オトナと将来の話をする「高校生みらいミーティング」に潜入!
みんなは、自分の将来について「オトナ」の人と話すことはあるかな?
NPO法人LiKEWORKは、「じぶんの将来」をテーマに高校生が社会人と会話するイベント「高校生みらいミーティング」を定期的に開催している。
そこではどんなことが話題になるんだろう?参加者にはどんな発見があるの?
――2月14日(土)に行われた、千葉県の高校生メンバー(千葉支部)のミーティングに潜入してみた。
■「いろんな考え方があっていいんだ!」という気づきを得る
当日のミーティングに参加した高校生は11人。参加8回以上の常連もいれば、初めての人もいて、通う学校もばらばら。
それに対し、社会人は7人。「化粧品メーカーで市場調査をしたり、新しい商品の企画・開発をする人」、「ドイツにある日本総領事館での勤務経験がある人」、「何度も転職して、やりたい仕事をつかんできた人」など、さまざまな経歴をもつ人が集まった。
まず、社会人が一人ずつ高校時代の体験や、現在の仕事内容を語った。
「高校時代は勉強より、やりたいと思ったことを優先。仲間とダンスのサークルを作ったり、ラジオのADをやらせてもらったりしていた」「周りに言われて音大を目指していたが、高3になって自分の意思でやめた。そこから受験勉強を始めたので大変だったけれど、自分で決めたことだから頑張れた」などが挙がった。
次に、高校生から社会人への質問・相談タイム。
「お金にまつわる仕事がしたいのだけど、経済学部と商学部は何が違うのか?」
「英語はできて当たり前と聞くが、実際のところは?」
「先生は少しでもレベルの高い大学を勧めるが、その必要はあるの?」
など、進路選択の悩みや実社会への疑問があがった。
社会人はそれぞれの経験や考え方をもとにアドバイスするが、1つの「結論」は出ない。それが「いろんな考え方があっていいんだ」(高2女子)という気づきになったみたい。
■「オトナ」に乗るのではなく、自分たちから動き始めるように
最後に、千葉支部高校生代表の伊場雄大(いばゆうた)さん(高校2年)が、高校生メンバーに向けて1つのプロジェクトへの参加を提案した。
伊場さんは「幕張ビーチフェス」でフードコーナーを企画・運営する企業から、「1ブースを高校生に任せたい」という話をもらっていた。
「千産千消(※)につながり地域への貢献にもなる。ぜひやってみよう!」
(※「地産地消」をもじって千葉で採れた食材を千葉で消費すること)
そう伊場さんが呼びかけ、メンバー全員の賛同を得た。
最初は、スタッフのオトナが用意したプロジェクトに高校生が「乗る」ケースが多かった。でも今では、千葉支部の高校生たち自らが中心になって動き始めている。
■「どんな風に生きたいか」を考えるように
最後に、参加した高校生たちに、どんな発見や変化があったかを聞いた。
社会人も、「元気をもらった」「みんなの成長がうれしい」など、高校生と話すことを楽しんでいるみたい。進路の悩みや社会への疑問をもつ高校生は、遠慮せず周りオトナと話してみたらどうだろう。きっと世界が広がるはず!
NPO法人LiKEWORK:高校生に仕事の楽しさを伝えるため、学校や地域に対するキャリアセミナー&コンサルティングなどを行っている。主なイベントは、高校生が将来について社会人と話す「高校生みらいミーティング」、社会人と一緒に新しい企画や事業を考える「高校生しごとプロジェクト」など。