2022年よりWEリーグ マイナビ仙台レディースアカデミーのフィジカルコーチに就任。以前から育成年代に関わりたかったので、とても嬉しく思っています。アカデミー所属の中高生50名以上にフィジカルトレーニングのメニューを作成し、高校生にはGPSで走行距離やスピードを計測・分析。復帰が近い選手には、リコンディショニングも行います。彼らは人間的にもサッカー選手としても一番成長する年代です。調子が良くない選手に声を掛ける。ケアの最中に話を聞く。たったそれだけで翌日には、見違えるほどプレーが良くなることがあり、刺激を受ける毎日です。
小学校1年生から高校卒業まで、バスケットボールに打ち込んできました。履正社に入学したのは、顧問の先生に勧められたから。さらに将来の進路について考え、調べているうちにアスレティックトレーナーという仕事の存在を知りました。「将来は学校でトレーナーを務め、ケガの処置やトレーニングに悩む学生を少しでも減らしたい」。そう考えたことが、アスレティックトレーナーコースを選んだ理由です。チーム全体のスキルを向上するのに、時間も予算も限りがあり創意工夫が求められますが、自分はずっとこの仕事がやりたかったんだと実感できます。学校での学びと、これまでの経験を活かして、ますますチームに貢献していきたいと思います。
「アスレティックトレーナー資格は必ず一回で合格する」と決意したこともあり、とにかく勉強を頑張りました。先生方から教わったのは、まわりをよく見て行動すること。それは現在、選手と関わる中で大いに役立っています。「あの選手は今、困っていそうだな」と、一人ひとりの様子を見て動いたり、個性に応じて距離感や接し方を変えるように意識しています。先生の言葉で印象に残っているのは『絶対に大丈夫だと確信できるまで勉強してから卒業することが大事。それくらいでないと、現場に出てから足りないと痛感する。ずっと勉強し続けないといけない職業だよ』と言われたこと。まさにその通りだと、日々実感しています。
WEリーグ マイナビ仙台レディースアカデミー勤務 フィジカルコーチ/スポーツ学科アスレティックトレーナーコース/2016年卒/INAC神戸レオネッサを経て、マイナビ仙台レディースアカデミーのフィジカルコーチに就任。トレーナーとして大切にしているのは「自分の軸を持っておくこと」だと話す。「『自分はこう思っているし、こうしたい』『選手をこうしてあげたい』と意志を示す感じです。もちろん、その軸がぶれないように勉強しているし、経験も積んでいます。トレーナーとして強い思いを持ち、それを選手に伝え、その実現に向けて努力を惜しまないことが、お互いの信頼関係につながると考えています」。