高校生がキャリア教育の成果を発表! 「じぶん未来発表会」
12月15日に、リクルートが主催する第2回「じぶん未来発表会」が開催された。
「じぶん未来発表会」とは、各高校の代表者が、それぞれの学校で取り組んだキャリア教育の内容を発表し合うイベント。昨年に続き、今年も11の高校の代表者が集まった。
参加者はみんな、大阪府内にある高校1年生。他校生の前で発表するのも、他の学校で行われているキャリア教育の中身を知るのも初めて、という人が大多数だ。
どの学校も、用意したパワーポイントなどの資料にあわせてはきはきと発表していった。
5分の制限時間を守り、いかにわかりやすく印象深い伝え方をするかというプレゼン力が問われるが、緊張をはねのけて、立派にやり遂げていった。
一口に「キャリア教育」と言っても、11校の発表内容は実にバリエーション豊かだった。多かったのは仕事に関わるテーマ。
憧れのユニバーサル・スタジオ・ジャパンで働いている人にインタビューしたり、目指しているパティシエの仕事を体験するなど、さまざまな経験が将来を考えるきっかけになったという。
入学早々、見ず知らずのクラスメート同士が「おしゃべり」をテーマにさまざまなワークを経験し、自分や他人の気持ちに気付いたり、コミュニケーション力を高めたという発表もあった。
ぶどうなどの商品を販売した経験から、物を売るためには大きな声を出すことや笑顔が大切だと実感し、積極性が身についたという商業高校の発表もあった。
「他の学校は自分たちと全然違った。おしゃべりとか商品販売とか、面白い取り組みをやってるんやな~ってとても勉強になった」(県立高校・女子)
「自分が気付いたことや成長したことをみんなに伝えたいと思ったら、本番では落ち着いて話せた」(私立高校・女子)
「『失敗から学んで挑戦することが大事』とか、他校の人も自分と同じことに気付いたって知って感動した」(私立高校・男子)
本番終了後の感想からは、参加者にとって心に残る大きな体験になったことがうかがえた。
高校の雰囲気や教育内容は実は多種多様なのだが、学校の中にいるとその違いに気付くことはなかなかない。外に出て、他の学校の人と触れ合ったり話を聞くことで初めて、自分の知らない世界を知り、視野が広がり、思考が柔軟になる。
今回の発表会はそんな機会になったようだ。
また原稿を考えたり、パワーポイントを準備したりする段階で人にわかりやすく伝える努力をし、当日は心臓がバクバクする緊張を乗り越えて達成感を味わう経験も貴重だ。
昨年も出場した学校の先生に、昨年の参加者のその後の生活ぶりを聞いてみると、「生徒会長になった」「消防士という夢に向かって体力づくりを頑張っている」などなど、この経験が自信になって、ふだんの学校生活でも今まで以上に頑張っている先輩が多いことがわかった。
いろいろな成果がみられた「じぶん未来発表会」。もしこの会と同じように、自分の経験を整理して外に向かって伝えられるチャンスが訪れたら、ぜひ逃さず挑戦してみてほしい。