高校生にとって父親は「尊敬」や「目標」の対象

6月16日は「父の日」。リクナビ進学では全国の高校生300人を対象に、高校生の父子関係に関するアンケートを実施した。

 

同様に行った母子関係に関するアンケートからは買い物や映画など幅広く行動を共にする母子の親密さが浮きぼりになったが、父子関係も同じように親密なのだろうか?

 

■父親と一緒に出かける?
高校生が父親と一緒にどれぐらい出かけているのか、いくつかの例をあげて質問した。
 

まず男子は、父親と【スーパーマーケット】へ行く人(「ひと月に1回以上」「たまに」の合計)は48%とほぼ半数。【洋服などの買い物】は30%、【カフェや喫茶店】は16%、【映画】は23%と、いずれも3割以下だ。

 

一方、女子の父親との外出は、男子よりもやや多めだが大きな差はない。父親と【スーパーマーケット】へ行く人は64%と半数を超えるが、【洋服などの買い物】【カフェや喫茶店】はそれぞれ33%、【映画】は22%と少ない。

 

父親と一緒に出かけますか?

 

ひと昔前に比べれば「けっこう父親と一緒に出かけている」といえる状況かもしれない。しかし、母親と一緒に【スーパーマーケット】や【洋服などの買い物】へ行く人はそれぞれ男子7割・女子9割…といった母親との行動に比べるとだいぶ少ない。高校生と父親との間にはやや距離があるように感じられる。

 

■父親との外出は楽しい?

こうした父親と一緒の外出は楽しいかを聞くと、「はい」との回答は男子57%、女子58%と半数を超えた。母親との外出について楽しいという男子は61%、女子は83%なので、男女ともに母親の数値より低い結果となっている。

 

楽しい理由には、「物を買ってもらえるから」が多いが、知識や話題の豊富さ、行動範囲の広さも目立つ。

「いろんなことを知っているから」(高1・男子)
「家電とかだと話が合うから」(高2・男子)
「いろいろなところに連れていってくれるから」(高1・女子)

 

一方、楽しくない理由には、普段からある距離感などがあがっている。

「話すことがないから」(高1・男子)
「めったに出かけないため楽しいとは感じそうにない」(高3・男子)
「会話がかみ合わず苛立つことがあるから」(高1・女子)

 

■父親のこと、どう思っている?

父親のことを好きという割合も、やはり母親には及ばない。しかし、その数値は決して低くはない。父親に対する「大好き」「まあ好き」の合計は、男子83%、女子79%。なんだかんだ言っても、ほとんどの高校生は父親のことが好きなのだ。

 

父親のこと、どう思っている?

 

父親の好きなところを具体的に聞くと、母親とは違うかたちで自分を支えてくれていることや、適度な距離感に関するコメントなどがあがった。

「家族のために仕事を頑張っているところ」(高2・男子)
「人生経験豊富でためになる話をしてくれるから」(高2・女子)
「不器用ながらも優しく愛情をもって育ててくれるところ」(高2・男子)

 

また、自分にとって父親はどんな存在かも自由に書いてもらった。母親についての回答と同様に「サポーター」との回答が多いが、「頼れる人」「尊敬する人」が目立つのは父親ならではの特徴だ。特に男子は、「目標」「あこがれ」「人生の先輩」など、父親を人生のモデルとしてみている人も少なくない。

「サポーター:困ったとき助けてくれる」(高1・女子)
「頼りがいのある人:いざという時に助言をくれるから」(高3・女子)
「尊敬できる:自分も同じような父親になりたいと思う」(高1・男子)
「目指すべき目標:人間的にできている人だから」(高3・男子)

 

父親は母親より子どもとのかかわりは薄いかもしれないが、みんなが父親から受けている影響は決して小さくない。そんなかけがえのないお父さんに、忘れずに日頃の感謝の気持ちを伝えよう。