【外国人留学生座談会1】日本の生活ココがおもしろい!
日本の高校に通う外国人留学生は年間1300人近い(3カ月以上の留学/文科省調べ:2011年度)。
彼らは何を求めて日本にやってくるのだろうか。また、日本の文化や日本の高校生は、外国人の彼らの目にどのように映っているのだろうか。
そこで、世界各地からやってきた外国人留学生の座談会を開催。彼らが日本で暮らす中で日々感じているさまざまな話を、3回シリーズでお伝えする。
今回集まってもらった留学生は次の4人。全員、1年間の留学プログラム参加者で、昨年の3月に来日し、日本の家庭にホームステイして日本の高校に通っている。日本での生活も約8カ月となり、日本語も上手に話す。
参加者==============
(トップの写真、左から)
ヘレナ(Helena Konradsdottir)…アイスランド出身/学習院女子高等科
アニナ(Anina Gulyas)…ハンガリー出身/千葉女子高校
コウ(Kasidis Prasertsung)…タイ出身/早稲田大学高等学院
カミロ(Camilo Hassan Villa Trigo)…ボリビア出身/浦和北高校
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Q.日本に留学しようと思ったのはなぜ?
【アニナ】ハンガリーで日本の忍術の先生をしていたからです。(一同、驚きの声)私は忍者じゃないけれど(笑)、手裏剣やクナイを使ったり、ファイトします。ちょっと漫画の「ナルト」みたいに。今も日本で毎週、忍術道場に通って、日本の先生から習っています。
【コウ】ぼくが日本に留学しようと思った理由は、コネづくり。タイの会社は半分ぐらい日本に関係があるから、日本の友達をつくって日本の考え方とか文化とかを学んだら、タイに帰って役立つかな、と。
【カミロ】お兄さんが高校卒業して中国の大学に行ったので、私も留学したいと思って。アジアに興味があって、日本は良い国だと思ったから。日本のイメージは東京、プリクラ…あとは日本の映画も見たことがあって、その印象もありました。
【ヘレナ】アニメ、ドラマ、漫画、アイドル、音楽バンド…とにかく日本に興味があったから。アイスランドの友達も日本のアニメや漫画が好きです。
Q.日本に来てみてどう?
【アニナ】千葉県の市川市に住んでいるけど、たくさん人がいて怖い。
【コウ】タイと比べて、政治が安定している。危なくない。
【カミロ】ボリビアではラパスという、一番にぎやかな街に住んでいた。あっちは安全じゃないところもあるので、日本はすごく安心な街だと感じた。
【ヘレナ】今、お寺に住んでいるから、家がアイスランドと全然違う。朝が早い。
Q.日本の食べ物では何が好きですか?
【アニナ】日本に来るまで日本食を食べたことがなかったけど、全部好きです。たこ焼きが一番好き。たこ焼き器がうちにあって、よく作って食べます。
【コウ】日本のカレーが好き。タイには日本食がたくさんあるから、日本に来て初めて見たという日本食はないです。でも、同じお店でもタイでは味が違う。タイの「カレーハウスCoCo 壱番屋」のカレーは、日本よりずっと辛い。
【カミロ】ラーメンや天ぷら、焼きそばが好き。日本の料理、おいしい。
【ヘレナ】ラーメン、すし。アイスランドにはない! あと、ぶどうも好き。
Q.嫌いな食べ物は?
【一同】納豆―!
Q.日本のテレビ番組や漫画は好きですか?
【アニナ】ハンガリーで「ナルト」「ポケモン」見ていた。
【コウ】タイの学校では生徒会主催の「遊戯王」のカードゲームの大会があった。
【カミロ】ボリビアで「ナルト」のアニメ見ていて、日本でも見ています。「あまちゃん」もちょっと見たし、「リーガルハイ」は家族で見ていました。
【ヘレナ】テレビはあまり見ないけど、YouTubeで見る。「ジェネレーション天国」とか好き。映画の「今日、恋を始めます」にハマった。アイスランドにいた時から「ワンピース」「ナルト」「ポケモン」好きだった。
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漫画・アニメは、海外でとても人気があることが、留学生の話からもよくわかった。また、日本のたこ焼きや焼きそばなどのB級グルメも好評。みんなも外国人をもてなす機会があったら、B級グルメが喜ばれるかも?
次回は「日本の学校」をテーマにお伝えしよう。
※取材協力:公益財団法人AFS日本協会