PART II社会と情報のテクノロジー11アイデアでメシを食う

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世の中にはいろんな仕事があるけれど、どんな仕事にも共通していることがある。

そう、アイデアが大事。なんて言ったら、「そんなの当たりじゃん」と思うかもしれない。

実はアイデアにとって最大の壁になるのが、その「当たり前じゃん」という気持ちだったりする。

なぜかというと、人は「当たり前だ」と思っていることについては、それ以上深く考えないからだ。「もう分かってるさ」と思い込むと、それ以上詳しく観察や検討しようと思わなくなる。

他方で新しいアイデアは、普段気づいていないことを発見するところから出てきたりする。

例えば、普段北を上にした地図を見慣れていると、それが当たり前に思えてきて、それ以外の見方もあることを忘れてしまう。そうなると、「地図を逆さにしたらどう見えるだろう?」という発想は出てこない。

じゃあアイデアを出したい場合、どうしたらよいだろう。

まずは「そんなの当たり前じゃん」と思いそうになったら注意してみよう。「ん、ほんとに当たり前かな」と立ち止まってみること。

それからよく観察してみよう。するといろいろな疑問が湧いてくる。「そもそも地図ってどうやってつくってるのかな」とか「海岸線って本当はもっと入り組んでるよね。地図にするときってどうやって省略してるのかな」とか。

そんな疑問が湧いてきたらこっちのもの。なぜなら、疑問があると世界の見え方が変わるから。例えば、地図のつくり方が気になった人の目には、あちこちにある関連情報が飛び込んでくるようになる。

最後に大事なことは、知っているいろいろなものを組み合わせてみること。実はアイデアのほとんどは既存のものを組み合わせてつくられる。

ということは、いろいろなことを知っているほうがいいアイデアが出る確率も高まりそう。

アイデアと創作の秘密のつまった本たちで、ものの見方を増やしてゆこう。

68「ない仕事」をつくる

みうらじゅんは、なにで食ってるの?

何を仕事にしているか不思議だったのに、次第に正体がバレ始めたみうらじゅん。「いままでなかったものを生み出して仕事にする」というのがこの男のやり方だ。「マイブーム」「ゆるキャラ」の名づけ親は、そんな仕事術で稼いでいたのだ。「一人電通」とも呼ばれる著者の一風変わった生き方は、現代にこそ必要なテクニック。これからはみんな、みうらじゅん力が必要なのだ。

69アイデアのヒント集

一生使える発想の書

アイデアを出すにはコツがある。その方法は古今東西の哲学者や発明家やアーティストが生み出してきた。本書は正体不明の博覧強記・読書猿が世界中のアイデアの方法をまとめたものだ。0から1を生む方法と1から複数を生む方法の二部構成で、40以上の方法が伝授される。同時に、ソクラテスやエジソンやダリなど、発想方法を生み出した賢人たちのことも学べる。座右の書にしてほしい。

70クリエイティブって呼ばれたい

創造性はウソばかり

センスは生まれつき、アイデアはひらめくもの、オリジナリティこそかっこいい・・・。これらはすべて迷信だと著者は言う。クリエイティブと呼ばれる人たちはすぐに煙に巻き、他人には真似できないようにする。しかし、著者はそのウソを暴く。専門スキルを習得し、創造性のプロセスを学べば、クリエイティブは生み出せる。この本からクリエイティビティを発動しよう!

71コピーライターって何?

一文のコピーが小説を超える

「人は、人がつくったものに弱い。」「私はオンナをなまけない。」「今日を愛する。」「服よ、黙れ。」・・・キャッチコピーは一瞬で多くのことを想像させる。その先の物語や背景や感情をかき立てる。小説を読んだときよりも、映画を観たときよりも、心に刺さることもある。そんな一文に賭けるのがコピーライターだ。本書は読み物としても、コピーの教科書としても楽しめる。言葉に震えてほしい。

72クリエイターに聞け

くまモンのデザイナーが秘密を公開

センスは先天的なものだと思い込みすぎている。学生に講義しながら著者は頭を抱える。熊本のクマだから、和っぽい感じで、和っぽいから何色っぽい感じで・・・。著者は論理的に説明するが、「っぽい」では分からない、と学生は詰め寄ってくる。このセンス問題を解き明かすため、本書は丁寧にセンスの磨き方を教えてくれる。アートディレクターやクリエイターに限らず、誰しもセンスが求められる時代だ。

73世界を遊びつくす

体験しないと人生損する

空がカラフルな傘でいっぱいのポルトガルの街、すぐ頭上を飛行機が通過するカリブ海のビーチ、雲海の上に浮かぶ天空のお城、人魚になれる日本の海・・・世界には死ぬまでに見てみたい絶景がたくさんある。「絶景ブーム」を生み出した著者による、体験できるトラベルガイド。圧倒される美しい写真とともに、オススメの時期や旅費までしっかり紹介。この本を片手に、世界に飛び立とう。

74たとえば、お菓子を面白くする

35年間1本10円で1日200万本!?

うまい棒は35年間もずっと10円で売っている。しかも、1日200万本売れるという。こんな破格なロングセラーお菓子は存在しない。なぜこんなに愛されているのか? その秘密が初めて明かされる。なぜ穴があるのか? なぜうまいのか? パッケージに秘密が? うまい棒から企画や商品作りの極意を学びたい。

75笑いをひねり出す

悪意あふれるテレビマンはお好き?

TBS「水曜日のダウンタウン」を見たことがあるなら、悪意のある演出に気づくだろう。トイレについての企画では、さりげなく黒ごまソフトのポスターを壁に貼る。気づく人だけに向けた演出は万人受けはしない。でも、自分の「好き」を貫いている。しょうもないことにフルスイングで立ち向かう。こんなクリエイターがいるからテレビは今も面白い。巻末の有吉弘行との対談も悪意があふれている。

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