【外国人留学生座談会2】日本の学校ココがすごい!
外国人留学生の座談会レポートの3回シリーズ。
1回めは「日本の文化」の話題を取り上げたが、2回めは「日本の学校」に対する感想を紹介する。
参加してくれたのは次の4人。来日8カ月で、日本語を上手に使いこなして語ってくれた。
参加者==============
ヘレナ(Helena Konradsdottir)…アイスランド出身/学習院女子高等科
アニナ(Anina Gulyas)…ハンガリー出身/千葉女子高校
コウ(Kasidis Prasertsung)…タイ出身/早稲田大学高等学院
カミロ(Camilo Hassan Villa Trigo)…ボリビア出身/浦和北高校
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Q.日本の高校は、みんなの国の学校と違いますか?
【ヘレナ】アイスランドでは制服、校則がないです。髪も染めるし、ピアスもOK。でも、日本は厳しい。
【アニナ】ハンガリーではピアス、タトゥーも大丈夫。
【コウ】タイの公立学校にはだいたい、男子の髪は刈り上げるという校則があります。日本で通っている高校のほうが自由。
【カミロ】ボリビアの学校は昼休みが2時間ある。だから昼ごはんは自分の家で食べます。日本の学校は忙しい。慣れるまでタイヘン。
Q.学校のタイムスケジュールもだいぶ違うみたいですね。
【アニナ】ハンガリーは1時に学校が終わって、自由時間が長いです。そのあとはパーティー!
【コウ】タイの学校は7時まであったよ。日本のほうがラク!
Q.授業の内容はどう?
【コウ】日本の授業は実験が多くて、タイの授業より楽しい。タイでは体育の授業が数学や理科に変わったりして、知識をつめ込む感じだから。内容も日本のほうが簡単に感じるけど、数学だけは別。数学は日本は進んでる。
【ヘレナ】数学ヤバくてびっくりした! アイスランドでは電卓使って良かった。
【カミロ】ボリビアでも電卓使う。日本ではダメだし、進むスピードが速い。
【アニナ】私もハンガリーでは数学が好きだったけど、日本の数学難しいです。
Q.得意な科目はありますか?
【一同】英語!
【アニナ】母国語じゃないけどしゃべれます。
【カミロ】母国語はスペイン語だけど、英語は得意。
Q.みんなは部活はやっている?
【ヘレナ】アイスランドでは部活はないから、日本に来て初めてやっています。剣道部です。間違えると痛いけど、おもしろい。みんなやさしく教えてくれて、誕生日プレゼントに名前付きの竹刀もらいました。アイスランドに帰ってもやりたいです。
【アニナ】私はテニス部。ハンガリーでもやっていたので、得意なほうです。
【コウ】弓道部。タイでは趣味でアーチェリーをやっていたけれど、日本に来て初めて弓道をやりました。弓道はアーチェリーとちょっと違う。弓道の練習では「精神が大事」と言われるところが大きく違うと思う。
【カミロ】私も弓道部。友達と一緒だから楽しいです。
【コウ】そう、部活は「第二の家族」だよ。夏休みも部活ばかりで、一番の思い出は部活の合宿。一緒に練習して、一緒にお風呂入る。タイではみんなでお風呂に入るということはないよ。
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学校の自由度や授業進度は国によって違っていた。ただ、日本の高校数学の難易度の高さは、4人全員が指摘。日本の高校生は自信をもってよさそうだ。また、日本独特の学校文化である部活を通じて、彼らはそこで育まれる友達関係のすばらしさを実感していた。日本人にとっては当たり前のことだが、世界的にみれば貴重な経験なのだ。
次回は、彼らの目に映った「日本の高校生」をお伝えしよう。
※取材協力:公益財団法人AFS日本協会