所でさまざまな競技がスタートしている様子。

 

2枚の鉄板をいかに滑らかにくっつけられるかを競う“溶接部門”、

 

 

火花が飛び散る様子を間近で見ると、想像以上の迫力があってかっこいい!

 

次は、決められた大きさの板の上に課題どおりの配線を施す“電気工事部門”、

 

ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着_工事

 

どの選手もみごとな手さばきで、高校生とは思えない…!

 

そのほかにも、“建築設計製図部門”や“測量部門”など、ピーンと張りつめた空気の中で、真剣に競技に挑む選手たちの姿が!

 

ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着_設計

 

ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着_測量

 

測量も製図も正直、どの選手が優勢なのかさっぱりわからない世界…(汗)。専門的な知識と技術に圧倒された。

 
 

■体育館はロボコンとカーレースで白熱!

 

そんな中、ひときわ盛り上がりを見せていたのが“ロボットコンテスト部門”と“ライントレースカー部門”だ。

 

90秒間でいくつ風船が割れるかを競うロボットコンテスト。激戦の末、頭に長〜い板状のものをつけたロボットを製作した千葉工業高校定時制4年の三井渉くんがみごと1位に!(先端には画びょうが!)

 

ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着_ロボット

 

ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着_ロボット

 

「みんな、自分の技術を披露できる1年に1度の場だと思って挑んでいるので、その中で優勝できてうれしいです。去年は3位だったので、リベンジを果たせました」

と三井くん。

 

工夫した点は?

 

「頭の部分が長すぎると地面についたりして倒れてしまうので、バランスを保てる長さに調節しました。あとは、ロボットが倒れた時、手で触って起こすと減点になるので、コントローラーのボタンを押すとロボットが自力で起き上がるようなコマンドをプログラミングしました」

 

す、すごい…。

 

続いて、センサーで白線を感知しながら決められたコースを進み、走行タイムを競う“ライントレースカー部門”を制した千葉工業高校定時制4年の肥後達也くんにもお話を聞くことに。 

 

ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着_ライントレースカー

 

ものづくりの祭典!工業男女がアツい、総合技術コンクールに密着_カー

 

「センサーの感度を上げすぎると、ちょっとしたゴミでも反応してコースアウトしてしまうし、下げすぎると黒でも反応してしまって進まなくなるので、その調整に一番苦労しました。あと、タイヤにテープを貼って滑りやすくして、スピードを出す工夫をしましたね」

 

肥後くんは、2年前にも同じマシンで挑んだが惨敗…。今年は改良を重ねて挑み、優勝に輝いた。

 

団体でも同部門で2冠を制した千葉工業高校定時制の島貫良平先生に、強さの秘訣を聞いてみると…、

 

「生徒たちが自ら課題をみつけて、話し合いながら解決する自主性が、結果につながったのではないでしょうか。教師は、ものづくりに関心をもたせるきっかけを作っているだけなんですよ。ぼくたちは生徒の応援団ですから」

 

との答えが。

 

時代に合わせて進化を遂げる工業の世界。そんな業界の未来を担う“工業男女”は、確かな技術と情熱、そして自ら学ぶ探究心に満ちていた!