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恋する文化人類学者 結婚を通して異文化を理解する
鈴木裕之/著

本に書きたくなるくらい恋は過激に!

恋愛こそ学問の起爆剤だ。著者・鈴木裕之はアフリカのコート・ジヴォワールでストリートミュージックのフィールドワークをしていた。調査中、現地のスター歌手・ニャマに恋をした。結婚した。ラヴ・ロマンスを文化人類学という型で読み解き、大まじめな学術書として出版した。このくらい恋は過激に!

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